第1節 エレクトロニクスにおける熱の流れの考え方と対策
1.伝熱の考え方
1.1 熱伝導の考え方
1.1.1 熱伝導の法則
1.1.2 熱伝導率
1.1.3 熱伝導の基本的計算法
2.熱通過の考え方
2.1 熱伝達率
2.2 平板の熱通過
2.3 熱対策の意味
2.4 熱伝達の考え方
2.4.1 境界層
2.4.2 平均熱伝達率
2.4.3 伝熱工学で用いられる無次元数
2.4.4 自然対流による熱伝達
2.5 放射伝熱
2.5.1 ステファン・ボルツマンの法則
2.5.2 形態係数
3.身の回りの伝熱現象
4.LSIパッケージの熱設計の考え方
4.1 熱設計の手法
4.1.1 熱抵抗
4.1.2 問題の分割と設計のながれ
4.2 フィンの特性
4.3 矩形フィン
4.3.1 自然空冷
4.3.2 強制空冷
第2節 小型軸流ファンの流れと騒音のシミュレーション
1.供試ファン
2.数値解析
2.2 LESについて
2.2.1 LESの概要
2.2,2 DSM(Dynamic Smagorinsky Model)
2.2.3 クランクニコルソンスキーム
2.2.4 Fractional Step法
2.2.5 オーバーセット法
2.3 解析モデル
2.4 解析用格子(メッシュ)
2,5 解析用計算機と解析条件
3.数値解析結果と考察
3.1 ファンP-Q特性における実験値との比較
3.2 ファン翼面上圧力分布
3.3 ファン翼面上圧力変動分布
3.4 限界流線
3.5 渦構造
3.5.1 速度勾配テンソルの第二不変量
3.5.2 翼面圧力分布と渦構造
3.6 翼間における流線
3.7 子午面における流線
3.8 吐出部における絶対流速分布
3.9 ファン騒音予測のシミュレーション
3.9.1 Lighthill-Curleの式
3.9.2 騒音予測シミュレーションの解析条件
3.9.3 騒音予測シミュレーション結果と考察
第3節 半導体パッケージの3次元熱モデルとその課題
1.コンピュータやモータモジュールの主要素子とモデル化における課題
1.1 コンピュータの主要素子と3次元熱モデルの必要性
1.2 モータモジュールにおける回路の主要素子と3次元熱モデルの必要性
1.3 3次元熱モデルを構成する際の技術的留意点
1.4 3次元熱モデルを構成する際の実装上の課題
2.マイクロプロセッサパッケージのモデル化に関する課題と3次元熱モデルの構築
2.1 マイクロプロセッサパッケージの構造
2.2 マイクロプロセッサの伝熱経路
2.3 マイクロプロセッサの温度予測における課題
2.4 マイクロプロセッサパッケージの多ブロック熱モデルとその課題
2.5 回路表現を用いたマイクロプロセッサのコンパクト熱モデル
3.表面実装型パワー半導体パッケージのモデル化に関する課題と3次元熱モデルの構築
3.1 表面実装型パワー半導体パッケージの構造
3.2 表面実装型パワー半導体の伝熱構造と熱パラメータの変動
3.3 プリント基板実装時の表面実装型パワー半導体のパッケージ熱抵抗の変動
3.4 DPAKパッケージの多ブロック熱モデルにおける課題とその解決策
3.5 回路表現を用いたDPAKパッケージのコンパクト熱モデル
第4節 電子機器における熱設計・熱検証の進め方
〜Excel簡易計算・PICLS・熱回路網法・CFD の活用連携 〜
1.電子機器の熱設計とは
2.熱検証ツールを活用連携した熱設計のフロー
3.熱流束と目標熱抵抗で事前検証
4.熱設計・熱検証の進め方
4.1 【手順1】筐体の放熱能力・内部空気温度を概算し、温度の低減策を検討する(Excel)
4.2 【手順2】熱的に危ない 基板 を見つける(Excel)
4.3 【手順3】熱的に危ない 部品 を見つける(Excel、PICLS)
4.4 【手順4】熱設計の方針を決める 熱設計へ
4.5 【手順5】基板の危ない部品に対する対策検討・検証(PICLS)
4.5.1 PICLSとは
4.5.2 PICLSを活用する
4.6 【手順6】熱設計 熱検証 を進める(熱回路網法、PICLS、CFD)
4.6.1 熱回路網法を活用する
4.6.2 PICLS、CFDを活用する
4.7 【手順7】全体の熱設計の具体化・熱検証を進める(CFD)
4.7.1 CFDを活用する
4.7.2 設計者向けCFDツールを活用する
4.8 【手順8】実機評価(実験)
4.9 【手順9】品質判定する 相関確認・まとめ
5.熱検証ツールの使い分け
第5節 実務からみた伝熱解析、モデル化のポイント
1.なぜ伝熱解析を外注化するのか
2.伝熱解析を外注化する際に気をつけるポイント
2.1 何が知りたいのか目的を共有する
2.2 高コストな伝熱解析と低コストな伝熱解析の違い
2.3 どこの温度が知りたいのか、それをどう活用するのか
3.多種多様な製品の理解とモデル化のポイント
3.1 伝熱解析モデル作成の考え方
3.2 実験と整合する高精度な伝熱解析モデルを作成するためには
第6節 温度推測式を用いた電子機器の冷却性能診断技術の開発
1.冷却性能低下の原因と特定する上での課題
2.冷却性能診断法
3.実験による実効性検証
第7節 熱設計のフロントローディングとサプライチェーン
- 熱設計支援シミュレーションツールSimcenter Flotherm による発熱部品の冷却解析
-
1.Simcenter Flothermとは
1.1 歴史と実績
1.2 電子機器専用である理由
1.2.1 モデルの定義のしやすさ
1.2.2 機器動作状態の再現しやすさ
1.2.3 設計案の検討しやすさ
1.2.4 実測データの反映しやすさ
1.3 サプライチェーン
1.4 社外メーカとの連携
1.5 社内でのデータ共有
2.Flothermの機能紹介
2.1 モデリング
2.1.1 基板のモデル化「EDA Bridge」
2.1.2 半導体パッケージのモデル化「Simcenter Flotherm PACK」
2.1.3 筐体・3次元形状のモデル化「Simcenter MCAD Bridge」
2.2 設計フェーズに応じたモデリング
3 シミュレーション実行〜結果処理
3.1 リアルタイムメッシュ生成
3.2 シミュレーション実行
3.3 パラメトリックスタディ / 設計パラメータの最適化
3.4 結果処理
4 シミュレーションを効率よく進めるための便利機能
4.1 ジュール発熱機能
4.2 過渡熱測定装置「Simcenter T3STER」キャリブレーション機能
4.3 低次元化モデルの出力機能
4.4 自動化 (FloSCRIPT)
4.5 ライセンスフリー シミュレーション結果ビューア
第8節 FlowDesignerを用いた熱設計・熱対策における逆解析技術
1.FlowDesignerにおけるノンパラメトリック逆解析の原理
2.逆解析に基づく自動最適化
3.熱設計問題への適用例
4.FlowDesignerにおけるその他の逆解析機能
4.1 非定常逆解析機能
4.2 音響逆解析機能
第9節 ペルチェ素子を用いた電子機器の熱設計に向けた熱回路モデルと温度特性の推定
1.熱回路網モデルの構築
1.1 ペルチェ素子の温度特性
1.2 ペルチェ素子評価ユニットの熱回路モデル
1.3 熱回路モデルと測定結果の比較
2.データ同化によるパラメータ推定技術
2.1 粒子フィルタ
2.2 測定データによる熱回路モデルの精度向上
第10節 車載用アナログパワーICの熱Sim技術
1.車載用アナログパワーICの3Dでの熱シミュレーション1
2.ICチップの温度の確認
3.車載用アナログパワーICの3Dでの熱シミュレーション2
3.1
ICチップ内温度分布の確認
3.2 サーマルシャットダウンの過渡熱シミュレーションの事例
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