晶析 溶媒 書籍
 
No.2282
ファインケミカル,医薬品の連続生産プロセス
最新GMPおよび関連ICHガイドライン 対応実務

★ 結晶の成長メカニズムや結晶状態に基づく、結晶化プロセスの品質向上技術!

★ 温度、撹拌、添加速度など、結晶性に影響する操作条件の留意点!

★ スケールアップのトラブルを防ぐ、粒子成長や熱管理、溶媒選択などの具体的ポイント、事例!

晶析プロセス設計制御

結晶解析手法

発刊 : 2025年2月末  体 裁 : A4判 約500頁   定 価:88,000円(税込)  

ISBN:978-4-86798-061-3

 
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■ 本書のポイント

【1】結晶品質を向上させる結晶化のメカニズム

 ・粒径分布と結晶成長の管理
 ・再沈・再結晶・晶析のメカニズムと活用法
 ・過飽和度・過冷却度の制御とその課題解決
 ・結晶成長における表面パターンの種類とその形成
 ・結晶化現象における攪拌状態と晶析装置内の挙動

【2】結晶解析の実務で役立つテクニック
   前処理技術、スペクトル、回折パターンや強度データ解析

 ・粉末X線回折
 ・NMR
 ・FTIR
 ・ラマン分光法
 ・3D ED/MicroED
 ・走査型プローブ顕微鏡
 ・第一原理計算
 ・透過型電子顕微鏡

【3】結晶多型・共結晶制御の技術と戦略

 ・結晶多型の安定性制御と材料特性の最適化
 ・共結晶を用いた物性改善、製剤設計への応用
 ・有機半導体における多型の理解と材料開発への応用例
 ・共結晶の安定性における水素結合の影響
 ・医薬品共結晶粒子の溶出過程における
    溶媒媒介相転移のメカニズム解明

【4】シミュレーション・機械学習による結晶化現象のモデリング

 ・分子動力学シミュレーション
 ・プロセスモデリング
 ・凝固を伴う混相流の数値シミュレーション
 ・記述子を用いて探索効率を向上させた
   三元化合物新規結晶構造の遺伝的探索
 ・ベイズ推定、ディープラーニング、混合ガウスモデルと強化学習

【5】結晶品質を決める晶析操作のポイント
   現場で役立つ具体的留意点

 ・過飽和度が粒子形態に及ぼす影響
 ・結晶粒子群特性の制御
 ・懸濁型冷却融液晶析法のトラブル防止策
 ・融液晶析、回分冷却晶析、反応晶析の操作の留意点

【6】スケールアップの進め方と工業生産でのトラブル対策

 ・ラボ実験からのスケールアップ
 ・不純物の制御
 ・結晶欠隕の最小化
 ・均一性の確保
 ・二次核の発生防止
 ・実験計画法を活用したパラメータ解析と製法開発事例

【7】連続生産中の結晶成長の制御や
   スムーズな生産プロセスの設計のコツ

 ・連続晶析中の核生成・結晶成長メカニズムとプロセス設計
 ・マイクロ流路の設計と流動制御
 ・振動流バッフル反応器の晶析への適用
 ・結晶多形及び粒子径の制御法開発

 
 

■ 執筆者(敬称略) 

新潟大学 三上貴司 徳島大学 太田光浩
東京農工大学 滝山博志 北陸先端科学技術大学院大学 前園涼
山口大学 麻川明俊 (公財)高輝度光科学研究センター 横山優一
名古屋市立大学 三浦均 (公財)高輝度光科学研究センター 河口彰吾
(株)徳寿工作所 原田諒 熊本大学 水牧仁一朗
山形大学 増原陽人 東京大学 岡田真人
山形大学 飯塚琢朗 早稲田大学 谷口卓也
山形大学 森川結策 (公財)にいがた産業創造機構 斎藤雄治
山口大学 小松隆一 名古屋大学 原田俊太
スペクトリス(株) 上村祐一郎 リガクホールディングス(株) 虎谷秀穂
日本電子(株) 芦田淳 岩手大学 土岐規仁
NPO法人ぐんまテクノサポーターズ 宮下喜好 和歌山県立医科大学 門田和紀
星薬科大学 井上元基 千葉工業大学 工藤翔慈
スペラファーマ(株) 山野光久 鈴鹿工業高等専門学校 船越邦夫
スペラファーマ(株) 中井啓陽 三菱ケミカル(株) 日野智道
アメテック(株) 吹野達也 兵庫県立大学 山本拓司
(株)アイテス 清野智志 兵庫県立大学 田口翔悟
(株)堀場製作所 櫻本啓二郎 新潟大学 佐藤啓太
(一財)ファインセラミックスセンター 森分博紀 大阪大学 高橋秀実
京都大学 登阪雅聡 大阪大学 吉川洋史
北村多形制御研究所 北村光孝 クラルテ東雲 須田英希
武蔵野大学 芦澤一英 (株)三和ケミファ 丸橋和夫
(国研)物質・材料研究機構 荒井俊人 医薬研究開発コンサルテイング 橋本光紀
明治薬科大学 深水啓朗 大鵬薬品工業(株) 阿部康則
旭化成ファーマ(株) 向田睦 カツラギ工業(株) 三木秀雄
近畿大学 杉本邦久 カツラギ工業(株) 對馬一平
立命館大学 大森まあや 国士舘大学 富樫盛典
立命館大学 菅野清彦 大阪公立大学 堀江孝史
鳥取大学 灘浩樹 UBE(株) 宮坂充
京都工芸繊維大学  高木知弘     

■ 目  次

第1章 結晶化現象・結晶成長のメカニズム

第2章 結晶化現象・結晶構造の解析技術

第3章 結晶多型・共結晶のメカニズムと制御技術

第4章 シミュレーション・機械学習による結晶化現象のモデリング

第5章 晶析操作での具体的留意点

第6章 スケールアップの進め方と工業生産でのトラブル対策

第7章 連続晶析における結晶成長のメカニズムとプロセス設計


◇第1章 結晶化現象・結晶成長のメカニズム◇

1節 結晶核形成のメカニズムと結晶成長の基本プロセス
1.核発生
1.1 一次核発生の原理
1.2 均一核発生速度
1.3 不均一核発生速度
1.4 速度論に基づく導出
1.5 二次核発生の原理
1.6 二次核発生速度
2.結晶成長
2.1 表面集積成長の原理
2.2 表面拡散
2.3 ステップ前進速度
2.4 表面集積成長速度
2.5 付着成長速度
3.不純物存在下での結晶成長
3.1 不純物存在下でのステップ前進速度
3.2 久保田−マリンモデル

2節 結晶化現象における速度論
1.結晶成長の物質移動論
1.1 物質移動速度
1.2 総括成長速度
1.3 境膜物質移動係数
1.4 表面集積速度係数
1.5 有効係数
2.結晶成長の熱移動論
2.1 熱移動速度
2.2 境膜伝熱係数
2.3 成長推進力の温度依存性

3節 粒径分布と結晶成長の管理
1.代表粒径
2.粒径分布
2.1 分布密度関数
2.2 正規分布
2.3 対数正規分布
2.4 ロジン・ラムラー分布
2.5 粒径分布の解析例
3.平均粒径
3.1 算術平均径
3.2 幾何平均径
3.3 調和平均径
3.4 加重平均径
3.5 平均体積径
4.連続晶析における粒径分布
4.1 個数収支モデル
4.2 粒径分布モーメント
4.3 平均粒径
4.4 標準偏差
4.5 変動係数
4.6 積算分布
4.7 頻度分布
5.連続晶析における結晶成長の管理
5.1 運転条件の選定
5.2 運転条件の影響

4節 再沈・再結晶・晶析のメカニズムと活用法
1.再沈操作と晶析操作との接点
2.再沈・晶析を左右する操作変数
2.1 再沈・晶析の制御戦略
2.2 再沈・晶析での特性制御(結晶多形の例)
3.第三成分の添加による再沈・再結晶化
4.再沈・再結晶・晶析のまとめ

5節 過飽和度・過冷却度の制御とその課題解決
1.過飽和度・過冷却度の物理的な意味
2.水溶液成長
2.1 過飽和度と溶解度
2.2 溶解度の計測方法
2.3 水溶液成長における過飽和度と結晶育成
2.4 溶液媒介転移の過飽和度
2.5 溶液媒介転移における過飽和度制御と結晶育成
2.6 過飽和度制御の課題
3.融液成長
3.1 融液成長での結晶育成方法
3.2 融点の計測方法
3.3 融液成長における過冷却度制御と結晶育成
3.4 過冷却度制御の課題

6節 結晶成長における表面パターンの種類とその形成
1.らせんパターン
2.あやおりステップパターン
3.ステップ・バンチング

7節 結晶化現象における攪拌状態と晶析装置内の挙動
1.高付加価値材料開発の現状
2.連続晶析装置 リアクタライザーについて
2.1 晶析のメカニズムと晶析戦略
2.2 テイラー渦流について
2.3 反応管内部のクリアランスの考え方
2.4 構造上の特徴
2.5 装置
3.グリシンの非溶媒添加晶析による特性制御
3.1 グリシンについて
3.2 β形グリシンが得られる条件の調査
3.3 β形グリシンの選択的連続晶析

8節 ハライドペロブスカイトナノ結晶の作製手法と大量合成への応用
1.ハライドペロブスカイトナノ結晶の作製手法とその光学特性
1.1 「ホットインジェクション法」
1.2 「配位子支援再沈殿法(LARP法)」

9節 高温その場観察によるエーライト結晶の成長挙動解明とセメント製造温度低減
1.セメント製造
2.高温その場観察
3 実験(その場観察実験と焼成温度低減実験)
3.1 その場観察
3.2 製造温度低減実験
4. 実験結果と考察
4.1 高温その場観察結果
4.2 セメントクリンカー生成実験

 

◇第2章 結晶化現象・結晶構造の解析技術◇

1節 粉末X線回折の活用法
1.粉末X線回折データ解析に最適な測定条件
1.1 試料調整時の注意点
1.2 測定手法の選択
1.3 光学系・検出器の選択
1.4 最適な測定条件
1.5 雰囲気制御によるX線回折測定
2.粉末X線回折データの前処理
2.1 平滑化
2.2 バックグラウンド処理
2.3 Kα2成分の除去
2.4 自動ピークサーチ
2.5 補正
3.粉末X線回折データの各解析方法
3.1 結晶相の定性分析
3.2 フィッティング解析
3.3 結晶相成分の定量分析
3.4 結晶化度
3.5 結晶子サイズと格子歪み解析
3.6 格子定数精密化

2節 NMRの活用法
1.結晶試料のNMR測定法
1.1 マジック角試料回転(MAS)
1.2 双極子デカップリング(DD)
2.NMR装置
2.1 超伝導磁石(マグネット)
2.2 分光計(コンソール)
2.3 検出器(プローブ)
3.結晶試料のNMR
3.1 高分子の結晶化度
3.2 低分子医薬品の結晶多形
3.3 フッ素を含む材料
3.4 回折法との相補的利用

3節 FTIRの活用
1.FTIRの特徴と注意点
2.装置光学系の選択とFTIRスペクトル
3.FTIRより得られる情報
4.FTIRの測定法と測定条件
5.結晶化によるスペクトル変動とその活用
6.ATR法の活用と注意点
7.顕微分析とイメージング解析の活用
8.近赤外スペクトルの活用

4節 ラマン分光法の活用法
1.ラマン分光の測定原理
2.ラマン分光を用いた晶析プロセスのモニタリング
3.低波数ラマンスペクトルを用いた結晶形評価

5節 3D ED/MicroEDによる低分子有機化合物の結晶構造解析
1.3D ED/MicroEDの特徴
1.1 3D ED/MicroEDを利用した 3D-分子構造解析
1.2 3D ED/MicroEDを利用した結晶構造解析
2.有機化合物の構造解析の現状
3.結晶構造解析の現状
4.3D ED/MicroED構造解析の実際
5.塩/共結晶の判別4)
6.結晶多形判別
7.絶対立体配置の決定

6節 走査型電子顕微鏡の活用法
1.EBSD法の原理
1.1 EBSDパターンの形成原理
1.2 EBSDパターンの特徴
1.3 単相の場合のEBSDパターンの指数付け
1.4 多相の場合の相分離
2.EBSD法にて得られるデータ
2.1 方位マップ
2.2 粒界・結晶粒の解析
2.3 EBSDのデータを用いた集合組織の解析
2.4 方位差の解析

7節 結晶性材料の種類とその分析評価技術
1.結晶、結晶性について
1.1 金属結晶について
1.2 有機物結晶
2.分析評価
2.1 SEM
2.2 EBSDによる結晶分析
2.3 ラマン分光分析
2.4 液晶材料について

8節 最新の粒子分析手法
1.光散乱と粒子径
2.レーザー回折・散乱法
2.1 レーザー回折・散乱法の原理
2.2 レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置
2.3 レーザー回折・散乱法による測定例
3.動的光散乱法
3.1 動的光散乱法の原理
3.2 動的光散乱法による測定事例
4.粒子軌跡解析法
4.1 粒子軌跡解析法の原理
4.2 粒子軌跡解析法の特徴
4.3 粒子軌跡解析法による測定事例
5.遠心沈降法
5.1 遠心沈降法の原理
5.2 一様沈降法
5.3 ラインスタート法
5.4 遠心沈降法の特徴
5.5 遠心沈降法による測定事例

9節 第一原理計算による解析法
1.第一原理計算による結晶構造決定方法
1.1 結晶構造の初期構造の決定
1.2 第一原理計算の準備
2.材料物性計算手法とその例
2.1 ウルツ鉱型結晶構造強誘電体
2.2 抗電界の低いウルツ鉱型結晶構造強誘電体の探索

10節 高分子結晶化における透過型電子顕微鏡の活用法
1.透過型電子顕微鏡(TEM)の基礎
1.1 分解能
1.2 コントラスト
2.試料作製法
2.1 TEM試料作製用の資材
2.2 高分子試料の作製法
2.3試料にコントラストを付与する方法
3.TEMの観察法
3.1 TEMの光学系
3.2 拡大像観察(明視野観察)
3.3 回折像観察
3.4 暗視野観察
3.5 高分解能観察

 

◇第3章 結晶多型・共結晶のメカニズムと制御技術 ◇

1節 結晶多形の析出・転移過程のメカニズムと解析
1.晶析における多形現象
1.1 L-グルタミン酸多形の析出過程
1.2 アミノ酸分子構造と結晶多形現象の相関
1.3 溶液媒介転移速度の解析
2.固相転移とメカニズム
2.1 固相転移速度の解析
2.2 固相転移速度におよぼす種晶効果

2節 結晶多形析出の制御因子とメカニズム
1.各種晶析法における多形制御因子
2.反応晶析
3.炭酸カルシウムの反応晶析における多形制御因子
3.1 CaCl2+Na2CO3の均一反応系による炭酸カルシウム多形の析出挙動
3.2 Ca(OH)2-Na2CO3の不均一反応系での多形現象と制御

3節 結晶多型の安定性制御技術
1.結晶多形について
2.製剤工程における結晶状態の変化
2.1 粉砕の影響
2.2 製剤中における薬物の結晶成長現象
2.3 錠剤中におけるテオフィリンの結晶成長現象
3.結晶多形の安定性制御技術
3.1 安定性のカテゴリー
3.2 様々な場面で実施される安定性試験
3.3 開発段階から承認後の変更までの各ステージにおける安定性評価
3.4 規格設定と安定性評価について
3.5 規格・試験法設定における分解物の考え方
3.6 規格を設定するための安定性試験の検体・方法・保存期間など
3.7 医薬品の有効期間の考え方
3.8 再試験と有効期間の考え方について
4.結晶の化学的安定性(事例:セフクリジン結晶の安定性)
4.1 セフクリジンの固体状態における化学的安定性
4.2 擬似結晶多形相の比較と無水固体形の性質
5.固体状態における化学的安定性
5.1 固体の安定性に及ぼす分子容比の影響
5.2 非晶質体とγ形結晶の化学的安定性の差異
6.固体の熱分解パターンと分解速度について
6.1 分解速度式の設定と速度定数の算出 
6.2 固体相の分解に対する考察

4節 有機半導体における多型の理解と材料開発への応用例
1.層状結晶性有機半導体
2.分子膜結晶の厚み制御
3.分子膜の層内多形選択
4.温度変化と多形選択
5.分子デザインと有機TFTの高性能化

5節 共結晶の晶析技術
1.医薬品の開発における共結晶設計の意義
2.溶液からの晶析法
2.1 超微量で原薬の結晶形態を探索する晶析法
2.2 溶媒留去およびスラリー(懸濁液)法
2.3 貧溶媒添加(アンチソルベント)法による晶析
2.4 実生産スケールにおける晶析法
3.将来的に生産スケールでの実用化が期待される晶析法
3.1 噴霧乾燥(スプレードライ)法
3.2 溶融押出(ホットメルト)法

6節 共結晶の安定性における水素結合の影響
1.共結晶の安定性
1.1 熱力学的安定性と物理化学的安定性
1.2 CCF交換反応
2.水素結合エネルギー差
3.共結晶の熱力学的安定性と水素結合の関係
4.共結晶の熱力学的安定性に影響する水素結合以外の相互作用
5.水素結合以外の特徴的な相互作用を形成している共結晶

7節 X線精密構造解析による共結晶体における分子間相互作用の可視化
1.X線精密構造解析
2.Hirshfeld Atom Refinement (HAR)
3.Hirshfeld Atom Refinementによる分子間相互作用の可視化
3.1 カフェインとジカルボン酸の共結晶体
3.2 Hirshfeld Atom Refinement
3.3 カフェインージカルボン酸の共結晶体における水素結合の評価

8節 医薬品共結晶粒子の溶出過程における溶媒媒介相転移のメカニズム解明
1.共結晶の溶出過程におけるSMPT種類1)
1.1 non-sink溶出試験中の共結晶粒子
1.2 インダクションタイムの算出
1.3 PS-SMPTのリアルタイム偏光顕微鏡(PLM)観察
1.4 まとめ
2.PS-SMPTに及ぼすcoformerとポリマーの影響2)
2.1 Coformerの物理化学的特性がPS-SMPTに与える影響
2.2 PS-SMPTの分子メカニズム
2.3 PS-SMPTに与えるポリマーの影響
3. Coformerのcis-trans異性体および擬似多形が共結晶のPS-SMPTに与える影響3)
4.結晶面
4.1 SEMによるエッチング実験
4.2 結晶面の粗さ測定
4.3 まとめ

 

◇第4章 シミュレーション・機械学習による結晶化現象のモデリング ◇

1節 分子動力学シミュレーションによる結晶成長モデリング
1.分子動力学(MD)シミュレーション
1.1 シミュレーション系
1.2 分子間相互作用ポテンシャルと分子間力
1.3 運動方程式の解法
1.4 シミュレーションデータの解析
2.結晶成長のMDシミュレーション
3.氷の結晶成長のMDシミュレーション
3.1 氷の結晶構造
3.2 純粋な過冷却水からの氷の結晶成長MDシミュレーション
3.3 不純物を含む過冷却水からの氷の結晶成長MDシミュレーション
3.4 メタダイナミクス法による氷の結晶成長シミュレーション

2節 結晶化現象のフェーズフィールド法
1.単結晶成長モデル
1.1 ダブルウェルポテンシャルを用いた定式化
1.2 ダブルオブスタクルポテンシャルを用いた定式化
1.3 単結晶成長モデルの議論
2.多結晶成長モデル
2.1 マルチフェーズフィールドモデルの課題
2.2 マルチフェーズフィールド方程式の導出
3.様々な結晶化現象への展開と課題

3節 凝固を伴う混相流の数値シミュレーション
1.数値的界面捕獲方法
1.1 SLIC-VOF法
1.2 PLIC-VOF法
1.3 CLSVOF法
2.数値解析
2.1 支配方程式
3.数値解析結果

4節 記述子を用いて探索効率を向上させた三元化合物新規結晶構造の遺伝的探索
1.遺伝的アルゴリズムによる三元超伝導水素化物の探索
1.1 遺伝的アルゴリズムを用いた構造探索手法
1.2 三元超伝導水素化物探索への適用
2.籠状構造を持つ三元超伝導水素化物
2.1 シミュレーション予測された新規構造
2.2 なぜクラスレート構造なのか
2.3 優越性指数における位置付け
2.4 フォノンスペクトルから読み取れる高Tcに向けた物質設計指針
2.5 電子構造からの解析

5節 結晶解析・モデリングへのベイズ推定の活用
1.時分割X線回折の従来型解析
1.1 従来型解析の枠組み
1.2 従来型解析の課題点
2.ベイズ推定の導入
2.1 多段階ベイズ推定の枠組み
2.2 多段階ベイズ推定の数値シミュレーション
2.3 ベイズ的階層モデリングの枠組み
2.4 ベイズ的階層モデリングの数値シミュレーション
3.ベイズ的階層モデリングの活用例
3.1 ベイズ的階層モデリングの定式化
3.2 ダイナミクスのモデル選択
3.3 パラメータの事後確率分布推定
3.4 従来型解析との比較

6節 有機結晶へのマテリアルズインフォマティクス応用
1.分子記述子を用いた構造相転移予測
2.ニューラルネットワークによる物性予測
2.1 GNNによる有機結晶の物性予測
2.2 機械学習ポテンシャルによる弾性率予測
3.有機分子の結晶構造予測
4.今後の展望

7節 ディープラーニングを用いた金属組織の結晶粒の大きさの推定事例
1.データセット
1.1 種々の粒度番号に対する組織画像の作成方法
1.2 試料の粒度番号の決定
1.3 組織画像のトリミングのサイズ
1.4 データセットの作成
2.Teachable Machineを用いたデータセットの学習
3.組織画像の粒度番号の推定事例

8節 混合ガウスモデルと強化学習を用いたFZ結晶成長の自動制御
1.機械学習制御を利用した結晶成長操業の最適化
2.機械学習制御を利用した結晶成長操業の最適化
3.強化学習による結晶成長操業の最適制御

9節 実測および生成データを用いた結晶化度の評価技術検証とその応用
1.Direct derivation (DD) 法に基づいた結晶化度の定義
2.結晶化度決定の手順とパターン分解
2.1 解析の全体の流れ
2.2 パターン分解
3.パターン分解後のデータ処理
3.1 DD法を用いた強度分割
3.2 充填剤を含まない場合
3.3 非晶質性充填剤のみを含む場合
3.4 結晶性+非晶質性充填剤を含む場合
4.結晶化度の決定
5.実測および生成データを用いた方法の検証
5.1 実測および生成データ
5.2 リートベルト解析
5.3 結晶化度の評価結果
6.PPSへの応用例

 

◇第5章 晶析操作での具体的留意点 ◇

1節 晶析操作における結晶品質の制御技術
1.晶析操作の考え方
2.回分晶析
3.添加物添加法

2節 晶析操作中での過飽和度が粒子形態に及ぼす影響
1.過飽和度の核生成および結晶成長への影響
2.過飽和度の粒子形状への影響
3.過飽和度の結晶多形への影響
4.分子シミュレーションを利用した過飽和度による粒子生成への影響

3節 晶析操作における結晶粒子群特性の制御
1.管型晶析でのセグメントフローでの微小結晶粒子群製造の例
2.融液晶析での冷却温度プロファイルによる粒子形状の作り分け
3.溶液法による共結晶粒子群の選択的な製造での留意点
3.1 3成分系での共結晶の選択的製造のための溶液操作方法の留意点
3.2.非溶媒添加晶析での共結晶製造での溶液操作方法の留意点
3.3 4成分系での共結晶製造での過飽和の種類と結晶粒子群特性の制御に関する留意点

4節 結晶品質への温度の影響と制御技術
1.溶解度の温度依存性
2.液相温度操作による粒径分布の制御
3.結晶多形の温度依存性
4.分離・精製操作における温度依存性

5節 懸濁型冷却融液晶析法におけるスケーリングの現象解析とトラブル防止策
1.融液晶析法の特徴
2.懸濁型冷却融液晶析法におけるスケーリング発生メカニズムとその抑制方法
2.1 工程パラメータ相関図,及び微量不純物に起因する負のスパイラル進行
2.2 微量不純物による結晶成長阻害の抑制
2.3 スケール形成過程の動的解析

6節 融液晶析装置における晶析操作の留意点
1.融液晶析とは
2.融液晶析における伝熱と結晶成長モデル
3.二重管型装置を用いた融液晶析による脂肪酸混合物の分離 
3.1 二重管型装置の構造と操作条件
3.2 テイラー数によるCT流れの変化
3.3 脂肪酸の層状結晶の形状と組成
4.二重管型装置による融液晶析の留意点と将来展望

7節 回分冷却晶析と反応晶析の操作の留意点
1.回分冷却晶析
1.1 操作原理
1.2 過溶解度
1.3 準安定域幅
1.4 操作指針
1.5 伝熱条件
1.6 種晶条件
1.7 撹拌条件
1.8 晶析トラブル
2.反応晶析
2.1 概要
2.2 レシピ紹介
2.3 既往研究の紹介

8節 レーザー結晶化とその制御技術
1.光化学的な作用に基づいた結晶化法
2.光物理的な作用に基づいた結晶化法
2.1 Non-Photochemical Laser-Induced Nucleation(NPLIN)
2.2 レーザーアブレーション
2.3 光トラッピング(Optical Trapping-Induced Crystallization; OTIC)

 

◇第6章 スケールアップの進め方と工業生産でのトラブル対策◇

1節 ラボ実験からのスケールアップのポイント
1.晶析装置設計のための卓上テスト
1.1 卓上テストで確認すべき項目
1.2 卓上テスト操作
1.3 ベンチテスト/パイロットテスト
2.晶析装置の設計およびスケールアップケールアップ
2.1 撹拌槽型晶析装置の設計
2.2 撹拌槽型晶析装置のスケールアップ
2.3 連続晶析装置のスケールアップ
2.4 連続晶析装置の一般的なスケールアップファクター
2.5 連続晶析の一般的なスケールアップ手順
2.6 晶析装置スケールアップのポイント

2節 工業生産での不純物の制御のポイント
1.晶析とは
2.晶析プロセスのスケールアップ
3.不純物の分類
4.実験室と工場生産でのスケールの違いと不純物への影響
5.不純物の生成、混入、対策とその制御のポイント

3節 工業生産での結晶欠隕の最小化のポイント
1.結晶とは
2.結晶系 Crystal System
3.結晶質(Crystalline substance)と非晶質(Amorphous)
4.結晶化―晶析
4.1 晶析の基礎
4.2 結晶化の問題点
4.3 晶析操作線
4.4 スケールアップ時の晶析
5.溶媒の選択
6.結晶多形 Polymorphism
6.1 結晶多形の要因
6.2 結晶多形の確認
6.3 疑似結晶多形(Pseudopolymorphism)
6.4 多形の選択的晶析法
6.5 結晶多形の例
6.6 結晶多形の取扱
6.7 ICH

4節 工業生産での均一性の確保のポイント
1.晶析の基礎
2.結晶化の問題点
3.結晶多形
3.1 結晶多形の例3)
3.2 結晶転移
4.晶析
5.まとめ

5節 工業生産での二次核の発生防止
1.晶析の基礎
2.スケールアップするためのラボでの検討事項
3.晶析制御
4.スケールアップ時の晶析検討と実機への対応
5.晶析

6節 統計的手法を活用した原薬の最終物性制御工程のパラメータ解析と製法開発事例
1.Futibatinibの開発経緯
1.1 Futibatinib
1.2 FutibatinibのBCS分類
1.3 Futibatinibの粒子径制御プロセス
2.Futibatinib粒子径のCPP特定及びデザインスペース構築
2.1 Futibatinibの製造プロセスと実験計画
2.2 Futibatinib D50の統計解析
2.3 Futibatinib D90の統計解析
2.4 Futibatinib粒子径の重要工程の特定
2.5 Futibatinib粒子径のCPP回帰分析とデザインスペース構築
2.6 粒子径のデザインスペース構築
2.7 粒子径のデザインスペース構築

 

◇第7章 連続晶析における結晶成長のメカニズムとプロセス設計◇

1節 連続晶析中の核生成・結晶成長メカニズム
1.連続晶析槽内での結晶成長速度と核発生速度の同時測定
2.連続晶析中の核生成メカニズム
3.連続晶析中の結晶成長メカニズム
4.連続晶析装置における不安定性と粒径制御

2節 連続晶析における結晶成長のメカニズムとプロセス設計
1.連続晶析装置の分類
1.1 従来型の濃縮式連続晶析装置
1.2 PFC型連続晶析装置
1.3 小規模の連続晶析装置
2.連続晶析装置の選定・設計上の留意点
2.1 蒸発式連続晶析装置の選定と設計上の留意点
2.2 冷却式連続晶析装置の選定と設計上の留意点
2.3 反応・貧溶媒その他の連続晶析装置の選定

3節 マイクロ流路の設計と流動制御
1.マイクロ流路デバイスの概要
2.マイクロ流路設計のための寸法効果の基礎知識
3.晶析プロセスに適したマイクロ流路の設計
4.マイクロ流路の流動制御

4節 振動流バッフル反応器の晶析への適用
1.プロセス強化について
2.振動流バッフル反応器
2.1 振動流バッフル反応器の原理と性能
2.2 振動流バッフル反応器の操作条件
3.振動流バッフル晶析装置
3.1 振動流バッフル反応器の晶析における利点と問題点
3.2 振動流バッフル晶析装置の装置性能評価
3.3 振動流バッフル晶析装置のモデル化

5節 連続晶析による結晶多形及び粒子径の制御法開発
1.UB-433の結晶多形及び粒子径制御
2.プラグフロー晶析を利用したUB-433の晶析
3.テイラーボルテックス晶析を利用したUB-433の晶析


 

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