【習得できる知識】
・レオロジー測定の基礎と概要、レオロジー変数の求め方
・様々な高分子材料(溶液、溶融体、固体)に適したレオロジー測定手法の選択
・回転/振動レオロジー測定と動的粘弾性測定(DMA)の使い分け、各測定データの解釈
・成型加工条件の決定における重要なパラメータである緩和時間の取得方法
・各種高分子材料の温度特性、ガラス転移温度(Tg)の求め方と応用事例
・マスターカーブ(温度時間換算則)の求め方と応用事例
【講座趣旨】
典型的な粘弾性体は高分子材料であり、その分子運動と粘弾性特性との関係を研究目的とし、長年発展してきました。また、多くの高分子材料はフィルムやファイバーのように成形加工され、その加工条件の決定にレオロジー測定が重要なパラメータとして用いられております。
本講演では、初心者の方から既にレオロジー評価に従事されている方に向けて、レオロジー測定の基礎と各種測定手法の解説、最適な測定条件の決定方法など、様々な高分子材料の測定データとその解釈について詳細に解説します。
1.レオロジーとは
1.1 粘弾性・レオロジーとは?
1.2 粘弾性体とは?
1.3 産業分野における粘度・粘弾性測定の活用例
2.レオロジー測定の基礎
2.1 レオロジー測定とは?
2.2 レオロジー測定の概要 〜回転、振動、動的粘弾性(DMA)〜
3.回転(静的)測定の概要
3.1 回転測定の概要 〜せん断速度の求め方、変形方法、レオロジー変数の求め方〜
3.2 回転測定の応用例
(1) ニュートン流動現象 〜粘度が変形速度によらず一定?〜
(2) シアシックニング 〜粘度が変形速度と共に上昇?〜
(3) シアシニング 〜粘度が変形速度と共に下降?〜
4.振動(動的)測定の概要
4.1 振動測定の概要 〜変形方法、レオロジー変数の求め方、固体・液体の応力波形〜
4.2 各種振動測定の応用例
(1) 周波数分散測定と測定例 〜長期分散安定性〜
(2) ひずみ分散測定と測定例 〜内部構造の強さ〜
(3) 温度・時間分散測定と測定例 〜熱硬化、ゲル化〜
5.動的粘弾性測定(DMA)の概要
5.1 動的粘弾性測定(DMA)の概要 〜変形方法、レオロジー変数の求め方〜
5.2 各測定治具の詳細と測定対象物、温度制御システムの選択
6.高分子材料のレオロジー評価
6.1 高分子材料のレオロジー評価 〜速度または時間の関数としての粘弾性、緩和時間〜
6.2 主な高分子材料の測定例 〜ガラス転移温度 (Tg)、時間、温度特性〜
6.3 粘着剤の粘着性、剥離性の評価 〜使用温度、タック性、ピール性〜
6.4 成形加工におけるレオロジー評価 〜成形条件
【質疑応答】
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