セルロースナノファイバー 分散 セミナー
        
プラスチックのリサイクルと再生材の改質技術
カーボンナノチューブの表面処理、分散・複合化技術と産業応用事例
 
<セミナー No.509413>
【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★無水マレイン酸変性PPの相溶化剤適用とCNFの樹脂への複合化事例の解説

セルロースナノファイバー

樹脂との複合化技術とその応用


■ 講師
1.

静岡大学 グローバル共創科学部 准教授 博士(工学) 青木 憲治 氏

2. (地独) 京都市産業技術研究所 産業技術支援センター 材料・素材技術グループ 材料・素材技術グループ長 博士(学術) 仙波 健 氏
3. 東亞合成(株) 川崎フロンティエンスR&Dセンター 次世代材料研究所 主任 齋藤 涼 氏
■ 開催要領
日 時

2025年9月11日(木) 10:30〜15:40

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき55,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49,5
00円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。
         詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

※定員になり次第、お申込みは締切となります。

■ プログラム

<10:30〜12:00>

1.セルロース/PP複合材料開発における無水マレイン酸変性PPの機能と役割

静岡大学 青木 憲治 氏

 
【講演ポイント】
 ポリプロピレン(PP)系複合材料設計において「相溶化剤」は必須添加剤であり, 一般に無水マレイン酸変性PP(MAPP)が使用されている。
MAPPは"たかが"添加剤ではあるが,分子量/グラフト量バランス,ベース樹脂等の違いにより, 複合材料の機械的物性に大きな影響を与える。 昨今,活発に研究開発が進められているセルロースナノファイバー(CNF)やミクロフィブリル化セルロース(MFC)とPPの複合化においても CNF、MFCの分散性向上や界面結合形成等の重要な役割を担っている。
 本講演では,無水マレイン酸変性PPの相溶化剤としての機能について, また,当研究室で行っているセルロース/PP複合化に関する研究内容について紹介する。

【プログラム】
1.無水マレイン酸変性PP(MAPP)
 1.1 グラフト反応メカニズムとその構造
 1.2 分子量/グラフト量バランス
2.MAPPの添加効果
 2.1 ガラス繊維強化ポリプロピレン(GFRPP)
 2.2 ウッドプラスチック(WPC)
 2.3 各種フィラーとの複合材料
3.セルロース/PP複合材料の開発
 3.1 セルロース/PP複合化の課題と解決へのアプローチ
 3.2 セルロースナノファイバー(CNF)/PP
 3.3 ミクロフィブリル化セルロース(MFC)/PP

【質疑応答】


<13:00〜14:00>

2.京都プロセスの最近の成果〜高耐衝撃PP、摺動材料、高バイオ難燃材料〜

(地独) 京都市産業技術研究所 仙波 健 氏

 

【講演ポイント】
 セルロース繊維強化プラスチックの社会実装には、目標製品ごとに、プラスチック種を選択し、セルロース繊維を上手く複合化しなければなりません。
 本講演では、最近の複合化例の中で、要求性能に応えられるように上手く複合化できた材料(高衝撃PP、摺動ナイロン、高バイオ度材料)の特性とメカニズムについて紹介します。
  いずれの材料もセルロースの特徴を反映させた材料となっています。CNF/プラスチックスの用途展開のヒントを得ていただければ幸いです。

【プログラム】
1.CNF強化プラスチック一貫製造プロセス「京都プロセス」の概要
2.京都プロセスによる高弾性率CNF/PPの複合化
 2.1 セルロース解繊促進技術
 2.2 相容化技術
 2.3 曲げ特性など
3.京都プロセスによる高耐衝撃PP
 3.1 要求性能
 3.2 耐衝撃性、曲げ特性
 3.3 耐衝撃性発現メカニズム
4.京都プロセスによる高摺動性リサイクルポリアミド
 4.1 要求性能
 4.2 材料構成
 4.3 摺動性評価
5.京都プロセスによる高バイオ度難燃材料
 5.1 要求性能
 5.2 力学的特性
 5.3 難燃性
6.その他材料事例

【質疑応答】


<14:40〜15:40>

3.疎水化CNFの調製とUV硬化性モノマーとの複合化による屈曲性の高いハードコート材の開発

東亞合成(株) 齋藤 涼 氏

 

【本講演で学べること】
・セルロースナノファイバー(CNF)の基本知識
・CNFの疎水化技術
・疎水化CNF複合化ハードコート材の物性

【講演ポイント】
植物由来の機能性ナノ繊維であるセルロースナノファイバー(CNF)は、透明な補強材料として期待されています。さらに、CNF繊維表面の疎水化により、材料の強度を上げるだけでなく靭性も向上させられることが分かっています。
東亞合成では、独自の酸化技術で分散性の高いCNFを開発し、「アロンフィブロ」として上市しています。当社では、疎水化したCNFと、UV硬化性モノマー「アロニックス」を複合化することで、本来は硬いが脆いハードコート材に、硬くて曲がる機能性を付与させられました。本講演では、その内容に関して紹介します。

【プログラム】
1.セルロースナノファイバー(CNF)の基本知識
 1.1 セルロースの高次構造
 1.2 CNFの種類
 1.3 東亞合成のCNF「アロンフィブロ」とその水系応用展開
2.CNFの表面修飾技術
 2.1 対イオン交換による疎水化
 2.2 水酸基の変性による疎水化
3.CNFとUV硬化性モノマー「アロニックス」との複合化
 3.1 UV硬化性モノマーの基本とその用途例
 3.2 ハードコート材の構造とその応用展開
 3.3 CNFとハードコート材の複合化と各種物性評価

【質疑応答】


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