第1節 樹脂の劣化現象と粘弾性解析
1.劣化現象について
2.試料と実験条件
2.1 測定
2.2 測定
3.熱劣化の検討
4.成形加工過程での物理劣化
5.紫外線照射(UV照射)による劣化の検討
第2節 時間−温度換算則による高分子材料の寿命予測
1.時間−温度換算則
1.1 W.L.F.型時間−温度換算則
1.2 アレニウス型時間−温度換算則
1.3 修正時間−温度換算則
1.4時間−温度換算則への繊維含有率の適用
2.時間−温度換算則の繊維含有率への応用
3.時間−温度換算則を用いた長期変形予測
第3節 FT-IRによる高分子製品の劣化 / 変色分析
1.FT-IR測定の概要
2.高分子製品の劣化分析
2.1 高分子製品の劣化
2.2 高分子製品の変色
3.FT-IRを使用した劣化測定とその事例
3.1 洗濯バサミの測定例(FT-IRピークの解析例)
3.2 透明容器の白化部分の測定例(加水分解の例)
3.3 FT-IRの測定法と波数領域によって得られる情報の違い
3.4 FT-IRの加熱アクセサリーを使用した酸化開始温度とみかけの活性化エネルギーの測定
3.5 ティッシュの外箱(カートン)の黄色変色の分析
第4節 ラマン分光法による非破壊・非接触での高分子劣化診断
1.実験方法
1.1 分析装置
1.2 解析方法
2.実験結果
2.1 LDPEの光劣化
2.1.2 iPPの熱劣化のその場観察
2.1.3 結晶性高分子材料の酸化劣化における高次構造の変化
第5節 FT-IR を用いた樹脂材料の加熱劣化挙動の評価と熱分解GC-MS を併用した成分同定
1.分析手法
1.1 FT-IR(FT 赤外分光分析)
1.2 熱分解GC-MS(熱分解ガスクロマトグラフ質量分析)
1.3 DSC(示差走査熱量分析)
2.実験方法
2.1 プラスチックの加熱劣化評価
2.1.1 DSC による融点測定
2.1.2 FT-IR による試料表面の劣化評価
2.1.3 FT-IR による内部への劣化進行評価
3.結果と考察
4.成果
5.技術課題事例
5.1 欠損部補修材のリバースエンジニアリング
5.1.1 相談の背景
5.1.2 分析手法
5.1.3 結果と考察
5.2 機械用部品のゴム種の同定
5.2.1 相談の背景
5.2.2 分析手法
5.2.3 結果と考察
第6節 ソフトイオン化質量分析による材料の劣化評価および添加剤分析
1.MALDI/ESI-TOF MSの分析原理
1.1 イオン化法 - MALDI
1.2 イオン化法 - ESI
1.3 分析計 - TOF
2.分析事例
2.1 有機感光体ドラム電荷輸送材料の劣化評価(MALDI-TOF MS)
2.2 ハードディスクメディア潤滑剤の劣化評価(MALDI-TOF MS / イメージング)
2.3 樹脂添加剤の劣化評価(MALDI-TOF MS / イメージング)
2.4 ブロッティングによる工業部品のシミ分析(SALDI-TOF MS / イメージング)
2.5 エンジンオイル添加剤の劣化評価(MALDI-TOF MSおよびMALDI-FTICR
MS / TLC-MALDI)
2.6 樹脂添加剤の LC-MSによる差異解析(ESI-TOF MS)
第7節 熱分析による材料の熱履歴や劣化の推定
1.熱分析手法の種類
2.熱分析測定
3.高密度ポリエチレン(HDPE)の劣化評価
3・1 DSCによる劣化評価
3・2 TG-DTAによる劣化評価
4.ポリエチレンテレフタレート(PET)の熱履歴
5.銅線の被覆材の熱処理の影響
6.ポリエチレンの融解
7.メカノケミカル効果の影響
第8節 超促進耐候性試験機により紫外線照射を行ったプラスチック材料の劣化と変色の解析
1.実験方法
1.1 試験片
1.2 紫外線照射
1.3 引張試験
1.4 電子顕微鏡による表面観察および破断面観察
1.5 色差測定
1,6 赤外線分光光度計による表面分析
2.実験結果
2.1 引張試験結果
2.1.1 ABS試験片の引張試験結果
2.1.2 PP試験片の引張試験結果
2.1.3 PC試験片の引張試験結果
2.2 SEM観察結果
2.2.1 ABS試験片表面のSEM観察結果
2.2.2 引張試験後のABS破断面のSEM観察結果
2.2.3 PP試験片表面のSEM観察結果
2.2.4 引張試験後のPP破断面のSEM観察結果
2.2.5 PC試験片表面のSEM観察結果
2.3 色差測定結果
2.3.1 ABS試験片の色差測定結果
2.3.2 PP試験片の色差測定結果
2.3.3 PC試験片の色差測定結果
2.4 FT-IRによる表面分析結果
3.考察
3.1 ABSの紫外線による劣化と変色の機構について
3.2 PPの紫外線による劣化と変色の機構について
3.3 PCの紫外線による劣化と変色の機構について
第9節 試料観察熱分析による高分子材料の黄変挙動の評価
1.樹脂ガラス用高分子素材
2.L*a*b*色空間解析
3.PMMAおよびPCの黄変挙動の分析
第10節 放射線滅菌における高分子材料の劣化・変色解析
1.放射線滅菌
2.放射線滅菌で問題となる事象
3.分析メニュー
4.高分子ラジカルの評価方法
4.1 電子スピン共鳴法
4.2 γ線照射した各種高分子材料のラジカル評価
4.2.1 γ線照射した樹脂の色の変化
4.2.2 ポリプロピレン
4.2.3 ポリスチレン
4.2.4 ポリ塩化ビニル
4.2.5 アクリル
5.ポリプロピレン(PP)の変色解析
5.1 UV-Vis測定 〜着色要因の推定〜
5.2 HPLC/PDA測定 〜着色物質の特定〜
5.3 黄変後の退色
5.4 PPの着色要因
6.シクロオレフィンポリマー(COP)の劣化・変色解析
6.1 UV-Vis測定 〜着色要因の推定〜
6.2 ESR測定 〜ラジカルの同定・定量〜
6.3 IR分析 〜酸化劣化の評価〜
6.4 COPの着色及び酸化劣化要因
第11節 SAICASによる高分子の劣化層評価
1.SAICAS装置
2.強度測定
2.1 せん断応力
2.2 剥離強度
3.化学分析との複合測定技術
3.1 FT-IR
3.1.1 斜め切削断面法
3.1.2 超薄切片採取法
3.2 ケミルミネッセンス
3.3 表層回収機能
3.3.1 SEC
3.3.2 TGA
第12節 高分子材料の温度/湿度環境下における信頼性試験
1.応力集中
2.インサート成形品の残留応力によるクリープ割れ
2.1 発生現象
2.2 発生メカニズム
2.3 寿命推定加速試験
3.ブリードによる微細クラック
3.1 発生現象
3.2 発生メカニズム
3.3 材料間の干渉を評価する試験
4.遅れ破壊となる環境応力割れ(亀裂)
4.1 発生する現象
4.2 発生メカニズム
4.3 耐力を評価する試験
5.環境雰囲気で起きる加水分解
5.1 発生現象
5.2 発生メカニズム
5.3 影響を評価する試験
6.使用中に進行する金属接触分解(俗称銅害)
6.1 発生現象
6.2 発生メカニズム
6.3 発生材料の種類を確認する試験
7.高湿下で酸ができるために発生する絶縁劣化
7.1 発生現象
7.2 メカニズム
第13節 透明樹脂の劣化・変色評価
1.透明樹脂の劣化評価技術
1.1 透明樹脂の劣化
1.2 透明樹脂の劣化評価方法
2.劣化分析方法
2.1 透明樹脂の劣化分析法方法
2.2 物性分析
2.3 組成分析
2.4 表面、断面方向分析
2.5 構造分析
3.添加剤の劣化評価事例
4.透明樹脂の劣化事例
4.1 エチレン酢酸ビニル共重合体
4.2 ポリカーボネート
4.3 ポリウレタン
4.4 エポキシ系樹脂
4.5 シクロオレフィン
4.6 ポリエステル系樹脂
第14節 高分子材料のブリード、ブルーム物の同定
1.ブリード(ブリードアウト)、ブルーム(ブルーミング)現象
2.意図的なブルーム(オゾン劣化防止剤)
3.ブリード、ブルームの分析
3.1 表面観察
3.2 赤外分光法による分析
3.3 問題解決のための考え方
4.製品中の添加剤の揮発によるトラブル
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