第1章 バイオスティミュラント事業化動向
第1節 バイオスティミュラント素材の開発動向とビジネス展開 《渡辺 和彦》
1.無機元素―バイオスティミュラントとして認められているケイ酸
2.バイオスティミュラントとしてのフルボ酸,フミン酸
第2節 バイオスティミュラントの海外動向 《和田 哲夫》
1.世界のバイオスティミュラント(BS)の動向
2.BS の製品数の多い地域,国および市場規模
3.各国のBS についての法令および扱いの現状
第2章 腐植物質,有機酸(腐植酸,フルボ酸など)系素材開発
第1節 エタノールなどの化合物による環境ストレス耐性強化
《佐古 香織,戸高 大輔,Zarnab Ahmad,Khurram
Bashir,関 原明》
1.ケミカルプライミングによる環境耐性強化
2.エタノールによる環境ストレス耐性強化
3.ニコチン酸による乾燥耐性強化
4.おわりに
第2節 腐植物質資材によるバイオスティミュラントの開発 《飯野 藤樹》
1.腐植物質とは
2.作物生育に対する腐植物質の効果
3.腐植酸苦土肥料「アヅミン」の製造・販売
4.「アヅミン」「アヅ・リキッド」の施用効果
5.環境(非生物的)ストレスへの抵抗性に関する 「アヅミン」「アヅ・リキッド」による試験事例
6.新たな腐植酸液状複合肥料の開発
7.当社腐植酸肥料の特徴
8.今後の開発に向けて
第3節 酢酸バイオスティミュラント剤の意義と利用法 《工藤 徹,金 鍾明》
1.環境,気候変動の概略
2.農業・園芸における酢酸の利用
3.他の乾燥対策技術との違い
4.バイオスティミュラントとしての酢酸の機能メカニズム
5.酢酸バイオスティミュラント「スキーポン」の施用方法
6.酢酸バイオスティミュラント「スキーポン」を用いた効果の実際
7.酢酸バイオスティミュラントの広がりと今後
第3章 海藻および海藻抽出物,多糖類系素材開発
第1節 持続可能な作物生産とトレハロース 《東山 隆信》
1.はじめに
2.トレハロースとは
3.バイオ製剤とトレハロース
4.バイオスティミュラントとしてのトレハロース
5.持続可能な農業に貢献するトレハロース
6.今後の展開
第2節 トレハロースによるピーマン,ナスの低温・高温耐性の反応とバイオスティミュラントの開発
《西村 安代》
1.はじめに
2.低温期におけるピーマンへの効果
3.高温期におけるナスへの効果
4.トレハロースを用いたバイオスティミュラントの開発
第3節 かに殻由来の機能性成分・低分子量キチン(LMC ) 《樋口 昌宏》
1.はじめに
2.キチンとキトサン
3.LMC と病原抵抗性
4.LMC のBS 効果事例
5.LMC と植物ホルモン
6.LMC と土壌微生物叢
第4節 琵琶湖由来水草堆肥のバイオスティミュラントとしての利用 《玉井 鉄宗》
1.琵琶湖と水草
2.水草の農業利用の歴史
3.水草利用の現状
4.水草堆肥の有機肥料として評価
5.水草堆肥の土壌改良剤として評価
6.水草堆肥に含まれるバイオスティミュラント
7.水草堆肥におけるバイオスティミュラント研究の意義
第5節 バイオスティミュラントとしての海藻抽出物 《山田 拓史》
1.はじめに
2.農業用市販商品
3.効 果
4.含有成分
5.製法と効果の関係 .
第4章 アミノ酸およびペプチド系資材開発
第1節 微生物分解した大豆タンパク質由来ペプチドの根毛増殖 《久保 幹》
1.はじめに
2.大豆タンパク質と肥料効果
3.大豆タンパク質分解微生物の探索
4.大豆ペプチドの植物成長効果
5.微生物分解した大豆タンパク質由来ペプチドの根毛増殖効果
6.大豆タンパク質由来ペプチドのバイオスティミュラントとしての利用
第2節 酸化型グルタチオンを用いたバイオスティミュラント資材の開発 《阿久澤 拓己》
1.はじめに
2.酸化型グルタチオンの農業資材への活用
3.グルタチオンとは
4.酸化型グルタチオンが植物の成長に与える影響例
5.カネカ ペプチドの栽培事例
6.まとめ
第3節 アミノ酸による植物生育への作用メカニズム 《二瓶 直登,市橋 泰範》
1.作物生育にとってのアミノ酸
2.アミノ酸のスクリーニング
3.アミノ酸の直接吸収
4.吸収したアミノ酸の代謝
5.圃場における作物生育へのアミノ酸の影響評価
6.まとめ
第4節 5-アミノレブリン酸の農業利用に関する研究 《西川 誠司》
1.はじめに
2.5-アミノレブリン酸(5-ALA)の植物への作用に関する研究
3.5-アミノレブリン酸が農業資材として応用される場面の実際
4.おわりに
第5章 微生物系資材開発
第1節 アーバスキュラー菌根菌の力を利用するバイオスティミュラント資材の開発に向けて
《佐藤 匠,市橋 泰範》
1.はじめに
2.リン肥料と黒ボク土
3.AM 菌とは
4.AM 菌の培養
5.AM 菌バイオスティミュラントの今後の展開
第2節 バイオスティミュラントとしての昆虫病原性細菌Bacillus thuringiensis
―トマトにおけるPGPR 効果と病害抑制効果―
《小池 正徳,冨田 悠斗,山崎 蔵亭,相内 大吾,浅野 眞一郎》
1.はじめに
2.材料と方法
3.結 果
4.考 察
5.まとめ
第3節 根圏微生物叢を制御するバイオスティミュラント 《中安 大,杉山 暁史》
1.はじめに
2.植物特化代謝物により形成される根圏微生物叢
3.イソフラボンによる根圏微生物叢形成
4.根圏に分泌されるサポニン
5.サポニンによる根圏微生物叢の形成
6.サポニンの構造と細菌叢形成能の相関
7.イソフラボン,サポニンを分解する土壌微生物
8.植物特化代謝物の利用
第4節 マメ科作物の安定生産に有用な微生物資材の開発 《杉井 太一》
1.はじめに
2.マメ科作物と根粒菌
3.根粒菌普及事業
4.新たな微生物資材の開発
5.今後の課題
第5節 微生物由来の揮発性バイオスティミュラントの開発
《 BASLAM Marouane,AYCAN
Murat,三ツ井 敏明》
1.はじめに
2.微生物由来バイオスティミュラント:技術,植物科学,農業の現状
3.植物との相互作用における微生物由来揮発性化合物(mVC):
概念,多様性,作用機序,応用
4.植物のコミュニケーションに関与するmVC
5.植物-mVC 相互作用のための共培養システムおよび技術の開発
6.結論と展望:ラボからマーケットへのmVCs アプローチ
第6章 その他素材開発
第1節 作物の高温耐性を高める揮発性バイオスティミュラント「すずみどり」 《山内 靖雄》
1.はじめに
2.光合成生物であるがゆえに環境ストレスの影響を受けやすい植物
3.高温・酸化ストレス応答シグナルとして機能するRSLV
4.遺伝子発現様式から見たみどりの香りの機能
5.揮発性バイオスティミュラントとしてのすずみどりの開発
6.圃場におけるすずみどりの実施例
第2節 乳酸菌培養液由来バイオスティミュラントの開発 《眞木 祐子,佐藤 長緒》
1.はじめに―乳酸菌とその応用
2.ボカシ肥料中発根促進物質
3.乳酸菌代謝物の非生物的ストレス耐性付与
4.乳酸菌培養液由来バイオスティミュラントの開発
第3節 ビール酵母由来素材によるバイオスティミュラントの開発 《北川 隆徳》
1.開発の経緯
2.植物への作用:抵抗性誘導と側根誘導
3.植物への作用:ジャスモン酸誘導による増収効果
4.土壌還元消毒への応用
5.農業現場での使用事例
6.温室効果ガス排出量の削減
第4節 鉄吸収向上バイオスティミュラントの開発 《鈴木 基史》
1.鉄の役割と欠乏症
2.鉄の吸収メカニズム
3.鉄吸収を向上させる資材
4.鉄資材の利かせ方とそのメカニズム
5.おわりに
第5節 微量要素を主成分とするバイオスティミュラント資材 《鳴坂 義弘,谷口 伸治,鳴坂 真理》
1.生長と防御応答のトレードオフ
2.微量要素の働き
3.微量要素を主成分とするバイオスティミュラント資材
4.イチゴにおける微量要素資材の作用機作 5.イチゴにおける微量要素資材の効果
6.作物の健全な生育と収量の向上
7.乾燥ストレス耐性の付与効果
8.まとめ
第7章 適用事例
第1節 バイオスティミュラントの効果的活用法の提案 《高木 篤史》
1.はじめに
2.BS の分類と期待される効果
3.バイオスティミュラントの活用法について
4.実践例:微生物を利用した病害抑止土壌の作り方
第2節 トリコデルマ・ハルジアナムT-22 を利用した
バイオスティミュラント資材 「トリコデソイル」の農業利用
《須藤 修》
1.はじめに
2.バイオスティミュラントに利用される主な微生物群の分類
3.微生物型バイオスティミュラントの主な機能例
4.微生物型バイオスティミュラントに求められること
5.トリコデルマ菌の農業利用
6.トリコデルマ菌の農業利用の事例
7.まとめ
第3節 バイオスティミュラント資材の民間活用事例 《谷 憲之》
1.はじめに
2.具体的な効果例
3.近年の状況
第4節 有機土壌環境と木酢液の植物病抑制効果 《久保 幹,雲川 雄悟,荒木 希和子,小西 淳一》
1.はじめに
2.化学土壌環境と有機土壌環境
3.木酢液
4.根こぶ病
5.土壌環境と根こぶ病
6.木酢液と根こぶ病
7.木酢液が土壌微生物に及ぼす影響
8.木酢液の農業利用 |