高分子 インフォマティクス セミナー
        
ベイズ最適化の活用事例
マテリアルズインフォマティクスのためのデータ作成とその解析、応用事例
 
<セミナー No.504414>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★マテリアルズインフォマティクスを高分子材料開発に適用するポイントとは

★実際の企業の取り組み事例から活用ポイントと注意点を学ぶ

マテリアルズインフォマティクス

高分子材料開発への応用


■ 講師
1.

情報・システム研究研究機構 統計数理研究所 先端データサイエンス研究系 マテリアルズインフォマティクス研究推進センター 助教 博士(工学) 林 慶浩 氏

2. (株)ダイセル デジタル戦略推進センター事業化加速グループ 上席技師 博士(理学) 兼子 祐 氏
3. 東レ(株) 先端材料研究所 主任研究員 博士(工学) 北畑 雅弘 氏 
東レ(株) 先端材料研究所 博士(理学) 菊辻 卓真 氏
4. ダイキン工業(株) テクノロジー・イノベーションセンター 吉崎 達 氏
■ 開催要領
日 時 2025年4月22日(火) 10:00〜17:00
会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,5
00円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

<10:00〜11:30>

1.Sim2Realマテリアルズインフォマティクス:高分子材料データの乏しさを分子シミュレーションにより克服する

情報・システム研究研究機構 統計数理研究所 林 慶浩 氏

 

【講演ポイント】
  データ数の限られる高分子材料系において、大量のシミュレーションデータを少量の実験データへ転移させる機械学習の方法論である simulation-to-real(Sim2Real)転移学習の実践例について主に紹介します。
 産学連携コンソーシアムによる高分子物性自動計算ライブラリRadonPyを用いた高分子物性データベース開発、このデータベースを用いた高分子材料におけるSim2Real転移学習に関する実践例、さらにベイズ最適化による光学用高分子材料の探索例などを紹介します。

【プログラム】
1.高分子のマテリアルズインフォマティクスにおける課題
 1.1 高分子データベースの乏しさ
 1.2 高分子の分子動力学(MD)シミュレーションの困難さ
2.高分子物性自動計算システムRadonPyの開発 
 2.1 産学連合体による高分子物性データベースの開発
 2.2 オープンデータベースの意義
 2.3 高分子の大地図・物性同時分布
 2.4 データベースAPIの構想
3.シミュレーションと現実系を繋ぐSim2Real転移学習
 3.1 Sim2Real転移学習による計算-実験値のキャリブレーションモデル
4.シミュレーションデータ数に対する汎化性能のスケーリング則の観測
 4.1 シミュレーション・実験データ数に対する二次元スケーリング則
 4.2 実験固有の因子を陽に考慮したアフィン転移学習 
5.自動MD計算と多目的ベイズ最適化を組み合わせた分子設計アルゴリズム
 5.1 光学用高分子材料の自動探索

【質疑応答】


<12:10〜13:40>

2.計算科学・社外実験データベースを活用したマテリアルズインフォマティクス基礎検討

(株)ダイセル 兼子 祐 氏

 

【講演ポイント】
 材料開発の効率化・多様化が求められている現在、シミュレーションによる原理解明と共にマテリアルズインフォマティクス(MI)の活用が業界的にも求められている。株式会社ダイセルにおいても、各事業で求められる材料開発を加速化させるため、計算科学技術、流体解析技術、MI技術を活用し、技術研鑽を進めております。
 本セミナーでは、計算科学データベースに基づいた高分子・低分子に対する整理内容、有機合成者のドメイン知識を活用した重合反応データベースなどの収集についての考え方について紹介致します。
 次に、計算科学データベースを利用する上で、シミュレーションに求められる課題、予測モデル作成に関する課題、逆解析技術に関する課題について述べます。
 最後に、開発適用事例として、高分子に対する社外データベースのデータ抽出、社内・社外データベースのブレンドにより予測モデル作成、記述子問題に根付く予測性能の差について述べます。20点程度の社内データから予測モデルを構築することでブラインドテスト実施の結果や、バイオマスイノベーションに関わる事例として、アクティブラーニングによるセルロース結晶向け溶剤としてのイオン液体探索の事例についてもご紹介します。

【プログラム】
1.はじめに
 1.1 自己紹介・会社紹介
 1.2 インフォマティクス・シミュレーション連携を目指した考え方
 1.3 注目する技術領域について
2.シミュレーションとインフォマティクスの活用
 2.1 シミュレーション・インフォマティクスの連携概要
  (1) 高分子材料設計に用いるシミュレーション(RadonPy)
  (2) 低分子材料設計に用いるシミュレーション(RadonPy)
  (3) SMiPolyによる合成可能な高分子データベース活用
 2.2 計算科学データベースのデジタル技術活用の課題
  (1)シミュレーションの課題
  (2)予測モデルの課題
  (3)逆解析モデルの課題
3.開発・適用事例
 3.1 PoLyInfoデータベース(有償貸与)の抽出手法
 3.2 社内少数データと社外データのブレンドによる予測モデル
 3.3 記述子の有効性比較
 3.4 社内データ活用による熱硬化性オリゴマー物性予測
 3.5 セルロース結晶に対する溶剤探索
  (1)ハイスループット計算
  (2)予測モデルと逆解析
  (3)探査空間と化学構造多様性
4.まとめ

【質疑応答】


<13:50〜15:20>

3.マテリアルズインフォマティクスを用いた高分子材料開発の取り組み

東レ(株) 北畑 雅弘 氏
東レ(株) 菊辻 卓真 氏

 

【講演ポイント】
 材料開発の高度化・効率化が求められる昨今、シミュレーションやインフォマティクスといったデジタル技術の活用が不可欠となっており、東レにおいてもデジタル技術と各事業のドメイン知識を融合した独自の材料開発を進めています。
 本セミナーでは、高分子材料開発へのデジタル技術活用について、当社の戦略と実践例をご紹介します。まず、当社の研究体制とデジタル技術活用の全体像を概説し、シミュレーションやマテリアルズインフォマティクスなどデジタル技術の概要と課題を述べます。さらに具体的な事例として、マルチスケールシミュレーションによる樹脂粘弾性予測、高分子分離膜設計へのシミュレーションとインフォマティクスの適用、データベースや電子実験ノートに収録されているデータのインフォマティクスによる統合的な活用などについてお話しします。

【プログラム】
1.はじめに
 1.1 自己紹介・会社紹介
 1.2 東レの研究体制およびデジタル技術活用の概要
 1.3 DXテーマ選定・テーマ推進体制・他部署連携についての考え方
 1.4 デジタル技術の社内普及への取り組み
2.シミュレーションとインフォマティクスを活用した高分子材料・プロセス設計
 2.1 シミュレーション・インフォマティクスの概要
  (1)高分子材料設計に用いるシミュレーション
  (2)マテリアルズインフォマティクス(MI)、プロセスインフォマティクス(PI)
 2.2 高分子材料・プロセス設計におけるデジタル技術活用の課題
  (1) シミュレーションの課題
  (2) インフォマティクスの課題
3.開発・適用事例
 3.1 マルチスケールシミュレーションによる樹脂粘弾性予測
 3.2 MIによる少数データを用いた樹脂材料設計
 3.3 高分子分離膜の設計
  (1)分子シミュレーションによる膜表面設計
  (2)マルチスケール相分離シミュレーションによる多孔構造設計
  (3)PI・シミュレーションによる紡糸プロセス安定化
 3.4 データベース・電子実験ノートにおける収録データの統合的な活用
4.まとめ

【質疑応答】


<15:30〜17:00>

4.シミュレーションとロボットを活用した高分子材料設計の取り組み

ダイキン工業(株) 吉崎 達 氏

 

【講演ポイント】
 本セミナーでは、高分子材料開発へのシミュレーションとロボットの活用について、当社での取り組みをご紹介します。 まず、当社のデジタル材料設計について概説し、その中でのシミュレーションやロボットの役割を説明します。 さらに、具体的な事例として、誘電率・誘電正接予測のシミュレーションを活用した材料開発の取り組みや、ロボットを活用した高分子材料の成形・物性評価プロセスの自動化などについて説明します。 

【プログラム】
1.はじめに
 1.1 自己紹介・会社紹介
 1.2 ダイキンでのデジタル材料設計の考え方・取り組み
2.シミュレーションを活用した高分子材料設計
 2.1 シミュレーションを活用した高分子材料設計の概要
 2.2 適用事例(誘電率・誘電正接予測のシミュレーション)
 2.3 シミュレーション活用の課題
3.ロボットを活用した高分子材料の実験自動化
 3.1 ロボットを活用した実験自動化の概要
 3.2 適用事例(フィルム成形、物性評価)
 3.3 ロボット活用の課題
4.まとめ

【質疑応答】


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