【習得できる知識】
・チップレットの概要
・チップレットテストの動向と考え方
・チップレット標準テスト規格IEEE 1838 とバウンダリスキャン
・TSV 接続障害回避技術とUCIe リペア規格
・アナログバウンダリスキャンによるTSV の新たな評価技術
【講座趣旨】
チップレットは多数のチップを1 パッケージに集積する技術であり、従来のチップ単体 テスト手法だけでは不十分となり、新たなテストの考え方やテスト手法が必要となる。
チップレット集積回路の歩留まりは、チップ集積前のKGD(Known Good Die)保証に大
きく依存するで、その考え方やテスト手法を紹介する。 パッケージ内の多数のチップ間のインターコネクションテストはチップ単体のテストに
はない概念であり、チップレットテストのために新たに制定されたテスト規格IEEE 1838 を紹介する。なおIEEE
1838 規格はバウンダリスキャンテスト規格IEEE 1149.1 をベー スとしているのでこれについても解説する。さらにチップ積層後の各チップの機能テスト手法を紹介する。
最後に3D-IC におけるチップ間3D 接続のためのTSV やハイブリッドボンディングは 益々高密度化が進み、デイジーチェインなどの従来評価方法では限界がある。そこで、アナ
ログバウダリスキャン技術を応用した新たな3 D 接続評価技術を紹介する。
【講演項目】
1.はじめに
1.1 講師Biography
1.2 富士通の大型計算機のテクノロジーとテスト技術のあゆみ
1.3 バウンダリスキャン普及活動
2.チップレットの概要
2.1 チップレットとは
2.2 なぜ、今チップレットなのか
2.3 ムーア則とスケーリング則
2.4 チップレットの効果
2.5 チップレットの適用事例
2.6 チップレット実装の例
2.7 インターポーザの動向
3.チップレットテストの動向
3.1 チップレット集積のテスト工程
3.2 KGD 選別の重要性
3.3 Pre-Bond Test とウェーハプローバ
3.4 インターポーザのテスト
3.5 システムレベルテストSLT
3.6 IC の機能テストと構造テスト
3.7 ATE とSLT のテストメカニズム
3.8 サイレントデータ破損( Silent Data Corruptions)
3.9 Intel における「真のKGD 選別」のためのテスト戦略
4.チップレット間のインターコネクションテスト
4.1 チップレットは小さな実装ボード
4.2 実装ボードの製造試験工程
4.3 実装ボードやチップレットの機能テストと構造テスト
4.4 バウンダリスキャンとは
4.5 IEEE 1149.1 バウンダリスキャンテスト回路
4.6 バウンダリスキャンテストによるはんだ接続不良検出動作例
4.7 オープンショートテストパターン
4.8 ロジック-メモリ間のインターコネクションテスト
4.9 チップレットのためのテスト規格IEEE 1838
4.10 チップ積層後のIEEE 1838 FPP による各チップの機能テスト
4.11 チップ積層後のTSV 接続障害復旧方式
4.12 UCIe 規格でのTSV リペア方式
4.13 TSMC のチップレットテスト事例
5.TSV の接続品質評価技術
5.1 3D-IC のチップ間接続(TSV, ハイブリッドボンディング)の高密度化と課題
5.2 TSV 接合での欠陥と相互接続障害
5.3 従来評価技術( デイジーチェイン、ケルビン計測) の問題点
5.4 TSV 評価時のアウトライヤ検出の重要性
5.5 TSV の個別抵抗計測による効果
5.6 アナログバウンダリスキャンIEEE 1149.4 による精密微少抵抗計測
5.7 従来のIEEE 1149.4 標準抵抗計測法の問題点と解決案
5.8 IEEE 1149.4 標準抵抗計測法の改善で真の4 端子計測法の実現
5.9 TSV 個別精密微少抵抗計測回路の3 D-IC への実装例
5.10 提案回路の検証実験結果
5.11 提案回路のLSI への実装(配置配線)事例
5.12 提案回路の適用シーン案と期待効果
6.まとめ
7.Q& A
【質疑応答】
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