表面 ぬれ性制御 セミナー
        
ペロブスカイト太陽電池の開発動向と特性改善
塗工液の調製、安定化と コーティング技術
 
<セミナー No.503413>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★ぬれ性を制御し、撥水、撥油性、防汚表面を実現する表面設計のポイントとは

★PFAS(PFOS/PFOA)規制対応に向けたフッ素に頼らない表面の設計事例

表面のぬれ性制御と評価技術

-撥水、撥油、防汚表面の設計-


■ 講師
1. (国研)産業技術総合研究所 極限機能材料研究部門 光熱制御材料グループ  上級主任研究員 博士(工学) 穂積 篤 氏
2. (国研)物質材料研究機構 高分子・バイオ材料研究センター 高分子材料分野 表面制御高分子チーム チームリーダー 博士(工学) 吉川 千晶 氏
■ 開催要領
日 時

2025年3月14日(金) 10:15~16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
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聴講料

1名につき55,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき50,0
00円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

<10:15~12:15><13:05~15:05>

1.フッ素フリーで実現できるぬれ性(撥水・撥油性)の制御技術と評価

(国研)産業技術総合研究所 穂積 篤 氏

 

【講演ポイント】
 本セミナーでは、まず最初に、固体表面のぬれ性(撥水・撥油性、親水性)をどのように評価し、いかに制御するかについての基礎知識や、応用・実用上ポイントとなる動的ぬれ性についての理解と取得を目指します。次いで、ぬれ性を制御するための各種表面処理・改質技術について、国内外の最新の研究開発動向を紹介します。
 さらに、PFOA・PFOS等の長鎖有機フッ素化合(PFAS)への法規制を鑑み、講師らが開発している各種機能性薄膜(単分子膜、ゲル、ポリマーブラシ、ハイブリッド皮膜等)を用いた脱フッ素・フッ素代替表面処理・改質技術について、例を挙げて分かりやすく解説します。

【プログラム】
1.ぬれの基礎とこれまでの評価法の問題点
 1.1 Youngの式
 1.2 表面張力の定義と測定方法
 1.3 表面自由エネルギーとは?
 1.4 Cassieの式(凹凸表面におけるぬれ)
 1.5 Wenzelの式(複合表面におけるぬれ)
 1.6 CassieとWenzelの式は本当に正しいのか?
 1.7 既存理論を否定する研究事例
 1.8 3相接触線の重要性
 1.9 これまでのぬれ性評価法とその問題点
 1.10 静的接触角とぬれ性との関係
2.動的ぬれ性の考え方と測定・制御方法
 2.1 動的ぬれ性とは?
 2.2 動的ぬれ性制御の重要性
 2.3 動的接触角の定義と近年の役割
 2.4 動的接触角の測定方法
  2.4.1 Wilhelmy法とその特徴
  2.4.2 滑落/転落法とその特徴
  2.4.3 拡張収縮法とその特徴
 2.5 接触角ヒステリシスの定義と発生原因
 2.6 自然界における高/低接触角ヒステリシス表面
 2.7 接触角ヒステリシス制御に関する過去の研究
 2.8 接触角ヒステリシスを抑制するためのコンセプト
 2.9 接触角ヒステリシスと滑落性の関係(Kawasaki/Furmidgeの式)
 2.10 低接触角ヒステリシス表面の応用事例
3.撥水/撥油処理の最新研究動向
 3.1 バイオミメティクス(生物模倣技術)とは?
 3.2 超撥水/撥油性を得るための表面設計指針
 3.3 これまでの超撥水/撥油性表面の問題点・課題
 3.4 耐久性アップ/長寿命化のためのコンセプトと研究事例
 3.5 最近の超撥水/撥油性の定義
 3.6 超撥水/撥油処理の最新研究開発動向
 3.7 SLIPS(Slippery Liquid-Infused Porous Surfaces)の特徴・設計・課題
4.長鎖有機フッ素化合物に依存しない各種撥水/撥油/難付着性処理技術
~PFAS(PFOS/PFOA)規制への対応として~
 4.1 フッ素フリー撥水/撥油処理の最新研究開発動向
 4.2 各種機能性薄膜を利用したフッ素フリー撥水/撥油/難付着性表面の開発事例
  4.2.1 単分子膜を利用した撥水/撥油性表面の作製方法とその特徴
  4.2.2 有機-無機ハイブリッド皮膜による撥水/撥油性表面の作製方法とその特徴
  4.2.3 フッ素化合物よりも優れた耐熱性を示す撥油性皮膜の作製方法とその特徴
  4.2.4 オルガノゲルを利用した難付着性表面の作製方法と各種応用事例(着氷雪防止)
5.現状の課題と最近のトピックス
 5.1 親水性と滑水性を並立させることができる特異な表面処理
 5.2 傷が植物並みに長期間、自己修復する超撥水性材料

【質疑応答】


<15:15~16:15>

2.ボトルブラシポリマーの特徴と構造制御による表面のぬれ性制御、船底塗料への応用可能性

(国研)物質材料研究機構 吉川 千晶 氏

 

【講演ポイント】
 表面特性を自在に制御する技術は環境、生活、医療、工業など幅広い分野で重要である。高分子の化学組成や高次構造を制御することで、本来の性質を向上させる、或いは、表面に新しい機能を付与することなどが可能である。
 本講演では構造制御ボトルブラシポリマーを中心に、ポリマーブラシの基礎と防汚性能について解説し、船底塗料としての応用可能性について紹介する。

【プログラム】
1.はじめに/ポリマーブラシ
 1.1 ポリマーブラシの合成
 1.2 ポリマーブラシの構造・物性
 1.3 ポリマーブラシの防汚性能(生体汚損)
2.ボトルブラシポリマー
 2.1 ボトルブラシポリマーの構造
 2.2 ボトルブラシポリマーの合成
 2.3 ボトルブラシポリマーの防汚性能(海洋生物汚損)
 2.4 ボトルブラシポリマーの長期安定性
3.まとめと今後の課題

【質疑応答】

 


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