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<10:00-12:00>
【第1部】AIによる暗黙知の形式知化と熟練技術・技能伝承への活用
AIVALIX(株) 中山
太洋 氏
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【講演趣旨】
熟練技能者の退職や人材不足により、暗黙知の継承は多くの産業で喫緊の課題となっています。経験や感覚に基づく知識は属人化しやすく、共有されないまま失われています。本講演では、AIを活用して暗黙知を形式知化し、組織のナレッジとして再利用するための体系的アプローチを解説します。Human-in-the-loopによる協働学習、LUPIや弱教師あり学習による効率的なデータ化、さらにGraphRAGを用いた知識検索やAIインタビュアーの活用など、最新事例を通じて「技術・技能伝承の未来像」を紹介します。
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【講演項目】
1.導入と背景
1-1.イントロダクション:技能伝承の危機とAIによる知識継承の新潮流
1-2.セミナーの目的:暗黙知を形式知化するための体系的アプローチ
1-3.暗黙知とは:経験・感覚・判断に基づく非形式的知識の構造
1-4.暗黙知流出の現状:熟練者退職と属人化がもたらす知識損失コスト
1-5.AIと生成AIの役割:予測するAIから説明するAIへの進化
2.製造現場における暗黙知と技能伝承
2-1.製造現場の課題:技術と技能の違いが生む伝承の断絶
2-2.ドメインナレッジの重要性:異常検知・予知保全における判断構造の継承
2-3.技能伝承のデジタル化:技能を“人の外に出す”アプローチ
3.AIによる技能継承の実践と仕組み
3-1.人工知能の発展段階:ルールベースから深層学習への変遷
3-2.Human-in-the-loop:熟練者の知見をAIに教える協働学習設計
3-3.画像・映像解析の応用:LUPIによる技能模倣と少量学習
4.データとアノテーション設計
4-1.データ整備とラベリング:暗黙知を教師信号に変える基盤づくり
4-2.熟練者との協働アノテーション:人の判断をデータ化する設計思想
4-3.弱教師あり学習:ラベルコストを抑え精度を高める次世代学習手法
5.生成AI・RAGの応用とナレッジ化
5-1.生成AIの基礎:トランスフォーマー構造とハルシネーション問題
5-2.RAGとGraphRAG:専門知識を統合し説明性を高める検索技術
5-3.生成AIによるナレッジマネジメント:会話・日報・音声を活かした知識化
6.最新応用と今後の展開
6-1.AIインタビュアーとAgentic RAG:現場知識を動的に抽出する実践事例
6-2.まとめ:良いデータ・継続的更新・人とAIの協働によるナレッジ活用
【質疑応答】
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<12:45-14:45>
【第2部】熟練技術継承へのAI・生成AI活用とポイント
(株)日立製作所 松本
茂紀 氏
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【講演趣旨】
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【講演項目】
1.なぜ技術は伝わらないのか?
― 技術導入・継承を阻む3つの「壁」
1-1.立場の壁:立場による期待値のズレと目的の不一致
1-2.認識の壁:技術に関する認識の曖昧さ
1-3.文脈の壁:熟練者の思考プロセスと業務文脈への理解不足
2.DX現場で求められる知識グラフの構造:材料開発の経験から見えた「繋ぐべき情報」
2-1.ステークホルダー間の期待と目的を繋ぐ
2-2.技術の本質的価値と課題を明確にする
2-3.業務プロセスと暗黙知の可視化
3.技術導入・継承の壁を越える知識グラフとAIの実践的活用
4.まとめ
【質疑応答】
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<15:00-17:00>
【第3部】暗黙知の見える化、熟練者動作のデジタル技能可視化と技能伝承活用方法
帝京大学 三橋 郁
氏
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【講演趣旨】
昨今の製造業において,指導者を含む人材不足は深刻な課題であり,デジタル技術を活用した技能の可視化と伝承は極めて必須である.本講演では,モーションキャプチャーを用いた技能分析・技能伝承,およびヘッドマウントディスプレイのVR技術を用いたモーション訓練ゲームによる技能訓練事例を紹介する.モーションキャプチャーによる技能分析では,唯一独自に開発した挙動曲面を紹介する.技能訓練のためのモーション訓練ゲームでは,暗黙知で知られ可視化し難いと言わるカンやコツをゲームから自然に習得できる研究事例を説明する.
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【講演項目】
1.はじめに
1-1.技能分析と技能伝承方法の現在
1-2.技能分析方法の限界と課題
2.モーションキャプチャーの概要と実用例
2-1.モーションキャプチャーの概要と種類
2-2.モーションキャプチャーの研究事例
3.技能の可視化と伝承のための挙動曲面
3-1.挙動曲面の提案
3-2.挙動曲面による技能評価事例
3-3.挙動曲面を用いた訓練効果
4.技能訓練のためのモーション訓練ゲーム
4-1.モーション訓練ゲームの提案
4-2.モーション訓練ゲームと訓練シミュレータとの違い
4-3.モーション訓練ゲーム研究事例と訓練効果
【質疑応答】
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<アーカイブ(録画)配信 講演時間:約2時間>
※第4部のみアーカイブ配信です。当日の講演はございません。
【第4部】暗黙知の可視化、技術・技能伝承へのDX・AI技術活用のポイント
日本アイ・ビー・エム(株) 前田
岳志 氏
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【講演趣旨】
暗黙知(Tacit Knowledge)の可視化は、熟練者の持つ経験的かつ言語化が難しい知識や技能を形式知(Explicit
Knowledge)へと変換し、組織全体で共有可能にするプロセスである。これは、特に技術継承が課題となっている製造業においては、極めて重要な取り組みとなる。本講演では、「製造業において、いかに暗黙知を可視化し、ベテランレベルの技術を、AIを含むデジタルツールを使い継承していくか」について、現状の課題とそれを成功させる組織文化や方法などについて詳述する。
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【講演項目】
1.はじめに
1-1.セミナー講演の目的
2.暗黙知と形式知の理解
2-1.知の分類:暗黙知と形式知
2-2.ナレッジ・マネジメントの重要性
3.暗黙知可視化の課題とメリット
3-1.暗黙知が失われていく影響
3-2.なぜ、いま暗黙知の可視化が急務なのか
3-3.可視化の壁:なぜ難しいのか
3-4.可視化の課題
3-5.可視化のメリット
4.暗黙知の可視化の手法とツール
4-1.可視化のための3つのステップ
4-2.具体的な可視化の手法
4-3.活用ツール例
5.可視化を成功させる組織文化
5-1.成功の鍵は「心理的安全性」
5-2.暗黙知の可視化を成功させるための組織文化に必要な要素
5-3.定着のための仕組み
6.暗黙知の可視化による技術継承の事例
7.総括
【質疑応答】
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