微粒子分散 セミナー
        
金属ナノ粒子,微粒子の合成,調製と最新応用技術
界面活性剤の選び方,使い方 事例集
 

<セミナー No 412204>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★分散剤の種類と選び方,最適な分散条件に導くための装置条件や表面処理のコツ

★同じように分散させても,再現性にバラつきが出るのか何故か?


微粒子の分散・凝縮メカニズム,安定化,評価


■ 講 師

【第1部】

東京理科大学 名誉教授 理学博士 大島 広行 氏

【第2部】

郷司技術士事務所 代表 技術士(化学部門)  郷司 春憲 氏

【第3部】

アシザワ・ファインテック(株) 微粒子技術研究所 主任研究員 石井 利博 氏

【第4部】

大塚電子(株) 粒子物性開発部 粒子物性西日本分析グループ 稲山 良介 氏
■ 開催要領
日 時

2024年12月11日(水) 10:15〜16:45

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66 ,000円(消費税込み,資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につ60,500円〕

〔大学,公的機関,医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:15〜12:00】

第1部 微粒子の分散・凝集メカニズムとその考え方

●講師 東京理科大学 名誉教授 理学博士 大島 広行 氏

 

【講座の趣旨】

 微粒子の分散・凝集は粒子間ファンデルワールス引力と粒子周囲の電気二重層間の斥力の大小で決まる。それぞれハマカー定数(凝集促進因子)およびゼータ電位(分散促進因子)で表される。これらの因子を用いてDLVO理論に基づき粒子間相互作用のポテンシャル曲線を描くと分散安定性を定量的に評価できる。本講演では2つの因子の評価,DLVO理論およびポテンシャル曲線の描き方を解説する。


【セミナープログラム】

0.はじめに:自然界における2つの原理(自然の意思)
  0.1 確率の大きい状態へ:エントロピー(無秩序さの度合)を増やす
  0.2 力に逆らわない:ポテンシャルエネルギー(力に逆らう度合)を下げる

1.微粒子集団は凝集する
  1.1 分子間ファンデルワールス引力がないと分子集団から微粒子はできない
  1.2 微粒子間に斥力がなければ微粒子集団は凝集する
  1.3 エネルギーと電位の尺度:熱エネルギー

2.分子間引力と微粒子間引力
  2.1 微粒子間引力は分子間ファンデルワールス引力の総和
  2.2 微粒子集団の凝集促進因子:ハマカー定数
  2.3 似た者同士は引き合う:疎水性コロイドと親水性コロイド

3.微粒子間引力に対抗する微粒子間斥力:何かの層で粒子表面を覆う
  3.1 静電斥力:対イオンの雲で粒子表面を覆う
  3.2 高分子による立体相互作用:高分子層で微粒子表面を覆う

4.界面電気現象の基礎
  4.1 帯電微粒子は裸ではなく電気二重層(対イオンの雲)で覆われている
  4.2 ポアソン・ボルツマンの式
  4.3 微粒子集団の分散促進因子:ゼータ電位(表面電位にほぼ等しい)

5.電気泳動移動度の測定値からゼータ電位を計算する式
  5.1 スモルコフスキーの式:任意の形状の大きな固体粒子
  5.2 ヒュッケルの式:小さな固体粒子や非水系  
  5.3 ヘンリーの式:任意のサイズでゼータ電位が50mV以下の球または円柱
  5.4 ゼータ電位が50 mV以上では緩和効果(電気二重層の変形)を考慮 
  5.5 エマルションは同じゼータ電位をもつ固体粒子より速く泳動
  5.6 柔らかい粒子(高分子で被覆した粒子)ではゼータ電位の概念は失われる

6.沈降電位,濃厚系および動的電気泳動:CVPとESA
  6.1 沈降電位
  6.2 濃厚系
  6.3 動的電気泳動:CVPとESA

7.微粒子間の静電反発エネルギー: DLVO理論
  7.1 粒子間の静電斥力:拡散電気二重層の重なり
  7.2 DLVO理論:分散安定性を評価する標準理論

8.分散系の安定性の評価:ポテンシャル曲線の作成
  8.1 微粒子間全相互作用エネルギーと微粒子分散系の安定性
  8.2 安定性のわかるマップ

【質疑応答】


【12:45〜14:15】

第2部 微粒子の分散安定化と分散剤の選択について

●講師 郷司技術士事務所 代表 技術士(化学部門)  郷司 春憲 氏

 

【講座の趣旨】

  塗料などのコーティング剤に機能性粒子を配合することで,高性能化・多機能化が期待されるが,粒子は微粒子に分散するほど不安定になり様々なトラブルを発生しやすい。安定な分散を達成するための分散剤の選定,分散条件の考え方について,トラブル事例を交えて解説する。


【セミナープログラム】

1.分散安定化の考え方
  1.1 溶剤系での分散安定化
  1.2 水系での分散安定化

2.微粒子の分散モデル
  2.1 微粒子にしていくと何が変わるのか
  2.2 微粒子化と分散安定性のトラブル事例と対応策
  2.3 分散剤としてどのようなものがあるのか
  2.4 分散剤の選択方法と配合設計

3.過分散について
  3.1 分散条件の影響
  3.2 分散機の動向

【質疑応答】


【14:30〜15:30】

第3部 ビーズミルによる微粒子分散技術

●講師 アシザワ・ファインテック(株) 微粒子技術研究所 主任研究員 石井 利博 氏

 

【講座の趣旨】

 スラリー中に存在する微粒子の凝集体を分散するためには分散機が必要である。分散機には様々な種類があるが,ビーズミルは微細化が可能で分散効率のよい装置である。このビーズミルの分散技術について解説する。


【セミナープログラム】

1.粉砕・分散・乳化について

2.ビーズミルの用途

3.分散機の原理・特徴

4.ビーズミルの原理・特徴

5.ビーズミルの運転方法

6.ビーズミルの粉砕・分散効率に影響を与える因子

7.微小ビーズの効果

8.投入動力量と粉砕・分散の関係

9.過分散とマイルド分散R

10.マイクロビーズ対応型ビーズミル

11.ビーズ分離能力強化型ビーズミル

12.メディアレス分散・乳化機

13.ビーズミルでの分散例

【質疑応答】


【15:45〜16:45】

第4部 ゼータ電位・粒子径測定による微粒子分散系の安定性とその評価

●講師 大塚電子(株) 粒子物性開発部 粒子物性西日本分析グループ 稲山 良介 氏

 

【講座の趣旨】

 溶液中に分散する粒子の分散・安定性の評価は,一般的にゼータ電位や粒子径,粒度分布などがある。特にナノ粒子から数μmの粒子においては,最も簡便な測定法として光散乱電気泳動法,動的光散乱法がある。今回,その手法の測定原理,測定時のノウハウおよびアプリケーションデータを紹介したい。


【セミナープログラム】

1.光散乱について

2.ゼータ電位測定の原理
  2.1 ゼータ電位とは
  2.2 原理について
  2.3 解析方法について

3.粒子径測定の原理
  3.1 原理について
  3.2 解析方法について
  3.3 動的光散乱法の特徴

4.ゼータ電位,粒子径の測定技術
  4.1 測定上の注意点
  4.2 サンプル調製時のノウハウ

5.ゼータ電位,粒子径・粒度分布の測定例



【質疑応答】

 

粉体 凝集 付着 セミナー