第1節 ナノフィラー添加による高分子絶縁材料の絶縁性向上
1.高分子絶縁材料の絶縁性の向上
2.典型的な応用例 〜エポキシ材料のフィラー添加による絶縁性の向上〜
3.直流絶縁材料の性能向上
3.1 高分子絶縁材料を使った直流送電用ケーブル開発の必要性
3.2 高分子絶縁材料の直流高電荷下での問題点
3.3 空間電荷分布測定法の開発
3.4 ナノフィラー添加による空間電荷分布蓄積特性の改善
3.5 ナノフィラー添加による空間電荷蓄積抑制効果
3.6 ケーブル用絶縁材料にナノフィラー添加材料を使用した例
第2節 電気絶縁材料への応用に向けたエポキシ樹脂の配合設計
1.エポキシ樹脂
1.1 汎用エポキシ樹脂
1.1.1 汎用エポキシ樹脂の構造
1.1.2 汎用エポキシ樹脂の製造法
1.2 特殊エポキシ樹脂
1.2.1 ノボラック型エポキシ樹脂
1.2.2 ビスフェノールF型エポキシ樹脂
1.2.3 その他の特殊エポキシ樹脂
2.硬化剤
2.1 フェノール類
2.2 酸無水物
2.3 アミン類
3.硬化促進剤
3.1 三級アミン
3.2 イミダゾール
3.3 有機リン化合物
4.充填材
第3節 フラーレン分散によるエポキシ複合材の作製とその絶縁破壊強度向上
1.フラーレン添加エポキシ樹脂複合材について
1.1 フラーレン粉末をエポキシ樹脂に直接添加複合材
1.2 フラーレンを分子状に分散したエポキシ樹脂複合材について
1.3 フラーレンの電気絶縁破壊電圧向上のメカニズムについて
第4節 エポキシ/シリカナノコンポジットの作製と絶縁性向上
1.エポキシ/シリカナノコンポジットの作製方法
1.1 ゾル−ゲル法
1.2 直接分散法
2.耐トリーイング性の向上
2.1 シリカナノフィラーの粒径が与える影響
2.2 シリカナノフィラーの分散量および試験温度が与える影響
3.耐部分放電性の向上
4.エレクトロケミカルマイグレーションの抑制
5.ナノマイクロコンポジットにおける絶縁性の向上
5.1 ナノマイクロコンポジットにおける絶縁破壊電圧
5.2 ナノマイクロコンポジットにおける耐部分放電性
第5節 複合材料を使用した高分子の高熱伝導化と絶縁特性
1. パワーモジュールの構造と放熱材料のニーズ
1.1 パワーモジュールの構造
1.2 放熱材料のニーズ
2. エポキシ樹脂/窒化ホウ素フィラーの複合化による高熱伝導化
2.1 セラミックフィラーの熱伝導性
2.2 セラミックフィラーの高充填化
2.3 等方性の熱伝導率を持ったセラミックフィラーの充填量と熱伝導率
2.4 BNフィラーの充填量と熱伝導率
2.5 BNフィラーの配向制御による高熱伝導化
3.絶縁信頼性
4. パワーモジュールへの応用
4.1 トランスファモールド型パワーモジュール
第6節 BN粒子配向制御が及ぼすエポキシ複合材料の熱伝導性と誘電特性について
1.複合材料における高熱伝導化手法
1.1 粒子の配向効果
1.2 樹脂骨格選定による粒子の高充填化
1.3 界面制御による粒子の高充填化
2.試料調整および実験手法
2.1 エポキシ樹脂骨格違いによる充填性
2.2 超臨界水反応場による表面修飾
2.3 BN粒子を高配向した複合材料
3.実験結果と考察
3.1 エポキシ樹脂とBN粒子の親和性
3.2 BN粒子の超臨界水熱処理による表面修飾効果
3.3 BN粒子を高配向した複合材料シート物性
第7節 木質リグニンを適用したエポキシ樹脂の絶縁材としての応用
1.水蒸気爆砕リグニンの特徴
2.リグニン硬化エポキシ樹脂の特徴
2.1リグニン硬化エポキシ樹脂の熱的特性
2.2リグニン硬化エポキシ樹脂の電気特性
3.リグニン硬化エポキシ樹脂の応用検討
3.1プリント回路基板への応用
3.2モールド樹脂としての応用
第8節 自己析出型エポキシ塗料の絶縁性、エッジカバー性
1.自己析出型塗装へのエポキシ樹脂の適用
2.自己析出型塗装の塗膜析出機構
3.自己析出型塗装により形成された塗膜の絶縁性
4.塗膜のエッジカバーリング性
第9節 柔軟性フェノキシ樹脂配合によるシアネートエステル樹脂複合材料の絶縁性と耐熱性の両立
1.シアネートエステル樹脂による高耐熱化
2.シアネートエステル樹脂複合材料の接着性向上
3.フェノキシ樹脂を配合したシアネートエステル樹脂硬化物の構造
4.高耐熱・高熱伝導樹脂複合材料の絶縁性
第10節 ポリアクリレートの誘電特性
1.誘電率の基礎
1.1 誘電率とは
1.2 交流電場下での誘電率変化
2.高分子の誘電特性
2.1 高分子で重要な誘電特性の起源
2.2 双極子の構造による高分子の分類
3.ポリアクリレートの誘電緩和挙動と粘弾性挙動
3.1 ポリアクリレート粘着剤の粘弾性測定結果
3.2 ポリアクリレート粘着剤の誘電緩和測定結果
3.3 誘電緩和測定結果と粘弾性測定結果の比較
4.ガラス転移温度(Tg)が異なるポリアクリレートの誘電特性比較
4.1 測定に用いたポリアクリレート
4.2 PMAの測定結果
4.3 PEAとPBAの測定結果
5.高分子の誘電特性と導電性の関連
5.1 高分子での電気伝導機構
5.2 高分子の誘電特性が導電性に与える影響
第11節 ウレタン樹脂の電気絶縁性と応用例
1.電気絶縁用のウレタン樹脂の原料
1.1 ポリオール
1.1.1 ひまし油系
1.1.2 ポリブタジエン系
1.1.3 ポリオレフィン系
1.2 イソシアネート
1.2.1 MDI、TDI系(芳香族系)
1.2.2 XDI系(芳香族系)
1.2.3 H-MDI,H-XDI系(脂環式系)
1.2.4 IPDI,NBDI系(脂環式系)
1.2.5 HDI系(脂肪族系)
1.3 鎖延長剤
1.4 触媒
1.5 耐候剤
1.6 その他
1.6.1 可塑剤
1.6.2 消泡剤
1.6.3 レベリング剤
1.6.4 フィラー類
1.6.5 抗菌剤
1.6.6 密着付与剤
1.6.7 難燃剤
2.絶縁性
2.1 他材料との絶縁性比較
2.2 配合系による絶縁性比較
3.注型技術
3.1 手作業による注型
3.2 ディスペンサーによる定量吐出
3.3 その他
4.ウレタン樹脂の劣化
4.1 ウレタン結合の劣化
4.2 エーテル結合の劣化
4.3 不飽和結合の劣化
5.配合技術と特性
5.1 一般ゲルタイプ
5.2 高耐湿熱タイプ
5.3 高耐熱、高耐湿熱タイプ
6.更なる高機能化
6.1 熱伝導タイプ
6.2 特殊接着タイプ
7.ウレタン樹脂としての新たな展開
第12節 ポリイミド/ベーマイトナノコンポジットの電気的特性評価
1.実験方法
1.1 試料
1.2 誘電特性
1.3 部分放電開始電圧
1.4 絶縁破壊寿命特性
2.実験結果および考察
2.1 複素誘電率特性
2.2 電気的モジュラス
2.3 交流伝導特性
2.4 部分放電開始電圧特性
2.5 絶縁破壊寿命特性
第13節 PPS樹脂の特徴、絶縁部材への応用展開
1.PPS樹脂コンパウンドの電気的特性
1.1 絶縁破壊強さ
1.2 比誘電率、誘電正接
1.3 体積抵抗率
1.4 耐アーク性
2.耐トラッキング指数 PLC 0(600V≦CTI)タイプ 対応グレード:FZ-356-D5
3.リチウムイオン電池(LiB)用ガスケット及びパッキング 向けグレード:FZ-2100、Z-200-E5、Z-200-E2
4.高熱伝導性絶縁グレード
第14節 フッ素ゴムの絶縁性と新材料開発
1.フッ素ゴムの種類と特徴
1.1 ポリマーの電気特性
1.2 フッ素ゴムについて
1.3 FKM とFEPM
1.4 AGCのフッ素ゴムFEPM AFLASR
1.5 FEPM AFLASRの課題
2.実験
2.1 合成
2.2 ゴムコンパウンドの作製(配合・混練)
2.3 各種物性測定法
2.4 金属接着試験法
3.押出成形用グレード:AFLASR 400E
3.1 AFLASR 400Eの特徴
3.2 AFLASR 400Eの配合と常態物性
3.3 AFLASR 400Eの耐熱性・耐薬品性・耐スチーム性・電気絶縁性
3.4 AFLASR 400Eの成形加工性
3.5 AFLASR 400Eの展望
4.プレス成形用グレード:AFLASR 600S
4.1 AFLASR 600Sの特徴
4.2 AFLASR 600Sの配合と常態物性
4.3 AFLASR 600Sの圧縮永久歪
4.4 AFLASR 600Sの耐熱性・耐薬品性・耐スチーム性・電気絶縁性
4.5 AFLASR 600Sの金型離型性
4.6 AFLASR 600Sの耐油性
4.7 AFLASR 600Sの金属接着性
4.8 AFLASR 600Sの展望
5.AFLASR 400E・AFLASR 600Sの着色性
第15節 ゾル‐ゲル法によるポリイミド−シリカ複合材料の絶縁特性と応用展開
1.絶縁層にゾル‐ゲル法により作製したポリイミド−シリカ複合材料を用いたエナメル線
1.1 ポリイミドの合成
1.2 ゾル−ゲル法
1.3 ゾル−ゲル法によるポリイミド-シリカの複合材料の作製
1.4 ポリイミド絶縁エナメル線の作製
1.5 ポリイミド−シリカ絶縁エナメル線の作製
1.6 エナメル線の耐熱−絶縁特性
1.7 シリカ層の形成メカニズム
1.8 ポリイミド−シリカ絶縁エナメル線とポリイミド絶縁エナメルの性質
2.ゾル‐ゲル法を用いたポリ(アミド−イミド)−シリカ絶縁エナメル線の作製検討
2.1 ポリ(アミド−イミド)の合成
2.2 ポリ(アミド−イミド)−シリカ絶縁エナメル線用ワニスの作製
2.3 カルボキシル基を有するポリ(アミド−イミド)前駆体の合成
2.4 ポリ(アミド−イミド)絶縁エナメル線の作製
第16節 改質リグニンと粘土から成る機能性ナノコンポジット絶縁膜の開発
1.改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の作成
1.1 改質リグニン
1.2 粘土鉱物
1.3 改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の構造及び機能
2.改質リグニンと粘土によるナノコンポジット膜の絶縁素材としての評価
2.1 絶縁性および電気特性評価
2.2 機器実装および性能評価
第17節 ポリ乳酸の電気絶縁特性とその向上
1.ポリ乳酸の特徴
2.ポリ乳酸の電気的特性
2.1 室温におけるポリ乳酸の電気的特性
2.2 ポリ乳酸の絶縁破壊特性
3.ポリ乳酸の電気絶縁特性の向上に関する取り組み
3.1 熱処理したポリ乳酸の絶縁破壊特性
3.2 熱処理温度を変化させた場合のポリ乳酸の絶縁破壊・劣化特性
3.3 結晶核剤を添加したポリ乳酸の絶縁破壊特性
第18節 CNT/樹脂複合材料膜と絶縁抑制
1.平板状の多重電極を用いて移動電界を印可した一方向CNT/樹脂複合材薄膜の電気的・光学的特性
1.1 供試材料および実験方法
1.1.1 供試材料と懸濁物
1.1.2 実験方法
1.2 実験結果
1.2.1 懸濁物中のCNTの配列
1.2.2 電気抵抗率とCNT重量含有率の関係
1.2.3 相対的透光率とCNT重量含有率の関係
2.円筒状多重電極を用いた一方向CNT /樹脂複合材作製の理論的検討
2.1 問題の設定
2.2 基礎理論
2.3 シミュレーション方法
2.4 シミュレーション結果
第19節 窒化ホウ素ナノシートの添加による樹脂の放熱性と絶縁性の両立
1.BNNSについて
2.BNNSの作製方法
2.1 BNNSのボトムアップ型作製方法
2.2 BNNSのトップダウン型作製方法
2.2.1 乾式剥離法と湿式剥離法について
2.2.2 有機溶媒を用いた湿式剥離法によるBNNSの作製
2.2.3 ILを用いた湿式剥離法によるBNNSの作製
2.2.4 超酸を用いた湿式剥離法によるBNNSの作製
2.2.5 その他の湿式剥離法によるBNNSの作製
3.BNNSと樹脂からなる複合材料の作製と特性
3.1 BNNSと樹脂との複合化
3.2 BNNS/樹脂複合材料の熱伝導性の評価
3.2.1 BNNS/IL,BNNS/CSAと樹脂からなる複合材料の熱伝導率の評価
3.2.2 その他のBNNS/樹脂複合材料の熱伝導率の評価
3.3 BNNS/樹脂複合材料の絶縁性の評価
第20節 連結型ロタキサン構造による分子間絶縁性高分子の設計と機能性材料への応用
1.被覆型分子ワイヤの合成と光学・電気的特性
2.機能性被覆型分子ワイヤ
3.金属元素を活用した機能性被覆型分子ワイヤ
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