【講座の趣旨】
Tダイ・フィードブロックの最適設計に関わる解析は、難度が高く、解析専任者でなければ十分な成果が得られないとの認識が、一般には根強い。しかし、ソフトウェアの近年の著しい進歩は、成形不良現象に直面し、日々、問題解消に取り組む現場の技術者にとっても、解析ツールを自在に使いこなせる状況をもたらしている。
本講演では、自ら開発を推進しているTダイ・フィードブロック用解析ツールの理論背景や適用事例、実用性について解説する。これらの情報が、Tダイ・フィードブロックの設計・運用担当者が目標とする生産性や製品品質の向上の一助になれば幸いである。
1.Tダイ・フィードブロック内熱流動現象の定量化法
1.1 熱流体解析の基礎理論と適用限界
・最適設計で利用されている基礎理論とその適用限界
1.2 2.5D Hele-Shaw流れの定式化に基づく実用的解法
・計算精度と効率に優れる実用的2.5D FEM理論
1.3 Tダイ・フィードブロック内熱流動解析手順
・解析に要する情報と解析の具体的手順
1.4 2.5D解析vs. 3D解析
・2.5D解析と3D解析の性能・実用性の比較
2. Tダイ・フィードブロックの最適化解析例
2.1 単層押出温度制御条件の2.5D最適化解析
・フィルム肉厚均一化を目的としたTダイTD方向温度制御の最適化
2.2 単層押出ダイリップクリアランス制御条件の2.5D最適化解析
・フィルム肉厚均一化を目的としたTダイTD方向リップクリアランスの最適化
2.3 多層マルチマニフォールドTダイの2.5D/3D併用最適化解析
・フィルム肉厚均一化を目的としたTダイ用チョーク制御条件の最適化
2.4 多層フィードブロックTダイの3D最適化解析
・フィルム肉厚均一化を目的としたフィードブロック用チョーク制御条件の最適化
3. まとめ
【質疑応答】
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