第1節 外国特許出願をする際の重要ポイント
はじめに
1.中国に外国特許出願をする際の重要ポイント
1.1 前提
1.2 出願ルート
1.2.1 PCT出願
1.2.2 パリ出願
1.2.3 ハーグ出願
1.2.4 直接出願
1.3 保護期間
1.4 保護の対象
1.5 登録までの期間
1.6 費用
1.7 実用新案の有効活用
1.7.1 費用が安いこと
1.7.2 権利の安定性が発明(特許)の場合と殆ど変わらないこと
1.7.3 保護期間が発明(特許)と殆ど変わらないこと
1.7.4 価値も発明と殆ど変わらないこと
1.7.5 権利授与率(登録査定率)が高いこと
1.7.6 まとめ
2.米国に外国特許出願をする際の重要ポイント
2.1 概要
2.2 PCTルートによる特許出願
2.3 デザイン特許の出願
3.インドを含むアジア諸国に外国特許出願をする際の重要ポイント
3.1 インド
3.1.1 概要
3.1.2 実体審査の主体
3.1.3 ファミリー特許出願の情報提供義務
3.1.4 特許庁に支払う手数料
3.1.5 審査期間(アクセプタンス期間)の設定
3.1.6 現状を踏まえた重要ポイント
3.2 シンガポール、ベトナム、タイその他のアジア諸国
第2節 モンテカルロシミュレーションを用いた海外特許出願における出願国選定
はじめに
1.出願国の選定に影響を及ぼす不確実性(リスクとリターン)
1.1 リスクとリターン
1.2 リスクドライバーの抽出
2.出願国の選定にシミュレーションを導入する
2.1 リスクの不確実性
2.2 確率分布
2.3 モンテカルロ法によるシミュレーション
3.出願国の選定シミュレーションの実例
3.1 A国における知財収益のシミュレーション
3.2 費用対効果に優れた出願国の組み合わせを探索するシミュレーション
4.むすび
第3節 プラントエンジニアリングメーカにおける外国出願先の選定
はじめに
1.プラントエンジニアリング事業
1.1 概要
1.2 マーケット
1.3 特許出願状況
2.出願先選定基準
2.1 どの国に出願するか
2.1.1 事業性(@、A、C)
2.1.2 法制度(D)
2.2 何を出願するか
2.3 どの権利で出願するか
3.社内手続き
4.その他
第4節 外国出願国の選び方
はじめに
1.外国出願の動向
2.外国出願の対象国をどうやって選ぶか
2.1 市場性:特許製品(または被疑製品)がたくさん売れそうな国か
2.2 生産性:被疑製品の生産拠点になりそうな国か
2.3 開発力:被疑製品を開発する能力をもっていそうな国か
2.4 知財重視度:特許権(財産権)を尊重する国か
2.5 コスト:特許権の取得・維持にコストがどれくらいかかる国か
2.6 特許取得の容易さ:特許審査が厳しい国か
2.7 競合企業の動向
3.各国寸評
3.1 アメリカ(US)
3.2 中国(CN)
3.3 欧州(EP)
3.4 韓国(KR)
3.5 台湾(TW)
3.6 インド(IN)
4.外国特許の価値を最大化する
第5節 外国へ特許を出願する際の方法と注意点
はじめに
1.WHY なぜ外国に特許出願をするか
2.WHO 誰が特許出願の主体となり得るか
2.1 誰が外国出願の出願人又は権利者となるか
2.1.1 発明者(又はその相続人)
2.1.2 承継人(譲受人)
2.2 誰が外国出願の出願手続きを行うか
2.2.1 出願人
2.2.2 現地代理人
2.2.3 日本の弁理士
2.2.4 内外の仲介業者
3.WHERE 何処に特許出願を提出するか
3.1 戦略的な外国出願の出願国
3.2 手続上の外国出願の提出先
3.2.1 外国の指定機関1−各国特許庁
3.2.2 外国の指定機関2−ex.欧州特許庁等
3.2.3 日本の特許庁−PCTの利用
3.2.4 国際事務局−PCTの利用(その2)
4.WHEN いつ特許出願を提出するか
4.1 発明の公開を意識した出願の時期
4.2 発明の完成度から見た出願の時期
4.3 手続の便宜上の観点から見た出願の時期
4.3.1 最先の出願から1年以内の外国出願−パリ条約による優先権の利用
4.3.2 最先の出願から30か月以内の外国出願−PCTの利用
4.3.3 新規性を喪失した日から所定期間内の外国出願−グレースピリオドの利用
5.WHAT 何を特許出願するか
5.1 保護対象を確認する
5.2 特許戦略を考慮する
6.HOW いかに特許出願するか
6.1 特許付与を請求する国に直接外国出願する
6.2 PCT出願する
結語
第6節 海外特許の出願戦略と権利維持、放棄の考え方
はじめに
1.海外特許出願の考慮要素(総論)
1.1 グローバルビジネスにおける海外特許出願の重要性
1.2 どこの国で海外特許出願を行うか
1.2.1 はじめに――会社のビジネス戦略と一体で考える
1.2.2 どこの国で特許出願をするか
1.2.3 特許自体の格付け
1.2.4 その他各国特有の特許制度
2.各国の海外出願の検討(各論)
2.1 アメリカ
2.2 中国
2.3 欧州
2.4 分野による出願国選定の差異
3.海外特許の出願と放棄
3.1 国際特許の出願の流れと取得までのプロセス・保護期間
3.1.1 PCTルート
3.1.2 パリルート
3.1.3 期間徒過
3.2 出願した特許の権利評価、放棄について
3.2.1 特許棚卸しについて
3.3 特許の評価と権利維持の判断
3.3.1 特許棚卸しの流れ
3.3.2 権利維持判断のタイミング
3.4 特許の評価と権利維持の判断
3.4.1 第三者へのライセンス(オープンイノベーション)
3.4.2 特許の放棄
3.4.3 ノウハウとしての保護
おわりに
第7節 事業戦略視点から見た外国への特許出願戦略、出願国選定のポイント
はじめに
1.海外特許出願の必要性
2.パリ条約と特許協力条約(PCT)
3.海外事業戦略
4.海外特許出願の検討
おわりに
第8節 豊田自動織機における外国特許出願国の選定方法
1.豊田自動織機の紹介
2.豊田自動織機の知財活動
2.1 知財の目的
2.2 知財戦略
2.3 事業戦略における知財
3.外国出願の目的と考え方
3.1 外国出願の目的
3.2 外国出願の考え方
3.2.1 事業の市場国
3.2.2 事業の生産・流通国
3.2.3 知財権の活用リスク
3.2.4 出願維持コスト
3.2.5 出願審査の状況
4.豊田自動織機のグローバル展開と出願戦略
4.1 産業車両および物流事業部門
4.2 自動車関係部門
4.3 繊維機械部門
5.豊田自動織機の外国出願管理
5.1 外国出願要否検討
5.2 出願国の選定手続
5.2.1 書面検討
5.2.2 特許審議会
5.3 外国出願手続
おわりに
第9節 ナガセケムテックスにおける海外特許出願へ向けた出願国選定のポイント
はじめに
1.特許発明の実施から見た出願国選定のポイント
1.1 特許発明の実施の定義
1.2 特許を実施する者の観点からの選定 〜誰が実施している国で特許を保有すべきか?〜
1.2.1 特許保有者による自己実施等
1.2.2 特許保有者の顧客による実施等
1.2.3 競合企業による実施等
1.3 特許の実施状況の観点からの選定
1.3.1 特許発明を実施予定の場合
1.3.2 特許発明を第三者に実施許諾している場合
1.3.3 実施時期の観点からの評価
1.3.4 実施規模の観点からの評価
1.3.5 製品のライフサイクルの観点からの評価
2.出願国の選定方法の具体例
2.1 評価方法の具体例
2.2 出願期限までに出願国を選定しにくい場合
まとめ
第10節 医薬品関連特許の出願国選定について
はじめに
1.医薬品
1.1 医薬品とは
1.2 医薬品医療機器等法等の法規制
1.3 再審査期間/データ保護(Data Exclusivity)
1.4 健康保険制度と薬価制度
1.4.1 国民皆保険制度を採用する国/公定薬価
1.4.2 国民皆保険制度を採用しない国/自由薬価
1.5 医薬品世界市場
2.医薬品関連特許
2.1 医薬品を保護する特許件数
2.2 医薬品を保護する特許の種類
2.3 特許権存続期間延長制度
2.4 各国の特許制度
2.5 侵害訴訟
3.出願国選定
3.1 特許発明の種類/特許性/排他性
3.2 各国の市場規模
3.3 自社販売/ライセンス
3.4 各国の法規制/特許制度
3.5 共同研究開発会社の意向
4.筆者の経験
まとめ
第11節 グローバル特許出願戦略における出願国の選定方法
はじめに
1.知的財産を取り巻く現状
1.1 特許の出願動向
1.2 外国出願件数
1.3 PCT出願上位企業
2.グローバル特許出願方法
2.1 特許は国毎の権利
2.2 パリルート外国出願
2.2.1 パリルートのメリット
2.2.2 パリルートのデメリット
2.3 PCTルート外国出願
2.3.1 PCT出願のメリット
2.3.2 PCT出願のデメリット
2.3.3 PCTダイレクト出願
2.3.4 日本でPCT出願された特許のリスクと対策
2.4 欧州特許庁への外国出願
2.4.1 直接欧州各国の特許庁に出願する場合
2.4.2 欧州特許庁ルートで出願する場合(1978年以降)
3.グローバル知的財産権リスク
3.1 世界の知財関連訴訟
3.2 グローバル知的財産リスク対策
3.2.1 「変える」
3.2.2 「潰す」
3.2.3 「買う」
3.2.4 「止める」
3.3 グローバル特許リスクに対する基本知財戦略
3.3.1 アメリカに対する基本知財戦略
3.3.2 中国に対する基本知財戦略
3.3.3 日本に対する基本知財戦略
3.3.4 欧州に対する基本知財戦略
4.企業でのグローバル特許出願戦略
4.1 日本にだけ出願される特許の位置づけ
4.1.1 メリット
4.1.2 デメリット
4.2 グローバル特許出願費用
4.3 外国出願ブラッシュアップ
4.3.1 従来の特許出願フロー
4.3.2 「外国特許出願ブラッシュアップ審査会」の実施による特許の質の向上
5.グローバル特許出願国の選定方法
5.1 企業のグローバル戦略(企業としての将来の世界市場進出戦略、製品毎の市場戦略)
5.2 特許の強さ(独創性、新規性・進歩性、他社拘束性、実施可能性、経営貢献度、侵害立証容易)
5.3 市場性(人口・GDP、産業構成)
5.4 生産国(海外製造工場、海外企業と契約)
5.5 競合他社存在国(先進技術開発国、特許出願数)
5.6 特許の実効性(知財訴訟、損害賠償、差し止め請求、偽物対策)
5.7 多数の出願国選定が必須分野(医薬品、標準化特許)
6.業種によるグローバル特許出願国の選定事例と考察
6.1 自動車産業(トヨタ、フォルクスワーゲン)
6.2 化学産業(三菱化学、BASF)
6.3 電気機器産業の電気通信分野(パナソニック、三菱電機、ファーウエイ、クアルコム)
6.4 医薬品産業(武田薬品、ロッシュ)
6.5 今後注目すべき出願国
おわりに
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