CFRPリサイクル セミナー
        
プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
炭素繊維およびその繊維複合材料における 分析試験,評価解析
 

<セミナー No 503204>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★マトリックス樹脂や不純物の除去,純度の高い再生繊維を回収の課題

★リサイクル材料の性能安定性,用途の制約,環境負荷,法規制対応など


炭素繊維」,「CFRP」リサイクルの

分離,再生技術,各種応用,評価解析


■ 講 師

【第1部】

早稲田大学 理工学術院総合研究所 上級研究員(研究院教授) 工学博士 加茂 徹 氏

【第2部】

香川大学 創造工学部 創造工学科 材料物質科学領域 准教授 博士(工学) 松田 伸也 氏

【第3部】

金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター 研究員 博士(工学) 石田 応輔 氏

【第4部】

溶解技術(株) 代表取締役 博士(工学) 柴田 勝司 氏
■ 開催要領
日 時

2025年3月17日(月) 10:00〜17:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66 ,000円(消費税込み,資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につ60,500円〕

〔大学,公的機関,医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:00〜11:50】

第1部 (CFRPを含めた)廃プラスチックや複合材の最新リサイクル技術と今後の課題

●講師 早稲田大学 理工学術院総合研究所 上級研究員(研究院教授) 工学博士 加茂 徹 氏

 

【講座の趣旨】

  2050年に実現を目指しているゼロエミッションな社会では,プラスチックや炭素繊維等の有機材料は循環利用が原則となり,原料となるの炭素源は空気中の二酸化炭素と考えられている。本講演では,最新の有機材料の循環利用技術を解説し,その課題を検討する。


【セミナープログラム】

1.地球環境に関するこれまでの動向
1.1 地球環境に対する国際動向
1.2 地球環境に関する国内の動向

2.廃プラスチック問題とは?
2.1 廃プラスチックに対する各国の動き
2.2 廃プラスチックに対する日本の戦略 

3.廃プラスチックのリサイクル最新技術
 3.1 選別
 3.2 マテリアルリサイクル
 3.3 ケミカルリサイクル
 3.4 PETボトルのリサイクル
 3.5 エネルギー回収
 3.6 評価法

4.多層材や複合材のリサイクル
 4.1 多層材のリサイクルの現状と今後の課題
 4.2 繊維強化プラスチックの現状

5.炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のリサイクル
 5.1 熱分解によるCFRPのリサイクル
 5.2 可溶化技術を用いたCFRPのリサイクル
 5.3 物理的な手法を用いたCFRPのリサイクル
 5.4 リサイクル炭素繊維の評価法

6.情報技術を用いた新しい資源循環
 6.1 資源循環の現状
 6.2 DXを利用した新しい価値の創出

7.資源循環の未来

【質疑応答】


【12:50〜13:50】

第2部 炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)の力学特性とリサイクル

●講師 香川大学 創造工学部 創造工学科 材料物質科学領域 准教授 博士(工学) 松田 伸也 氏

 

【セミナープログラム】

1.炭素繊維とCFRPの力学特性の考え方
  1.1 信頼性とは
  1.2 炭素繊維と強度特性
  1.3 CFRPと力学特性

2.CFRPのリサイクル技術
  2.1 需要とリサイクルの必要性
  2.2 リサイクル方法

3.リサイクル炭素繊維の品質評価と応用の可能性
  3.1 強度および界面特性評価法と再生CFRPへ及ぼす品位の影響
  3.2 その他への応用の可能性

【質疑応答】


【14:00〜15:00】

第3部 リサイクル炭素繊維を用いたCFRTPの含浸成形技術

●講師 金沢工業大学 革新複合材料研究開発センター 研究員 博士(工学) 石田 応輔 氏

 

【講座の趣旨】

  リサイクルされた炭素繊維基材から複合材料を成形する技術について,現在の技術動向をふまえて説明する。特にリサイクル炭素繊維の不織布基材に熱可塑性樹脂を含浸させてCFRTPを成形する技術研究について詳しく紹介する。


【セミナープログラム】

1.リサイクル炭素繊維基材について
  1.1 リサイクル炭素繊維の種類
  1.2 各種の中間基材の紹介

2.リサイクル炭素繊維を用いた複合材料の成形技術
  2.1 熱可塑性樹脂を用いた技術
  2.2 熱硬化性樹脂を用いた技術

3.リサイクル炭素繊維の不織布を用いたCFRTP成形技術
  3.1 樹脂含浸の基礎理論
  3.2 不織布基材の特性
  3.3 熱可塑性樹脂を用いた含浸成形技術
  3.4 CFRTPシートの連続製造技術


【質疑応答】


【15:10〜17:00】

第4部 国内外のCFRPのリサイクル技術の動向,課題

●講師 溶解技術(株) 代表取締役 博士(工学) 柴田 勝司 氏

 

【講座の趣旨】

 これまで炭素繊維強化プラスチック (CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics) は,軽 量化による燃費の大幅な向上が期待される航空機に使われてきた.2010年代に入ってから は,様々な電子機器を装備した高級車や,大量の蓄電池を積んだ電気自動車などの軽量化 のためにも使われるようになった.また,最近では大型の洋上風力発電のブレードにも使 用され始めた.大型の風力発電設備では,従来使用されていたガラス繊維は,ブレードの 自重を支えられないからである.その結果,炭素繊維(CF)は最近5年間で約2倍の生産量 となり,それに伴って使用済みCFRPおよびCF生産工程廃材も大幅に増加している.  また,CFを用いた輸送機器は軽量化でき燃料は節約できるが,CFを製造する際には長 時間高温で焼成するため,多量のエネルギを必要とし,環境影響評価 (LCA) の結果では環 境によい材料ではないとされる.長距離を走る商業用輸送機器でのみ効果が得られるとい う東京大学の高橋らの試算がある.その対策としては,使用済みの輸送機器から回収した CFを,同種の輸送機器に再利用することが最良の方法としている.  本セミナーでは,国内並びに国外におけるCFRPのリサイクル技術の最新動向を紹介する.


【セミナープログラム】

1.緒言
  ・炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の出荷量
  ・CFRPの用途
  ・ボーイング787に使われている材料
  ・PAN(PolyAcryloNitrile)系CFの製造法
  ・CF製造時のエネルギとCO2排出量
  ・CF廃材の種類
  ・CFRP廃材のリサイクルに適用可能な技術
  ・各種CFRPリサイクル技術の比較

2.国内のCFRPリサイクル技術
 2.1 マテリアルリサイクル
  ・ACA-空気流によるCF回収技術
 2.2 熱分解法
  ・炭素繊維協会-実証プラント
  ・東レ-省エネルギ−熱分解法
  ・三菱レイヨン-省エネルギ−熱分解
  ・三菱ケミカル-省エネルギ−熱分解
  ・高安-前処理なし
  ・カーボンファイバーリサイクル工業-省エネルギ−熱分解
  ・リーテム,富士加飾-自動制御システム
  ・ファインセラミックスセンタ−-水蒸気分解
  ・ソブエクレー-熱分解+微粉砕
 2.3 加溶媒分解法
  ・東京工大 久保内教授-硝酸
  ・大阪府立大-酸
  ・産総研,東邦テナックス-液相分解
  ・アースリサイクル-グリコール
  ・日立化成-アルコール
  ・アイカーボン-常温酸アルカリ法
 2.4 超臨界流体法
  ・静岡大 岡島准教授-亜臨界流体
  ・熊本大(現名大)-後藤教授-亜臨界アルコール
 2.5 その他の回収技術
  ・八戸高専 杉山教授-電解酸化法
  ・成蹊大-電解酸化法
  ・信州大 水口特任教授-半導体分解法
 2.6 易分解性樹脂
  ・埼玉産技セ-CFRTPの有機溶剤溶解法
  ・物質・材料研究機構(NIMS),
    新構造材料技術研究組合(ISMA)-ジスルフィド基の導入
 2.7 再利用技術
  ・愛媛大,東レ-コンクリート
  ・JAXA-航空機部品
  ・阿波製紙(株)-CF製紙
  ・三菱重工-再生CFRTP評価
  ・サンケン-面状発熱体
  ・佐久間特殊鋼,山陽化工-短繊維CFRP
  ・帝人,富士通-自転車フレーム
  ・ワメンテクノ-橋梁補修
  ・住友ベークライト-抄造複合材

3.海外のCFRPリサイクル技術
 3.1 CFリサイクル
  ・HADEG Recycling (DE)-CF生産工程廃材
  ・Procotex (BE)-CF生産工程廃材
  ・Sigmatex (GB)-CF生産工程廃材
  ・Hexcel Reinforcements UK Ltd. (GB)-CF生産工程廃材
  ・Carbon Fiber Remanufacturing LLC (US)-CF生産工程廃材
 3.2 マテリアルリサイクル
  ・Fiberline Composites (DK)-CFRP工程廃材
  ・Airbus (FR)-航空機
  ・ROTH International (DE)-各種製品
 3.3 熱分解法
  ・Karborek (IT),ENEA (IT)
  ・ELG Carbon Fibre Ltd. (GB)
  ・Carbon Conversions Inc. (US)
  ・REFORM (EU)-Re-Fib法
  ・RYMYC srl (IT)
  ・Aachen Univ. (DE)-残留炭素除去
  ・Univ. of Concepcion (CL)-CNT付加
  ・Alpha Recyclage Composites (FR), Toulouse Univ.(FR)-水蒸気分解
  ・Carbon Fiber Recycling-熱分解
 3.4 溶媒洗浄法
  ・Vetrotex France S.A. (FR)-プリプレグ
  ・The Boeing Company (US)-積層材料層間剥離
  ・Shocker Composites (US)-プリプレグ,インライン
 3.5 加溶媒分解法
  ・Adherent Technologies, Inc. (US)-溶媒不明
  ・Advanced Plastics Technologies, Ltd. (GB)-酸,塩基
  ・Siemens (DE)-アミン
  ・寧波材料技術與工程研究所 (CN)-DMF/H2O2
  ・中国科学院大学 (CN)-AlCl3/酢酸
  ・The Boeing Company (US)-各種溶媒
  ・Shocker Composites (US)-プリプレグ,インライン
  ・Indian Inst. Of Tech. Madras (IN)-酢酸/H2O2
  ・Global Fiberglass Solutions (US), Washington State Univ.(US)-エタノール,水
  ・Nuremberg Inst. Of Tech. (DE)-NMP→H2O2
  ・Catack-H (KR)-水+?
  ・Korea Inst. Of Sci. and Tech. (KR)-水
  ・Korea Inst. Of Sci. and Tech. (KR)-水+界面活性剤
  ・Extracthive (FR)-?
 3.6 超臨界流体法
  ・The Univ. of Nottingham (GB)-超臨界プロパノール
  ・Harbin Inst. Of Tech. (CN)-超臨界水
  ・Vartega (US)-超臨界CO2
  ・Cranfield Univ. (GB)-亜臨界アセトン/水
  ・Washington State Univ. (US)-亜臨界水orエタノール
  ・Korea Inst. Of Sci. & Tech. (KR)-超臨界水
 3.7 その他の回収技術
  ・Vetrotex France S.A. (FR)-溶媒洗浄法
  ・DaimlerChrysler AG, (DE)-高周波分解法
  ・Shenzhen Univ. (CN)-電気分解法
  ・Shenzhen Univ. (CN), Univ. of Manchester (GB)-電気分解法
  ・Kunming Univ. of Sci. and Tech. (CN)-高周波分解法
  ・Fraunhofer Institut fur Chemische Technologie ICT (DE)-高周波分解法
 3.8 易分解樹脂
  ・オランダ応用科学研究機関(TNO)(NL)-Diels-Alder反応を利用した樹脂
  ・Adesso Advanced Materials (CN), Connora Technologies (US)
  ・Connora Technologies (US), Aditya Birla Chemicals (TH)
  ・Aditya Birla Advanced Materials (TH), Vartega (US)-Recyclamine
  ・Connora Technologies (US)-Recyclamine
  ・Adesso Advanced Materials (CN)-Cleavamine
  ・Mallinda (US) /Univ. Colorado Boulder (US)-新規ポリイミン
 3.9 再利用技術
  ・Imperial College London (GB)-評価技術
  ・North Carolina State Univ. (US)-評価技術
  ・CFK Valley (DE)-航空機部品
  ・Composite Technology Center (DE),Airbus (FR)
  ・SGL ACF/BMW (DE)-自動車部品
  ・Triumph Composites Systems (US),Washington State Univ.(US)-航空機部品
  ・Steelhead (US), Vartega (US), Michelman (US)-圧力容器
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-ピックルボールパドル
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-ベンチ
  ・Composite Recycling Technology Center (US)-合板
  ・Composite Recycling Technology Center (US),ELG Carbon Fibre Ltd. (GB),
    Inst. For Advanced Composite Manufacturing Innovation (US)-シートバック
  ・Dell (US), SABIC (SA) -ノートPC筐体
  ・Boeing (US), ELG Carbon Fibre (GB)
  ・Adesso Advanced Materials Wuhu Co., Ltd. (CN)-自動車部品
  ・Vartega (US), Janicki Industries (US)-航空機部品
  ・Alchemy Bicycle Co (US), Vartega Inc.(US)
  ・Fraunhofer ICT (DE)-電池セパレータ
  ・Vartega (US), Braskem (BR)-CF強化PP3Dフィラメント
  ・CarloRatti Associatti,Italo Rota (IT)-MAE Museum
  ・Vartega (US)-自動車部品
  ・Vartega (US)-自転車部品
  ・Fairmat (FR)-パデルラケット
  ・Fairmat (FR)-ピックルボールパドル,インソール
  ・合肥工業大学 (CN)-回収CFの配向技術
  ・Velos Advancements (NZ)-自転車
  ・Lenovo (CN),東レ(JP)-ノートPC
  ・IPC/CReCoF (FR)-複合材料リサイクルガイドブック

4.結言
 (1) 結論
 (2) 今後の技術課題


【質疑応答】


炭素繊維 CFRP リサイクル膜 セミナー