【本講座で学べること】
・SOFCの原理や構成部材に関する基礎知識
・原料粉末合成の基礎知識
・セル製造に必要な基礎知識
・電極特性評価の基礎知識
・高性能化のための電極設計手法
【講座概要】
固体酸化物燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell; SOFC)は高効率なエネルギー変換デバイスであり、将来的にはこれまでの定置型だけでなく、車載用電源等のモバイル用途への展開が期待されています。また、近年、SOFCのセル基本構成はそのままに、水素や一酸化炭素などを製造可能な固体酸化物電解セル(Solid
Oxide Electrolysis Cell; SOEC)としての応用に注目が集まっています。これらのデバイスの高性能化ならびに高耐久化においては、原料の合成、スラリー調製、成形、焼成に至るセラミックスプロセスを理解し、これらを制御する必要があります。本セミナーでは、SOFCの基礎に始まり、原料粉末合成や微粒子のスラリー化の基礎を解説するとともに、具体的な液相法によるナノ粒子やナノコンポジット粒子の合成事例とSOFCへの適用に関する最新の研究について紹介します。
1.SOFCの基礎
1.1 SOFCの特徴と効率
1.2 SOFCの発電原理
1.3 SOFCの基本構成
1.4 電解質材料
1.5 カソード材料
1.6 アノード材料
1.7 SOFCの特性評価法
2.セルの作製プロセス
2.1 セル作製プロセスの概略
2.2 微粒子の液中分散の基礎
2.3 有機添加剤の役割と選択
3.原料粉末合成法とその特徴
3.1 ブレークダウン法とボトムアップ法
3.2 固相合成法
3.3 沈殿法
3.4 錯体重合法
3.5 噴霧熱分解法
3.6 水熱合成法
4.低温作動型SOFCの開発事例
4.1 低温作動型SOFCの開発課題
4.2 低温作動型SOFCのためのセル構造
4.3 NiO/Y0.15Zr0.85O1.93(YSZ)微粒子の微細混合・複合化によるアノード支持層の特性改善事例
4.4 共沈法を用いたNiO/YSZナノコンポジット粒子のワンポット合成とアノード特性
4.5 コロイドプロセスを用いたNiO/YSZナノコンポジット粒子の合成とアノードへの応用
4.6 Gd0.2Ce0.8O1.9(GDC)ナノ粒子分散液を用いたLa0.6Sr0.4Co0.2Fe0.8O3(LSCF)/Gd0.2Ce0.8O1.9(GDC)ナノコンポジット粒子の合成とカソードへの応用
【質疑応答】
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