【講座の趣旨】
イノベーションの必要性・重要性に対応して企業の開発部門の事業貢献に対する期待はますます 大きくなっている。しかし特に不確実性の高い,イノベーションを伴うテーマの開発や事業化ステージにおい
ての選定・評価の考え方はまだまだ大きな課題として残っている。 そのためには、新事業・新商品を目的と
する研究開発テーマの選定から経営側の投資ニーズに対する事業化への費用対効果の検証ツール、進捗評価と
しての各種評価法と投資の優先判断のための実践的活用のポイントを広く解説します。 本講演では,新規事
業のテーマの選定と評価を「目的」と「時間軸」に区分して,選定と評価と投資判断の考え方を整理し,経営
者と技術者双方がWin-Winになる実践的な考え方を示す。
【講座内容】
1.研究開発の事業化へのポジショニング
1.1 会社のライフサイクルと同期したR&Dマネジメント
1.2 研究開発から事業化にいたるステージの理解
1.3 経営側から見たR&Dへの期待変化と対応
2.研究開発成果の費用対効果の考え方と算出法
2.1 研究開発・事業化テーマ評価の基本と既存・新規事業範囲
2.2 投資対効果の考え方:投資回収期間、累積投資収益、資金の種類
2.3 NPV(正味現在価値)、IRR(内部収益率)などの考え方と活用
2.4 イノベーション時代の未来の不確定さの考え方と定性評価
3.未来の費用対効果の選定・評価、検証ツールと有効性
3.1 未来シナリオによるロードマップの作成と統合
3.2 市場による顧客価値仮設の設定(MOTマーケテング)
3.3 テーマを顧客価値視点で絞り込む(検証)
3.4 不確定ななかの定量的評価法と限界
4.テーマの事業性評価の可視化と実践方法の考え方
4.1 投資判断の基本を改めて振り返る
4.2 空間軸評価(ポートフォリオ型評価、SWOT,PPM、アンゾフ図など)
5.ステージ(ゲート)法の概要とその関連評価法
5.1 時系列的評価と空間的テーマ評価法
5.2 ステージゲート法の基本的考え方
5.3 ステージゲート法の特徴、効果と各種評価法
5.4 アジャイル開発とステージゲート評価
6.事業戦略マップ(TIG法)によるテーマの事業性評価
6.1 経営者と技術者、営業関係者への可視化方法としての簡易マップ
6.2 事業戦略マップ(TIG法)の基本
6.3 事業を目指したテーマへの投資優先判断の事例
まとめ:答えがない未来の価値をどう算出するか…
(付録:フェルミ推定)
【質疑応答】
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