第1節 PFAS規制がフッ素系コーティングに与える影響と代替技術の可能性
1.フッ素系コーティングの種類と用途
2.PFAS規制がフッ素系コーティングに与える影響
3.フッ素系コーティングの代替技術の可能性
3.1 現状における代替技術の問題
3.2 撥水・撥油コーティングの考え方
3.3 フッ素系撥水・撥油コーティングの代替技術
3.3.1 シリコーン系コーティング
3.3.2 シリケート系コーティング
3.3.3 その他撥水・撥油コーティングの可能性
第2節 PFAS規制に対応したシリコーン系機能性コーティング剤の特性とその応用技術
1.PFAS代替材料としてのシリコーン系コーティング剤
1.1 PFAS規制対応とは
1.2 シリコーンの基本的な特性
1.3 シリコーン系機能性コーティング剤の応用技術
2.着雪防止に対する応用技術
2.1 湿雪と乾雪について
2.2 雪の付着に影響する相互作用
2.2.1 湿雪の付着とその対策
2.2.2 乾雪の付着とその対策
2.3 既存の着雪対策コーティング剤
2.3.1 湿雪の落雪促進コーティング剤の既存技術 (親水性・超親水性技術の応用)
2.3.2 乾雪の付着防止コーティング剤の既存技術 (超撥水性技術の応用)
3.PFAS規制対応の着雪防止・落雪促進コーティング剤の新規技術
3.1 滑水性という着眼点 -シリコーン系ポリマーがフッ素系ポリマーを超える性質-
3.2 着雪防止効果と落雪促進効果の評価結果
3.2.1 屋外ばく露試験の事例1 -親水性と撥水性&滑水性の比較-
3.2.2 屋外ばく露試験の事例2 -フッ素系とシリコーン系の比較-
3.3 耐候性試験
第3節 シリコーン系フィルム改質剤の開発と加工助剤への応用
1.背景
2.イクスフォーラRの設計指針
2.1 構造設計
2.2 合成反応の設計
2.3 触媒設計
2.3.1 オレフィン重合用Zr錯体触媒
2.3.2 ヒドロシリル化反応用Ptナノ粒子触媒
3.イクスフォーラRの特長
4.改質剤としてのイクスフォーラR
4.1 離型性
4.2 液切れ性,防汚性
4.3 耐摩耗性
5.イクスフォーラRを用いた加工助剤への展開
第4節 繊維用フッ素フリー撥水剤の開発と応用事例
1.撥水の原理
2.繊維用フッ素フリー撥水剤
2.1 繊維用フッ素フリー撥水剤の種類
2.2 繊維用フッ素フリー撥水剤に求められる性能と評価方法
2.3 繊維製品の撥水加工方法
3.当社におけるフッ素フリー撥水剤の開発
3.1 アクリル系撥水剤の開発
3.2 シリコーン系撥水剤の開発
第5節 平滑表面を持つ撥水・撥油性ポリウレタンコーティングの開発と物性
1.濡れのメカニズムと影響する因子
1.1 表面形状の濡れへの影響
1.2 表面エネルギーと濡れの関係
1.3 表面エネルギーの起源
2.PUコーティングの撥液性評価と表面解析
2.1 撥液性PUの設計と合成
2.2 ウレタン基含有量の濡れ性に与える影響
2.3 PCD PUを用いた密度の濡れ性への影響検証
2.4 HHPF PUの濡れ性とXRRでの表面密度解析
第6節 ナノ構造制御によるフッ素フリー撥水撥油材料の開発
1.撥水・撥油、滑落性の基本コンセプト
2.ハイブリッド系撥水撥油材料
2.1 撥水撥油性と滑落特性
2.2 ナノ相分離構造
2.3 機械特性
2.4 耐熱性
2.5 プライマリーフリーでの成膜性
3.シリコーン系撥水撥油材料
第7節 フッ素フリー撥水・撥油コーティング剤の開発
1.超撥水・超撥油表面の課題と実用化の動向
2.潤滑液含浸多孔質表面(SLIPS)
3.SLIPSを一液形成可能なコーティング剤の開発
4.SLIPSの一液形成メカニズム
5.SLIPSの安定性と撥液性
6.コーティング剤の応用事例
第8節 非フッ素材料による撥水撥油表面をつくるコーティング開発
1.表裏一体の有機フッ素材料・メリットとデメリットを解決する代替技術の開発
2.代替技術としての超撥水コートとSNT滑落コート
2.1 SNT超撥水コートとその研究事例
2.2 凹凸構造の形成へのアプローチとその実践
2.3 コーティングによるアプローチ(蓮の葉)
2.4 塗布対象物の凹凸構造を活かすアプローチ(鳥の羽根)
2.4.1 不織布へのコーティング
2.4.2 超撥水不織布の安全・衛生用品への応用開発
2.5 成形圧縮で凹凸構造をつくるアプローチ(昆虫の眼)
2.6 SNT滑落コートの紹介
2.6.1 透明である
2.6.2 低摩擦である
2.6.3 水や油が付着しにくい
3.よく滑る“滑落コート”のフッ素代替技術への提案
3.1 フッ素材料に対する優位性
3.2 SNT滑落コートの更なる弾き性向上へ(凹凸構造)
4.撥水撥油のフッ素代替技術のこれから
第9節 光表面化学修飾によるフッ素フリー撥水コーティング技術
1.光表面化学修飾技術の設計指針
2.フッ素フリー撥水化技術
3.繊維布帛への適用
第10節 フッ素フリー添加剤による膜のスリップ性・撥水効果付与及びプロセス向上
1.フッ素系添加剤の用いられている分野
2.コーティング分野でのPFASフリー添加剤
2.1 表面調整剤
2.1.1 表面調整剤の役割
2.1.2 主な表面調整剤の構造と機能
2.1.3 マクロマー技術による液と膜の特性制御
2.1.4 水系向け表面調整剤の開発動向
2.2 消泡剤
2.2.1 消泡剤による消泡メカニズム
2.2.2 PFASフリーの消泡剤技術
2.2.3 バイオベース消泡剤
2.3 ワックス系添加剤
2.3.1 ワックス系添加剤の一般的特徴
2.3.2 PTFEフリーのワックス技術
2.3.3 バイオベースのワックス様添加剤
3.熱可塑性樹脂でのPFASフリー添加剤
3.1 溶融フロー向上とビルドアップ抑制の添加剤
3.2 耐スリキズ性向上の添加剤
第11節 表面修飾ナノシートを活用したフッ素フリー高撥水膜の作製
1.2次元材料とナノシート材料への注目
2.はく離ナノシートのコーティングによる撥水表面の作製
3.ホスト・ゲスト・分散媒などの最適化による超撥水膜の作製
4.機械学習を用いた撥水性向上の因子検討
5.フッ素フリー超撥水コーティングの性質と応用
第12章 非フッ素系低表面エネルギー界面活性剤の開発と性能評価
1.非フッ素系低表面エネルギー界面活性剤の設計
2.ヘッジホッグ界面活性剤の表面エネルギー低下効果
3.表面張力低下効果に及ぼす界面活性剤吸着膜の疎水基層密度の影響
4.LSE界面活性剤の表面張力低下効率
第13節 セルロースナノファイバーを活用した滑液製品の開発
1.花王の界面制御技術とCNF
1.1 花王の界面制御技術
1.2 TEMPO酸化CNF
1.3 CNFの疎水化技術
2.疎水性CNF滑液と花王滑液製品『ルナフロー』
2.1 CNFの滑液化技術
2.2 滑液膜の形成
2.3 花王滑液製品『ルナフロー』の用途例
2.3.1 土砂付着防止
2.3.2 滑雪
2.3.3 ゴム・プラスチック離型
2.2.4 菌付着抑制
第14節 非フッ素耐油紙の開発と耐油性能について
1.PFAS(有機フッ素化合物)
1.1 PFAS(有機フッ素化合物)の規制について
1.2 ストックホルム条約について
2.耐油紙について
2.1 フッ素耐油紙について
2.2 耐油紙の非フッ素化を進めるメーカーの動向
2.3 耐油紙の使用用途
2.4 耐油紙の製造方法(ベース原紙)について
2.5 耐油剤の塗工方法
2.6 塗工方式による特徴まとめ
3.非フッ素耐油紙の性能評価について
3.1 耐油紙の性能評価方法
3.2 耐油紙の撥油イメージ
3.3 非フッ素耐油紙の特徴について
3.4 フッ素・非フッ素耐油紙の特徴まとめ
3.5 非フッ素耐油紙の競合製品について
4.非フッ素耐油紙供給可能な製紙メーカー
第15節 PFAS不使用エアフィルタろ材の開発
1.エアフィルタろ材における撥水性
2.PFAS不使用エアフィルタろ材の開発
2.1 開発の内容
2.2 試作品の評価結果
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