第1節 化学産業におけるCO2の排出量削減とCO2からの化学品の製造
1.化学品の製造
1.1 化学品の重要性
1.2 化学品の製造原料
1.3 化学品製造のためのエネルギー
2.化学品製造におけるCO2排出と排出量の削減
2.1 CO2の排出
2.2 CO2排出量の削減
2.3 エネルギー源の転換と反応熱・廃熱の有効利用
3.CO2からの化学品製造
4.CO2の炭素源としての利用
4.1 CO2を炭素源として利用する前提
4.2 CO2からのCO・メタノール・エタノール・エチレン等の合成
4.3 CO2と水素からのメタノール合成
5.カーボンリサイクルの可能性/廃プラからCO2経由でのプラスチック合成
第2節 酵素を利用した二酸化炭素資源化反応
1.還元反応によるCO2資源化
1.1 ギ酸の合成
1.2 メタノールの合成
1.3 エタノールの合成
1.4 一酸化炭素の合成
1.5 還元的C-C結合形成による資源化
2.還元反応によらないCO2資源化
3.固定化酵素の利用
第3節 ポリウレタンを有機分子触媒として用いる環状カーボネートの合成
1.ポリウレタンを触媒とするエポキシドと二酸化炭素の環付加反応
1.1 触媒量のポリウレタン(PU)を用いたエポキシドと二酸化炭素の環付加反応
1.2 ポリウレタンを触媒とする環付加反応へ反応条件のおよぼす影響
1.3 ポリウレタンの再利用による触媒能の評価
2.ポリ(ヒドロキシウレタン)(PHU)を触媒とするエポキシドと二酸化炭素の環付加反応
2.1 二酸化炭素を原料の一部とするポリウレタン(PHU)について
2.2 ポリウレタン(PHU)を用いたエポキシドと二酸化炭素の環付加反応
2.3 触媒量のPHUを用いた種々の置換基を持つエポキシドと二酸化炭素の環付加反応
2.4 PHUを用いて得られた環状カーボネートをモノマーとするPHUの合成(ポリウレタン材料の自己生成)
2.5 ポリウレタンを触媒として用いた環状カーボネート合成の反応機構
第4節 二酸化炭素を用いる五員環カーボナート構造を持つポリマーの合成
1.二酸化炭素を用いる五員環カーボナートの合成
2.五員環カーボナートの性質
3.五員環カーボナート構造をもつポリマーの合成
4.環状カーボナート構造をもつポリマーの性質
第5節 水素酸化細菌によるCO2原料での生分解性ポリエステル共重合体の生産
1.CO2を固定化する生物
1.1 光合成生物と化学合成独立栄養生物
1.2 水素細菌とその利用
1.3 CO2固定化機構
2.水素細菌の培養法
2.1 培地調製
2.2 平板培養
2.3 フラスコでの液体培養
3.水素細菌による共重合PHAの生合成
3.1 P(3HB)の生合成
3.2 糖質からのP(3HB-co-3HHx)の生合成
3.3 CO2からのP(3HB-co-3HHx)の生合成
3.4 CO2原料での共重合ポリエステル生合成に関する動向
第6節 二酸化炭素を原料とするポリウレタン原料の合成
1.ポリウレタンの合成プロセス
2.CO2を原料とする炭酸エステル合成
3.CO2とTEOSとの反応によるDEC合成プロセス
4.DEC合成の反応機構
5.副生成物の再生
第7節 バイオマス・二酸化炭素を原料とした有用有機化合物の合成
1.バイオマスからのジオールの合成
1.1 炭素―酸素結合水素化分解と水素を還元剤とする脱酸素脱水反応
1.2 バイオマス由来1,6-ヘキサンジオールの合成
1.3 バイオマス由来1,5-ペンタンジオールの合成
1.4 バイオマス由来1,4-ブタンジオールの合成
2.二酸化炭素とジオールからの脂肪族ポリカーボネートの合成
第8節 遺伝子組換えシアノバクテリアによる二酸化炭素からのエチレン生成
1.実験方法
1.1 酵素複合体発現ベクターpUC303-SOC2の構築
1.2 組換えシアノバクテリアで発現させた酵素複合体構成タンパク質の解析
1.3 組換えシアノバクテリアのエチレン合成能の測定
2.結果
2.1 組換えシアノバクテリアによる酵素複合体構成タンパク質の共発現
2.2 酵素複合体化によるエチレン合成効率の比較
3.結論
第9節 金属錯体による窒素分子と二酸化炭素を原料とした含窒素有機化合物の合成
1.窒素分子と二酸化炭素からヒドラジン誘導体の合成
2.窒素分子と二酸化炭素からイソシアネート誘導体の合成
第10節 CO2の水素化反応によるギ酸の合成のための金属触媒
1.塩基性層状複水酸化物担持シングルサイトRu触媒
2.PdAg合金ナノ粒子担持TiO2触媒
3.PdAg合金ナノ粒子担持TiO2触媒のZIF-8修飾効果
4.GaOx修飾Pdナノ粒子触媒
5.PdAg担持親水性窒素ドープカーボンシリカ
第11節 均一系錯体触媒を活用する二酸化炭素を用いたカルボン酸とその誘導体の合成
1.銅触媒を用いるヒドロカルボキシル化反応
2.銅触媒を用いるシラカルボキシル化反応
3.ニッケル触媒を用いる塩化アリールのカルボキシル化反応
4.コバルト触媒を用いる炭素−酸素結合の切断を経るカルボキシル化反応
5.コバルト触媒を用いるカルボキシ亜鉛化反応
第12節 高温高圧二酸化炭素を用いる尿素化合物の合成
1.尿素、尿素化合物について
2.尿素化合物の合成検討
3.バイオマス由来原料からのポリ尿素の合成検討
第13節 二酸化炭素を炭素源とした光合成微生物による細胞プラスチックスの開発
1.プラスチックスをとりまく背景
2.細胞プラスチックス
2.1 細胞プラスチックスの発想
2.2 素材としての単細胞緑藻
2.3 細胞プラスチックスの実際
2.3.1 有機薄膜/緑藻複合体
2.3.2 ポリブチレンサクシネート/緑藻複合体
2.3.3 ポリビニルアルコール/緑藻複合体
2.3.4 デンプン/緑藻複合体
第14節 シアノバクテリアを利用した二酸化炭素からの有用物質生産技術
1.バイオ産業におけるシアノバクテリアの優位性
2.炭素フラックスの経路最適化とCO2固定効率の向上
2.1 目的物質への炭素フラックスの最適化
2.1.1 アルコールとアルデヒドの生産
2.1.2 有機酸の生産
2.1.3 カロテノイドの生産
2.2 CO2固定効率・光合成効率の向上
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