【趣旨と受講に必要なもの】
Excelの高機能な計算法を,実習を通して,段階をへながら,確実にマスターしていただきますので,受講後,直ちに利活用できます。高機能なもののなかには,いくら丁寧にマニュアルを読んでも,直接,実習を通してでなければ,習得できないものもあります。さらに,各高機能を組み合わせることにより,高度な活用が可能になり,講師の提案する「Excelの統合化」により,飛躍的に効率を増大できます。Excelの機能を知って活用できるか否かは,業務の効率化大きな差が生じます。
尚,ご受講に際しましては, Microsoft Excel (2013以上が望ましい) が使用可能なパソコンをご用意の上,お申込願います。
【セミナープログラム】
1.蒸留技術計算に効果的なExcelの機能
1.1 Excelツールの活用:方程式の解,非線形最適化ツール
1.2 Excel関数の活用:連立方程式の解,最小自乗法
1.3 Excelマクロの効率的な活用方法
2 Excelを用いた物性計算
物性推算法, 原子団寄与法,対応状態原理
2.1 蒸発潜熱計算式の決定(LINEST)
2.2 比熱(熱容量)計算式の決定(MINVERSE,MMULT)
2.3 蒸気圧計算式の決定(INTERCEPT,SLOPE)
2.4 アントワン式の計算(マクロの組み方)
2.5 沸点データのみから蒸気圧を推算する方法(Excel関数)
3 Excelを用いた気液平衡計算
3.1 理想溶液 ラウールの法則
1)相対揮発度による簡易計算法
2)沸点計算法(ゴールシーク)
3.2 非理想溶液 活量係数式
1)活量係数の挙動とその分子論的意味
2)ウィルソン式による計算(ゴールシーク)
多成分系気液平衡の推算
3)ウィルソン式定数の決定法(ソルバー)
4)完全不溶解系の気液平衡計算 (ゴールシーク)
3.3 気液平衡における塩効果
1)塩効果とは,salt free basisとは
2)塩効果の原因 溶媒和モデル(大江モデル)
3)溶媒和モデル(大江モデル)の計算式
4)溶媒和数の算出法
5)塩効果の計算方法
6)塩効果の計算例
4 Excelを用いた蒸留計算
精留の原理と還流の必要性
4.1 2成分系連続蒸留における埋論段数
マッケーブ・シール階段作図法
1)濃縮部の操作線の式
2)最小還流比の計算法
3)最適還流比の計算法
4)理論段数の作図法の詳細
5)理論段数の作図の結果
6)原料の熱的状態q
4.2 Excelによる多成分系蒸留計算プログラム
1)抽出蒸留における還流比の決定
2)その抽出剤の量の決定
3)その抽出剤の供給段位置の決定
4)その蒸留曲線
4.3 Excelによる回分単蒸留の計算
5 蒸留塔の設計
5.1 棚段塔の設計法
1)棚段塔の設計法 ―フラッディング限界
2)棚段塔の挙動 ―フラッディング限界の決定法
3)棚段塔の挙動 ―ダウンカマー・フラッディング
5.2 充填塔の設計
1)充填塔の設計 ―フラッディング限界
2)充填塔のフラッディングポイントの決定法
3)充填塔の圧力損失の決定法
5.3 蒸留塔の塔効率 オコンネルの相関,HETPの推算
【質疑応答】
※Microsoft Excel (2013以上が望ましい) が使用可能なパソコンをご用意の上,お申込願います。
講演前にお送りするExcelシートは,後日,自由に活用が可能です。
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