第1節 車両のモデルベース開発とNVH
1.CAE活用の歴史
1.1 エンジンCAE活用の歴史
1.1.1 CAE活用黎明期
1.1.2 CAE活用発展期
1.1.3 CAE活用飛躍期
1.1.4 CAE活用定着期
1.1.5 CAE活用変革期
2.従来の車両開発プロセスと課題
2.1 従来の車両開発プロセスとCAE活用
2.1.1 車両開発V次プロセスと従来のエンジンCAE活用対象
2.1.2 車両開発とエンジン開発の連携プロセス
2.1.3 車両開発プロセスにおける問題点と原因
3.車両のモデルベース開発
3.1 MBDとは
3.2 MBDの歴史と動向
3.2.1 JMAAB
3.2.2 自動車コンソーシアム
3.2.3 国家プロジェクト(経産省)
3.2.4 MBDの国内動向
4.車両のモデルベース開発:プロセス概念と取り組み事例
4.1 MBD戦略
4.2 MBD戦術
4.3 MBD武器(モデル)
4.4 取り組み事例
第2節 部品間エネルギー伝達に着目した低騒音構造の初期設計
1.振動騒音の初期設計
1.1 解析SEAの基礎式
1.2 基礎式の拡張による放射音の考慮
2.GDI高圧ポンプを対象とした初期設計
2.1 対象製品
2.2 設計条件
2.2.1 要素分割
2.2.2 現行仕様の設計パラメータ値
2.2.3 入力条件
2.2.4 制約条件
2.3 結果と考察
3.試験機による検証
第3節 磁気応答性材料を用いた振動低減装置による自動車部品の制振と騒音低減
1.磁気応答性材料を用いた振動低減装置
2.自動車のエンジンを支持する部品の制振
3.路面からの振動入力の低減
4.その他の取り組み
第4節 電動オイルポンプとパワートレインの振動騒音設計手法
1.オイルポンプの振動問題の原因特定
1.1 研究に用いるオイルポンプの種類
1.2 ポケットの油圧調整とオイルギャラリー
1.3 計測した油圧脈動波形の分析
2.オイルポンプからの指示構造加振力モデリング
2.1 ポンプ出口のオイル脈動とそれによる反力
2.2 ポンプ出口のオイルギャラリー運動のダイナミクス
3.油圧波形生成メカニズムの簡単な数学的モデリング
3.1 動的モデルの説明
3.2 動的モデルの検証
4.振動騒音予測モデル構築方針
4.1 モデル構築方針
5.振動予測
5.1 ポンプ加振力の予測
5.2 模擬パワープラント・ハードウェアモデル
5.3 振動予測有限要素モデル
6.音響予測
6.1 模擬パワープラントからの放射音場計測
6.2 模擬パワープラントからの放射音場予測
7.EOP回転軸振動の予測技術開発
7.1 軸振動計測実験
7.1.1 実験方法
7.1.2 実験結果
7.2 軸への荷重予測
7.2.1.予測方法
7.2.2 計算例
7.3 軸振動の予測
7.3.1 計算モデル
7.3.2 予測計算結果
第5節 自動車の風騒音低減に向けた, 技術開発と応用
1. はじめに
1.1 流れによる音の発生の基礎理論
1.2 狭帯域音の発生機構
1.2.1 エオルス音(Aeolian tone)
1.2.2 エッジトーン(Edge tone)とキャビティトーン(Cavity tone)
1.2.3 ヘルムホルツ共鳴(Helmholtz resonance)とウインドスロッブ(Wind-throb)
1.3 広帯域音の発生機構
1.3.1 広帯域音の主音源である縦渦の流れ場
1.3.2 縦渦の音源分布
1.3.3 広帯域風騒音の発生機構
1.3.4 リアルワールドでの風騒音
2.風騒音の低減技術
2.1 狭帯域音の低減
2.1.1 エオルス音の低減
2.1.2 笛吹き音の低減
2.1.3 ウインドスロッブの低減
2.2 広帯域音の低減
第6節 タイヤ力の車速依存性を考慮したインホイールモータ車の前後制振制御
1.実験車両
2.駆動系システムモデル
3.タイヤモデル
3.1 剛体モデル
3.2 タイヤ動特性を考慮しないブラシモデル
3.3 タイヤ動特性を考慮したブラシモデル
4.タイヤ特性を考慮した駆動系システムモデル
4.1 提案モデルと実車の特性比較
4.2 ばね上前後制振制御
4.3 車輪速フィードバック制御への応用
第7節 タイヤ空洞共鳴音を効果的に低減するデバイスの開発
1.タイヤ空洞共鳴音
1.1 タイヤ/路面による自動車騒音
1.2 ロードノイズ
1.3 タイヤ空洞共鳴音の発生メカニズム
1.4 タイヤ空洞共鳴音の特徴
2.タイヤ空洞共鳴音低減デバイス(開発デバイス)
2.1 開発デバイスの構造
2.2 開発デバイスのメカニズム
2.3 開発デバイスの効果
3.商品化へのアプローチ
3.1 現象把握:可視化
3.1.1 タイヤ内空気の可視化の手段
3.1.2 タイヤ内空気の可視化の結果
3.1.3 タイヤ内空気の可視化の考察
3.2 異分野の技術応用
3.3 多孔板採用に伴う課題解決
3.4 QCD対応
第8節 タイヤ気柱共鳴音レゾネータの開発と世代進化
1.第一世代デバイス技術概要
2.第二世代デバイス技術概要
3.デバイスの狙い
4.システム構成と基本構造コンセプト
5.樹脂製レゾネータ材料の選定
6.第一世代技術内容
6.1 消音機能
6.2 強度機能と組付け性
6.3 ホイール構造
7.第二世代技術内容
7.1 レゾネータ配置最適化
7.2 レゾネータ形状最適化
8.ロードノイズ低減効果
第9節 動吸振器のメカニズムとその応用
1.基本 3 要素について
2.定点理論
2.1 定点理論とは
2.2 拡張定点理論と周波数伝達関数
2.3 最適同調条件
2.4 最適減衰条件
2.5 最適同調条件
3.動吸振器の設計
3.1 変位振幅比
3.2 最適同調
3.3 最適減衰
3.4 最適2条件が満たされた時の最大振幅比
3.5 動吸振器の最適設計式と制振効果
3.6 主振動系の減衰を考慮した時の応答曲線
3.7 等価減衰と制振設計
4.動吸振器の構成要素
4.1 ばね要素
4.2 減衰要素
5.磁気ダンパを有する動吸振器の設計事例
5.1 ラム構造物
5.2 動吸振器内蔵のボーリングバーの構成
5.3 各部形状の決定
5.4 動剛性の測定方法と測定結果
6.騒音制御・遮音への応用遮音への応用
6.1 対象 機械構造物
6.2 騒音の低減化のための動吸振器設計法
6.3 平板の振動特性
7.境界要素法による放射音の予測
8.動吸振器の設計と振動・騒音低減効果
8.1 動吸振器の設計
8.2 制振効果と騒音抑制効果
9 実験
9.1 実験装置の概要
9.2 実験モード解析結果
9.3 使用した2重動吸振器の構造
10.アクティブ遮音のための平板の振動制御アクティブ遮音のための平板の振動制御
10.1 LQ制御による平板の振動制御についてLQ制御による平板の振動制御について
10.2 平板の振動特性平板の振動特性
10.3 LQ制御
10.4 ハイブリッド動吸振器による遮音効果ハイブリッド動吸振器による遮音効果
第10節 電磁式可変特性動吸振器による自動車駆動系ねじり振動の低減
1.可変磁気ばね剛性の設計方針
1.1 磁気ばねの特徴と分類
1.1.1 電磁石型
1.1.2 永久磁石型
1.1.3 電磁石・永久磁石併用型
1.2 可変磁気ばね剛性を実現するための機構
2.電磁式可変特性動吸振器の研究例
2.1 段スキュー型
2.2 コンシクエントポール型
2.3 自転磁石型
2.4 パラメトリック型
第11節 ハイポイドギヤ歯面のうねり性状評価手法の開発
1.高次数ギヤ音の発生メカニズム
1.1 ハイポイドギヤの歯面うねりと高次数ギヤ音の関係
1.2 歯面うねりの定量評価方法の目的
2.歯面うねり性状の測定と評価手法の構築
2.1 歯面形状の3次元測定
2.2 多項式近似を用いた歯形形状除去
2.3 2次元高速フーリエ変換によるうねり成分の検出
2.4 逆高速フーリエ変換による3次元データの抽出
3.うねりの定量評価結果と実機検証
3.1 実機ギヤ放射音と歯面うねりの周期性比較
3.2 実機ギヤ放射音圧と歯面うねりの振幅値の関係
第12節 ブレーキ鳴きの発生メカニズムとその低減
1.ブレーキの構造とその作動
1.1 ブレーキの構造とブレーキシステム
1.2 ブレーキパッドの摩擦材料
2.ブレーキパッドの摩擦特性が及ぼす影響
2.1 摩擦係数μの速度勾配特性dμ/dv<0がブレーキ鳴きに及ぼす影響
2.2 摩擦係数μがブレーキ鳴きに及ぼす影響
2.3 ブレーキ摩擦面の熱分解物がブレーキ鳴きに及ぼす影響
3.ブレーキ構成部品の振動特性と幾何学的要因の及ぼす影響
3.1 実際のブレーキにおけるブレーキ鳴き現象の解明
3.2 振動系の動的不安定によるブレーキ鳴きの発生
3.3 ディスクブレーキの鳴きの発生メカニズム
3.4 ディスクブレーキの鳴きのFEM解析
4.ブレーキ鳴き発生のトリッガー
4.1 ブレーキ鳴き発生のトリッガーとフラッタ
4.2 ブレーキ鳴き発生のトリッガーの実験解析
4.3 ブレーキ鳴き発生のトリッガーの理論解析
4.4 摩擦材原料のフェノール樹脂がブレーキ鳴きに及ぼす影響
4.5 摩擦材原料の粒径などがブレーキ鳴きに及ぼす影響
第13節 エンジン補器駆動ベルトシステムの共振
1.ベルトシステムの共振例
2.固有値解析
2.1 解析手法
2.2 固有値の次数と固有モード
2.3 張力モード
2.4 滑りモード
3.固有値解析の適用例
3.1 4軸4気筒エンジンの例(固定テンショナ)
3.2 6軸4気筒エンジンの例(AT付き)
3.3 回転変動モータの例(固定テンショナ)
3.4 固有値解析事例のまとめ
4.共振対策について
4.1 ベルト側の共振対策
4.2 システム側の共振対策
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