フロー合成 触媒 セミナー
        
ファインケミカル,医薬品の連続生産プロセス
フロー合成、連続生産のプロセス設計、条件設定と応用事例
 

<セミナー No 502215>

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★ 触媒性能と目詰まりの抑制をどう両立するか?!

フロー合成用触媒の反応例とそのプロセス設計

■ 講師

1.

九州大学 工学研究院 准教授 博士(工学) 浅野 周作 氏

2.

(国研)産業技術総合研究所 主任研究員 博士(薬学) 宮村 浩之 氏
3. 九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 助教 博士(工学) 松本 光 氏
■ 開催要領
日 時

2025年2月19日(水) 10:30〜16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.反応工学的な観点から見るフローリアクターでの水素化

九州大学 工学研究院 准教授 博士(工学) 浅野 周作 氏
【専門】反応工学・化学工学的な観点からのフローケミストリー研究
 

【習得できる知識】
・反応器内部での流動状態や移動現象の概要
・古典的な水素化反応装置とフローリアクターの違い
・自動化反応のメリットと留意点

【講座の趣旨】
水素化反応は、医薬・ファインケミカルから石油化学・エネルギー化学までの幅広い分野で使われます。古くから研究開発がなされてきましたが、古典的には小規模→バッチ式と大規模→連続式でした。近年、小型のフローリアクターを用いる、小規模の連続式生産が注目されています。小規模連続式での水素化反応の魅力や、そこで特異的に発現する事象、留意すべき事項などについて、反応工学的な観点から講義します。

1.フローリアクターの特徴
 1.1 バッチ式反応器との比較
 1.2 石油化学とファインケミカルでの違い
 1.3 自動化操作
 1.4 加圧操作

2.流動と物質移動
 2.1 気液固触媒反応での物質移動
 2.2 反応器内の流動様式
 2.3 滞留時間分布とその測定方法

3.研究事例
 3.1 自動化フローリアクター
 3.2 部分水素化用の添加剤探索
 3.3 吸着測定と基質間相互作用
 3.4 微粉触媒充填カラムでの流動解析と反応速度解析

【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.二元金属ナノ粒子触媒を用いたフロープロセスによる有機合成

(国研)産業技術総合研究所 主任研究員 博士(薬学) 宮村 浩之 氏
【専門】有機合成化学

 

【習得できる知識】
有機合成反応やフロープロセスのための不均一系触媒調製方法、連続フロー有機合成で使用する反応装置、フロープロセスとバッチプロセスの比較における重要なパラメーターや反応条件最適化、連続フロープロセスの連結に必要な連結モジュール設計

【講座の趣旨】
連続フロープロセスによる触媒的有機合成反応についての基本的な考え方や最新の研究動向について、実例を紹介しながら解説する。特に、連続フロープロセスに適用可能な不均一系触媒の設計、調製方法や、連続フロープロセスへの使用方法、バッチプロセスとフロープロセスでの比較にフォーカスしながら説明する。

1.連続フロープロセスによる有機合成
 1.1 連続フロープロセスとは
 1.2 不均一系触媒を用いる連続フロープロセス

2.連続フロープロセスによる芳香環の水素化反応開発
 2.1 芳香環の水素化のための不均一系触媒開発
 2.2 貴金属ナノ粒子の二元金属効果
 2.3 フロープロセスとバッチプロセスの比較
 2.4 多相系フロープロセスにおける触媒活性向上のメカニズム

3.連続フロープロセスの連結
 3.1 低エントロピー性を指向した連続フロー反応設計
 3.2 液―液分離モジュール
 3.3 溶媒置換モジュール
 3.4 低エントロピー性を指向した連続フロープロセスの連結の具体例
 3.5 連続フロープロセスにおける触媒や基質のリサイクル

4.連続フロー水素化によるロイコキニザリン合成と、ロイコキニザリンの誘導化反応の連結
 4.1 キニザリンの選択的水素化触媒の開発
 4.2 連続フロープロセスによるロイコキニザリン合成
 4.3 溶媒置換モジュールによる連続フロープロセスの連結

【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.多孔質高分子型触媒の構造・特性・分析・フローシステム応用

九州大学 大学院工学研究院 化学工学部門 助教 博士(工学) 松本 光 氏
【専門】反応工学、高分子化学

 

【習得できる知識】
多孔質材料の基礎・評価手法、多孔質触媒を用いたフローシステムの設計・応用例、高分子担持型触媒の調製と反応器設計

【講座の趣旨】
多孔質材料を基材とした不均一系触媒の合成、構造・分析手法、フローシステムへの展開について、基礎から応用まで紹介する。特に、フロー有機合成における目詰まり抑制と触媒性能の向上を両立するため、ゲルとしての特性を生かした多孔質モノリス型の触媒の設計についても述べる。

1.多孔質材料
 1.1 細孔の分類
 1.2 細孔の評価方法
 1.3 細孔における輸送現象

2.金属触媒を担持した多孔質材料
 2.1 金属触媒の固定化手法
 2.2 多孔質触媒内の移動現象
 2.3 多孔質触媒を用いた反応事例

3.多孔質触媒を用いたフローシステム
 3.1 粒子充填型反応器と特徴
 3.2 モノリス型反応器と特徴
 3.3 モノリスの生成機構と表面形態
 3.4 モノリスを用いた反応事例

4.高分子ゲルを用いた不均一触媒反応
 4.1 ゲルの定義
 4.2 不均一触媒としてのゲルの特徴
 4.3 ゲルからなるモノリス型触媒の作製と評価
 4.4 ゲルのモノリスを用いた反応事例

【質疑応答】

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