第1節 シランカップリング剤による樹脂改質と接着性の向上
1.シランカップリング剤の構造と種類
2.有機樹脂に対する作用機構と選定方法
3.各種シランカップリング剤の使用例
3.1 ビニルシラン
3.2 エポキシシランの使用例
3.3 アミノシラン
3.4 (メタ)アクリルシラン
3.5 メルカプトシラン
3.6 イソシアネートシラン
第2節 フッ素系界面活性剤の添加による基材への濡れ性向上
1.表面張力とは
1.1 表面張力が働く理由
1.2 表面張力と濡れ広がりの関係
1.3 表面張力と乱雑さ(エントロピー)の関係
2.フッ素系界面活性剤の添加による濡れ性の向上
2.1 フッ素系界面活性剤とは
2.2 表面張力低下能力の比較
2.3 各種ポリマーの表面張力
2.4 濡れ性が決まる基本的な仕組み
2.5 濡れ性が悪い状態となる原因
2.6 フッ素系界面活性剤による濡れ性の改善
2.7 フッ素系界面活性剤の添加量
3.フッ素系界面活性剤のレベリング剤としての機能
4.基材側に特殊なフッ素系界面活性剤を添加することによる基材表面への濡れ性付与
第3節 プライマーを使わない接着技術
1.プライマーを使わない接着剤(プライマーレス接着剤)の設計例
2.プライマーを使わない接着のための表面処理
3.表面処理もプライマーも要さない接着技術
第4節 プラズマを用いた表面改質による難接着樹脂の非粗化・直接接着技術
1.背景及び目的
1.1 背景
1.2 目的
2.検討方法
2.1 LCP樹脂、フッ素樹脂の表面改質処理
2.2 各種低誘電率樹脂同士とCu箔との直接接着
2.3 特性評価
3.結果及び考察
3.1 改質表面の評価
3.1.1 表面改質による表面構造と接触角
3.1.2 プラズマ表面改質による表面の化学状態分析
3.2 各種材の直接接着
3.2.1 フッ素樹脂、LCP樹脂とCu箔の直接接着
3.2.2 樹脂同士の直接接着
3.3 接着の評価
3.4 多層膜の直接接合
第5節 直接めっきへ向けたフッ素樹脂フィルムのプラズマ表面改質
1.フッ素樹脂のプラズマ表面改質
1.1 フッ素樹脂フィルム表面の化学状態分析
1.2 表面性状および表面形態に及ぼすプラズマ表面改質の影響
2.フッ素樹脂フィルムへの直接銅めっき
2.1 Pd触媒吸着と無電解銅めっき
2.2 電気銅めっきと密着性評価
2.3 めっき皮膜剥離界面の解析
3.その他のフィルムへの直接銅めっき
4.フッ素樹脂の問題点
第6節 表面改質によるフッ素樹脂/銅の密着性向上と高周波基板への応用
1.表面改質処理装置の概要
2.PTFEの低接触角の実現
2.1 表面改質したPTFE表面の構造
2.2 低接触角の長寿命化
2.3 XPS、電子スピン共鳴による表面理解
2.4 ピール強度向上のためのアミン基付与
3.Cu鍍金したPTFE電子基板
3.1 PTFEとCu表面の構造
3.2 密着したPTFEとCuの断面構造
3.3 引き剥がしたPTFEとCuの境界面
4.PTFE表面改質の応用展開
4.1 グラスファイバー入りPTFEと銅鍍金との密着性
4.2 3D形状PTFEの表面改質
4.3 表面改質PTFEと樹脂の接合
5.高周波基板への適用
5.1 伝送損失評価とフレキシブル基板の試作
6.Cu鍍金付きPTFE基板の量産化に向けて
第7節 高周波基板向け低誘電・高接着ポリイミド樹脂の設計とその応用
1.樹脂設計
2.樹脂特性
3.FPC向け接着剤特性
3.1 用途例(低誘電カバーレイ)
3.2 用途例(高速伝送FPC用低誘電FCCL)
第8節 イオン・プラズマ改質による樹脂しゅう動材料のぬれ性制御
1.イオン・プラズマ表面改質技術
2.樹脂しゅう動材料のぬれ性
3.表面のぬれ性と表面改質
4.プラズマ技術によるぬれ性変化としゅう動特性
4.1 イオンおよびプラズマを用いたPTFEの親水化処理
4.2 パルス放電プラズマを用いたPAの親油化処理
5.その他のプラズマを用いた樹脂表面のぬれ性改質例
第9節 水蒸気プラズマによるCOPの改質とガラス系基板との接合
1.水蒸気プラズマ
1.1 水蒸気プラズマの効果,装置構成と処理条件
1.2 プラズマ中に生成されるラジカル
2.COPとガラス系基板の接合
2.1 実験
2.2 接合強度試験の結果
2.3 ガラス種の影響
3.COPの表面分析
3.1 実験
3.2 官能基の形成と-COOHの影響
3.3 -COOHの形成
4.接合機構の考察
5.親水化効果
5.1 実験
5.2 COPの親水化結果
5.3 SiO2の親水化結果
第10節 プラズマ表面処理を用いた無電解樹脂めっき
1.プラズマ表面処理を用いた無電解樹脂めっき法
2.プラズマ表面処理とシランカップリング剤修飾
3.プラズマ処理表面への触媒付与と無電解ニッケルめっき
第11節 真空紫外光を用いた高周波対応樹脂の表面改質
1.Xe2*エキシマランプと表面改質のメカニズム
1.1 Xe2*エキシマランプの構造
1.2 真空紫外光による表面改質
2.真空紫外光を用いた高周波対応樹脂の表面改質
2.1 高周波対応樹脂
2.2 光照射条件
2.3 表面状態の評価方法
2.4 結果と考察
3.表面改質樹脂への無電解銅めっき成膜と密着性の評価
3.1 高周波対応樹脂
第12節 ポリマーブラシによる樹脂表面の親水化とその課題
1.樹脂表面へのポリマーブラシの付与
2.親水性ポリマーブラシによって期待される表面機能
3.表面グラフト化樹脂の課題
第13節 光化学反応による高分子材料の表面改質
1.光と高分子
2.VUV光励起による光化学反応
3.COPの表面化学反応過程
4.COP表面への酸化改質層の形成
5.高分子材料の光表面改質
第14節 表面化学修飾ナノコーティング技術による表面ぬれ性制御
1.フッ素官能基化技術
2.フッ素フリー撥水化技術
3.酸素官能基化技術
4.窒素官能基化技術
5.表面化学修飾ナノコーティング技術適用事例
5.1 表面化学修飾による濡れ性制御
5.2 複合化高機能繊維ロープの開発
5.3 高強度異種材料接合技術への応用展開
第15節 二酸化塩素の光活性化によるプラスチック表面への親水性・接着性の付与
1.C-H酸化剤の開発
2.プラスチックの表面酸化技術
3.従来法との比較
4.表面酸化による表面機能化
5.接着機能の発現
第16節 シリコーンゴムの親水性化に向けた表面修飾材料の開発
1.シリコーンゴム親水性化表面修飾材料の探索
2.ツビッターイオン性高分子の親水性保持機能の検討
3.表面改質法と親水性保持機能の検討
4.応用に向けた展開
第17節 DLC薄膜の形成と表面処理・改質への応用
1.実験方法
1.1 試料および成膜条件
1.2 表面特性評価
2.結果と考察
2.1 純水接触角
2.2 ゼータ電位測定
2.3 表面の化学結合状態
3.表面化学結合状態と表面特性との関係
第18節 高分子材料におけるDLCを含む硬質被膜コーティングのぬれ性とその評価
1.試験片及び試験条件
2.試験結果
2.1 溶融高分子の接触角の測定
2.2 高分子材料と硬質被膜の摩擦試験
3.考察
3.1 溶融高分子材料の硬質被膜に対する接触角
3.2 摩擦係数の推移
3.3 溶融高分子材料の接触角と室温での摩擦係数の関係
第19節 多孔質めっきからの転写によるゴムシート表面の濡れ性、摩擦係数の制御
1.物理的手法による表面形状のコントロール
1.1 めっき加工による金型表面への微細構造の形成
1.2 転写によるゴムシート表面への微細構造の形成
2.微細構造を有するシリコーンゴムシート表面の濡れ性
2.1 液滴法による静的接触角
2.2 滑落法による動的接触角
3.微細構造を有するシリコーンゴムシート表面の摩擦係数
第20節 自動車用ゴム部品用の表面改質と摩擦低減
1.ゴムの表面改質技術
1.1 配合法による表面改質
1.2 化学反応法による表面改質
1.3 コーティング法による表面改質
1.4 プラズマ法を用いた表面改質
2.自動車用ゴム部品への表面改質適用事例の紹介
2.1 ワイパーブレードラバーへの適用事例
2.1.1 化学反応法を利用したワイパーブレードラバーの摩擦低減
2.1.2 コーティング法を利用したワイパーブレードラバーの摩擦低減
2.2 内燃系バルブへの適用事例
2.2.1 コーティング法を利用したバルブの表面改質
2.2.2 プラズマ法を利用したバルブの表面改質
第21節 シミュレーションを活用したTiO2結晶配向制御によるPEEK樹脂の濡れ性と接着性の向上
1.分子シミュレーションによる接着強度の解析方法
2.検証実験の方法
3.分子シミュレーションによる濡れ性と接着強度の解析結果と考察
4.検証実験の結果
第22節 粘・接着剤に求められる濡れ性
1.濡れから始まる粘・接着
2.濡れと粘・接着性
3.最適な粘・接着とは
4.ホットメルト型粘・接着剤の濡れ性制御
4.1 ホットメルト型粘・接着剤とは
4.2 高極性基材対応ホットメルト型接着剤
4.3 フッ素系添加剤による粘着剥離技術
4.4 界面活性剤による疎水性粘着剤内部への吸水促進
第23節 インクジェットインクに求められる濡れ特性
1.インクジェット技術概要
1.1 システム設計
1.1.1 インクジェットヘッド
1.1.2 プロセス設計
1.2 インクの分類
2.インクの濡れの基本的な考え方
3.吐出に関する濡れ
3.1 周波数応答性に対する濡れ
3.2 ノズルオルフィス面に対する濡れ
4.印刷メデイア別のインクジェットインクの濡れ
4.1 インクジェット専用紙
4.2 普通紙
4.3 塗工印刷紙
4.3.1 インク打込み量の低減
4.3.2 ドット径の拡大
4.4 フィルム
第24節 MPS法によるインクジェットインクの濡れ挙動解析と画質欠陥対策への適用
1.シミュレーションモデルの構築
1.1 MPS法
1.2 濡れ拡がりモデル
1.2.1 表面張力ポテンシャルモデル
1.2.2 三相界面釣り合いモデル
1.2.3 表面粒子判定モデル
1.2.4 壁ポリゴンモデル
2.検証結果
2.1 単滴の濡れ拡がり形状の再現性検証
2.2 二液滴の合一挙動の再現性検証
3.画質欠陥への適用
3.1 ジャギー・バルジへの適用
3.2 スジ状欠陥抑制への適用
3.2.1 単滴の濡れ拡がり挙動解析
3.2.2 二滴の着弾干渉解析
3.2.3 三滴の着弾干渉解析 |