【講座概要】
携帯電話の普及が進み、車載メーカーがカーナビゲーションシステムのタッチパネル化を進めたのは1990年代であったが、2000年代に入り全体需要が飛躍的に拡大する。
2000年代の後半になるとタッチパネル機能は静電容量方式が主力となる。それはスマートフォン市場がキッカケであったが、車載市場に広がり曲面パネルに展開される。
スマートフォンは有機ELディスプレイのウエイトが高まり、有機材料で完結可能との考え があるが、信頼性確保のためにUTGといった極薄ガラス需要が根強く存在している。
一方で車載パネルに関しては、ディスプレイ内部にタッチパネル機能を取り組むタイプが近年は主力となり、多くのディスプレイ用途で信頼性の高いパネルが要求される。
このような中で、UTGの極めてフレキシブルかつ強度的に強くできる可能性が多方面で 認められるようになった。大型化、多用途化への可能性も広く検討されている。
これら状況について実際に関わっている技術者とのヒアリング実績を踏まえて解説する。
【受講対象】
折りたたみ式スマートフォン、車載パネルの機能及び関連部材、複雑形状等の印刷処理等に興味を持たれる方、また関わり始めた方、極薄ガラスの多用途化の可能性追求、更には今後の方向性について関心のある技術者、商品開拓を進める方々に分かりやすく解説します
【受講後習得できること】
スマートフォン及び車載パネルがどのようなトレンドで推移しているのか、どのような設計タイプがあり、パネル及びUTGと呼ばれる極薄ガラス、周辺の材料加工工程がどのようなフローになっているのか、ガラスの曲面加工品に対しては顧客の要求に関して、印刷等の問題を解決するために、どのような技術が活用されつつあるのか、各社がどのような動きをしているのか、樹脂系材料との関わりも含めて全体像がデータ込みで把握できます
1.ディスプレイ向けガラスの製造技術と市場動向
〜LCDからOLED〜Mini LED〜マイクロLED〜3D画像まで 材料市場はどのように進むか〜
1.1 ディスプレイ用基板ガラス、カバーガラスの製造工程
1.2 ディスプレイパネルの曲面化方法
1.3 フォルダブルフォンを含めたディスプレイマーケットの調査
2.タッチセンサー、タッチパネル材料について
2.1 タッチセンサー用材料及び製造方式の著しい変化(垂直統合型生産工程の紹介)
2.2 極薄ガラスの化学強化からフォルダブルディスプレイに必要な周辺技術
2.3 スリミング技術の可能性と限界をデータで示す
3.フォルダブルディスプレイに対応するUTGとロールtoロール〜実績推移状況〜
3.1 ユーザーからUTGに求められる必須仕様
3.2 UTGへの取組み事例
3.3 素材メーカー、素材加工メーカー、パネルメーカーの連携と一体化
4.三次元加工ガラスの技術的アプローチ
4.1 二次元加工ガラスと三次元加工ガラスでの商品開拓の方向性の違い
4.2 レーザーダイレクトイメージング法による直描式露光装置の曲面ガラスへの活用事例
4.3 直描式露光装置のフイルムへの活用事例
5.まとめ
5.1 UTG及び周辺材料による新たな商品開拓の可能性を示す
5.2 業務用で量産化されている裸眼タイプ3Dディスプレイの今後の見通し
【質疑応答】
|