第1節 ガラス繊維およびカーボン繊維強化複合材料の破壊と耐久性
1.F-PMCとは?
1.1 多種・多様な強化繊維
1.2 多種・多様な樹脂
1.3 多種・多様なF-PMC
2.F-PMC構造物の破壊と設計
2.1 基礎データ
2.2 F-PMCの性能
2.3 F-PMCの破壊と設計
3.ガラス繊維およびカーボン繊維強化複合材料は疲労する
4.二つの疲労
4.1 繰り返し(変動)荷重下での疲労と寿命
4.2 静疲労
4.3 金属材料の疲労
5.F-PMCの疲労破壊を考える場合の難しさ
5.1 F-PMCの典型的構造と内部応力、可能性のある破壊起点
5.2 強化繊維と90°方向の引張り強度は極端に小さい
6.強化繊維は疲労するか?
6.1 ガラス繊維の疲労
6.2 カーボン繊維の疲労
6.3 母材(樹脂)の疲労
7.均一材料の疲労破壊メカニズム
8.F-PMCの疲労特性
8.1 疲労寿命に影響を及ぼす要因
8.2 一方向GFRP
8.3 多方向積層板
8.4 SMCの疲労
9.炭素繊維の疲労強度を向上させる
9.1 平織炭素繊維強化FRPの疲労破壊プロセス
9.2 平織CF/EP-PMCの疲労寿命を増すには?
9.3 微細繊維による母材樹脂の物理的変性、細くて長ければよい?
9.4 微細繊維、なぜ耐久性は上がる?
10.耐久性に強く影響する吸湿/湿気
第2節 CFRPのマトリックス樹脂の開発動向
1.合成樹脂の分類
2.熱硬化性樹脂の種類と特徴
2.1 エポキシ樹脂
2.2 ジシクロペンタジエン(DCPD)樹脂
3.現場重合型熱可塑性樹脂の種類と特徴
3.1 連鎖重合型と逐次重合型
3.2 結晶性と非晶性
4.動的共有結合含有熱硬化性樹脂の種類と特徴
第3節 相溶化剤を用いたポリプロピレンと炭素繊維の界面接着性の改善
1.相溶化剤
1.1 無水マレイン酸変性ポリプロピレン
1.2 イソタクチックポリプロピレン−ポリアクリル酸共重合体
2.相溶化剤を添加したPP/相溶化剤樹脂の作製
3.界面接着性の評価
3.1 フラグメンテーション試験(Fragmentation test:FT)
3.2 マイクロドロップレット試験(Micro-Droplet test:MD)
4.結晶性の評価
5.相溶化剤を添加したCFRPの力学物性
5.1 PP/相溶化剤とCFの複合化
5.2 引張試験
5.3 シャルピー衝撃試験
第4節 連続繊維熱可塑性複合材料の自動車部品への適用
1.連続繊維熱可塑性複合材料
1.1 CFRTP・GFRTPの異方性
1.2 コンソリデーション
1.3 Tepex種類
2.成形プロセス
2.1 ハイブリッド成形
2.2 IR(赤外線) ヒーター
3.自動車部品への適用
3.1 ドアモジュール
3.2 フロントエンド
3.3 A ピラー
3.4 ブレーキペダル
3.5 アンダーカバー
3.6 ヒンジ
4.CFRTPとGFRTPの比較
5.今後の適用部品
5.1 大型バッテリーハウジング
5.2 バッテリーブランケット
第5節 ポリプロピレンをマトリックスとした熱可塑性炭素繊維強化材料の自動車部材開発
1.一方向連続炭素繊維強化PPシートの特徴と用途
2.マルチマテリアル部品の事例
2.1 バンパービーム
2.2 バックドア
3.接着接合
第6節 高せん断成形加工法により作製した炭素繊維が均一かつ等方的に分散・配置したCFRTP
1.高せん断成形加工法の概要
2.高せん断加工によるフィラーのナノ分散化
3.新規なCFRTP材料
4.CFRTP材料の評価における留意点
第7節 繊維強化熱可塑性樹脂の直接成形技術〜Carbon-LFTDシステムの開発〜
1.Carbon-LFTDプロセス
1.1 溶融・混練工程
1.2 裁断・保温工程
1.3 金型への材料投入・成形工程
2.Carbon-LFTDシステムの特長
2.1 成形品の高強度化
2.2 材料コストの低減
2.3 成形材料の循環利用
3.成形事例
第8節 CFRTPの軽量構造体の成形及び異種材接合技術、ナノ繊維を用いた新規接合技術
1.FRTPの軽量構造体の成形技術
1.1 FRTPの中間基材と成形性・オーバーモールド成形法
1.2 オーバーモールド法における融着接合の原理
2.マルチマテリアル化のための異種材接合技術
3.繊維強化プラスチック複合材料へナノ繊維を添加する意義と接合技術へのナノ繊維の適応
3.1 マルチスケール複合材料とナノ繊維による複合材料の選択的強化
3.1.1 ナノ繊維添加FRP
3.1.2 ナノ繊維添加FRTP
3.2 接合技術におけるナノ繊維の応用
3.2.1 接着接合における接着剤へのナノ繊維の添加
3.2.2 3Dプリンター
3.2.3 射出オーバーモールド
第9節 CFRPを用いたクロージャーパネルの開発
1.開発背景
1.1 自動車における軽量化の重要性
1.2 これまでのCFRP開発
1.3 車両企画
2.技術開発
2.1 軽量化の考え
2.2 製法の比較・材料選定
2.3 CFRPの特徴を活かした開発〜マルチマテリアルボデー
3.構造検討
3.1 設計検討
3.2 重点補強部位選定〜R/F部形状
3.3 接着構造
3.4 リブによる部分補強
4.CFRP化による効果
4.1 軽量化効果
4.2 コスト効果
4.3 低重心化効果
4.4 後方視界の拡大
5.生産技術
5.1 生産拠点
5.2 ボデー工程
5.3 プレス工程(成形)
5.3.1 CFRP成形
6.今後の展望と課題
6.1 新車CO2ゼロ
6.2 ライフサイクルCO2ゼロ
第10節 液晶ポリマー系繊維強化コンパウンドの特性と自動車部品への応用
1.液晶ポリマーの特徴
2.液晶ポリマーの用途
3.液晶ポリマーの自動車用途における採用例
3.1 電装部品
3.2 オイルパイプへの展開
3.3 その他用途への展開の可能性
4.新規長繊維強化コンパウンド
4.1 高剛性CF強化グレード(SCG−380A)
4.2 破壊時衝撃吸収能に優れるGF強化グレード(SCG−379)
4.3 金属並みの電磁波シールド特性を有するCF強化グレード(SCG−405)
5.自動車部品としての性能評価
6.液晶ポリマーの自動車用途への展開においての課題
6.1 材料コスト
6.2 他部材との接合技術
6.3 シミュレーション手法の開発
第11節 熱可塑性CFRP一方向(UD)連続維繊積層板の量産技術
1.UD-CFRTP積層板成形装置
1.1 CFRTP自動積層装置
1.1.1 切断接合部
1.1.2 積層部
1.2 多段プレス装置による積層成形
1.3 CFRTPスタンピング成形一貫生産ライン
第12節 熱可塑性CFRPのヒートアンドクール成形技術と射出成形技術
1.CFRTPのプレス成形技術の概要
2.通電抵抗加熱金型の原理
3.TAM成形システムの構成
4.通電抵抗加熱金型の温度予測
5.ヒートアンドクール金型による熱プレスの利点
6.TAM成形法によるCFRTPのプレス成形プロセス
7.TAM成形法で成形できるCFRTP材料
8.ランダムコンプレッション成形
9.熱可塑性UDテープ
第13節 樹脂成形CAE “3D TIMON” による複合材ソリューション
1.射出成形
1.1 繊維強化樹脂を射出成形する際の課題
1.2 繊維配向解析
1.3 残留応力解析
1.4 構造解析との連携
2.プレス成形
2.1 複合材料プレス成形の課題
2.2 長繊維の挙動予測
3.RTM(Resin Transfer Molding)成形
3.1 RTM成形の課題
3.2 RTM成形シミュレーション
第14節 CFRTPの繊維長、繊維配向、繊維分散性分析技術
1.非連続炭素繊維強化熱可塑樹脂系複合材料(D-CFRTP)の最近の技術動向
2.非連続炭素繊維強化熱可塑樹脂複合材料の繊維長分布測定方法
2.1 スキャナーを用いた繊維長分析方法
2.1.1 従来技術の問題点
2.1.2 高解像度スキャナーの利用による効果と問題点
2.2 繊維長分布測定前の試料調製法
2.2.1 従来の試料調製法の問題点
2.2.2 多段階希釈による試料調製法
2.3 繊維長分布分析のまとめ
3.X線回折を利用した非連続炭素繊維強化熱可塑樹脂複合材料の繊維配向分析
3.1 X線回折を利用したCF配向分析法構築の背景
3.2 CF及び一方向強化CFRTP, 織物強化CFRTPのX線回折パターン
3.3 XRDを用いたD-CFRTPの繊維配向分析
3.3.1 D-CFRTPから切り出された引張試験用試験片のXRDパターン
3.3.2 配向方向と配向分布及びこれらと引張特性との関係
3.4 XRDによるD-CFRTPの繊維配向分析法に関するまとめ
4.画像解析による繊維分散状態の評価方法
4.1 CFRTPの繊維分散状態の観察方法
4.2 繊維分散状態が異なるD-CFRTPに対する分散性指標化手法の適用例
4.2.1 繊維分散状態が異なるD-CFRTPの断面画像について
4.2.2 繊維分散状態指標化手法
4.2.3 繊維分散状態指標化法適用結果
第15節 繊維強化複合材料の疲労における長期信頼性評価
1.試験材料
2.試験条件
3.疲労寿命評価手法
3.1 疲労寿命予測モデル
4.結果および考察
4.1 静的試験
4.2 疲労試験
4.3 Epaarachchi and Clausenモデル
4.4 等寿命線図
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