第1章 Ex
vivo遺伝子治療
第1節 造血幹細胞を標的とするex vivo遺伝子治療
1.原発性免疫不全症〈大津 真〉
1.遺伝子治療対象疾患としての原発性免疫不全症
2.造血幹細胞を標的とするex vivo遺伝子治療
3.疾患別の研究開発状況
4.PID/IEIにおける遺伝子治療:今後の展望
5.おわりに
2.先天代謝異常症
1.ライソゾーム病〈小林 博司〉
2.その他(副腎白質ジストロフィー)〈大橋 十也〉
3.ヘモグロビン異常症に対する造血幹細胞遺伝子治療〈内田 直也〉
1.はじめに
2.造血幹細胞遺伝子治療
3.造血幹細胞の採取
4.細胞培養と遺伝子導入
5.移植前処置
6.挿入変異による悪性腫瘍のリスク
7.遺伝子編集治療の開発
8.臨床試験
9.おわりに
4.血友病〈柏倉 裕志,大森 司〉
1.はじめに
2.血友病遺伝子細胞治療の戦略
3.血友病に対する造血幹細胞ex vivo遺伝子細胞治療
4.血友病に対するex vivo遺伝子細胞治療臨床試験
5.近年の生命科学技術を利用した今後の展望
6.おわりに
5.Genotoxicity〈内山 徹〉
1.造血幹細胞遺伝子治療の歴史とgenotoxicity
2.ウイルスベクターによるgenotoxicity
3.ゲノム編集におけるgenotoxicity
4.各疾患におけるgenotoxicityと造腫瘍性
5.最後に
第2節 T細胞を標的とするex vivo遺伝子治療
1.CAR-T細胞療法
1.総 論〈小澤 敬也〉
2.CD19-CAR-T細胞療法〈内堀 亮介,大嶺 謙〉
3.piggyBacトランスポゾン遺伝子導入法を用いたCAR-T細胞療法(CD19-CAR-T細胞療法)
〈西尾 信博,橋 義行〉
4.piggyBacトランスポゾン法を用いたCAR-T細胞療法〈柳生 茂希,中沢 洋三〉
5.多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法〈保仙 直毅〉
6.CAR-T細胞療法の現状と将来展望〈安達 圭志,玉田 耕治〉
2.抗原特異的TCR-T細胞療法
1.総 論〈池田 裕明〉
2.成人T細胞白血病・リンパ腫〈藤原 弘〉
3.難治性軟部腫瘍〈藤原 弘〉
第3節 脂肪細胞を標的とするex vivo遺伝子治療
1.家族性LCAT欠損症を対象としたex
vivo脂肪細胞遺伝子治療〈黒田 正幸,横手 幸太郎〉
1.はじめに
2.家族性LCAT欠損症
3.遺伝子治療用脂肪細胞による持続的酵素補充療法の開発
4.LCAT欠損症治療に用いる遺伝子導入脂肪細胞の調製
5.遺伝子導入脂肪細胞移植治療の実用化へ
6.今後の展開
7.おわりに
第4節 皮膚細胞を標的とするex vivo遺伝子治療
1.先天性表皮水疱症など〈菊池 康,玉井 克人〉
1.先天性表皮水疱症について
2.表皮水疱症に対するex vivo遺伝子治療
3.最後に
第5節 間葉系幹細胞を用いた遺伝子治療の現状〈谷 憲三朗〉
1.はじめに
2.Mesenchyamal stem/stromal cells(MSCs)について
3.成人MSCsの機能について
4.MSCsの遺伝子治療への応用
5.OVsの全身投与配送細胞としてのMSCsの利用:非臨床研究の現状
6.OVsの全身投与配送細胞としてのMSCsの利用:臨床研究の現状
7.おわりに
第6節 iPS細胞を応用したex vivo遺伝子改変免疫細胞療法〈田中 正宏,金子 新〉
1.はじめに
2.iPS細胞の開発
3.iPS細胞を利用した免疫細胞の再生
4.iPS細胞を細胞供給源とした遺伝子改変免疫細胞療法を目指して
5.iPS細胞由来免疫細胞を用いた臨床試験
第7節 眼科疾患の遺伝子治療・細胞治療
1.眼科領域の遺伝子治療・細胞治療の歴史〈西口 康二〉
1.はじめに
2.角膜移植から角膜細胞治療へ
3.角膜上皮細胞移植
4.角膜内皮細胞移植
5.おわりに
2.遺伝性網膜疾患に対する細胞治療〈増田 智浩,万代 道子〉
1.遺伝性網膜疾患について
2.遺伝性網膜疾患の治療法と細胞治療の位置づけ
3.ヒト網膜を用いた細胞治療
4.多分化能幹細胞を用いた細胞治療
5.多能性幹細胞(ES/iPS細胞)を用いた細胞治療
6.臨床研究
7.その他の研究
8.細胞治療の今後と課題
3.加齢黄斑変性に対する幹細胞を用いた再生医療〈前田 忠郎,橋 政代〉
1.はじめに
2.網膜再生医療における多能性幹細胞の役割
3.AMDに対する細胞治療
4.今後の課題と展望
5.おわりに
第2章 In vivo遺伝子治療
第1節 遺伝性疾患in vivo遺伝子治療
1.脊髄性筋萎縮症における遺伝子治療―臨床試験成績と今後の展望〈齋藤 加代子,加藤 環,松尾 真理〉
1.はじめに
2.脊髄性筋萎縮症の原因遺伝子と遺伝子治療の機序
3.脊髄性筋萎縮症における遺伝子治療
4.オナセムノゲンアベパルボベク投与による副作用とその対応
5.カルタヘナ法
6.今後の展望:早期診断と早期治療開始
2.筋ジストロフィー症〈喜納 裕美〉
1.はじめに
2.デュシェンヌ型筋ジストロフィー
3.DMDに対する治療の現状
4.DMDのモデル動物
5.DMDに対する遺伝子治療
6.免疫応答
7.海外での治験
8.現状と今後
3.AAVベクターの肝毒性〈手嶋 剛,村松 慎一〉
1.はじめに
2.OAの肝毒性の事例
3.肝毒性の原因としての免疫反応
4.染色体への組み込みによる肝臓癌の可能性
5.おわりに
第2節 先天代謝異常症in vivo遺伝子治療
1.AADC欠損症〈小島 華林,山形 崇倫〉
1.AADC欠損症
2.AADC欠損症の遺伝子治療
3.遺伝子治療により得られた知見
4.他施設でのAADC欠損症遺伝子治療結果
5.本遺伝子治療のメリットと課題
6.結 語
2.ライソゾーム病のin vivo遺伝子治療〈真嶋 隆一,奥山 虎之〉
1.はじめに
2.各疾患における遺伝子治療開発研究の現状
3.トピックス
4.まとめ
3.GLUT1欠損症〈小坂 仁,中村 幸恵〉
1.GLUT1欠損症とは
2.AAVベクターによる治療法開発について
3.まとめと今後の課題
4.Niemann-Pick病C型に対する遺伝子治療開発の現状〈村松 一洋〉
1.はじめに
2.遺伝子治療開発の現状
5.GM2ガングリオシドーシス〈伊藤 孝司〉
1.はじめに
2.GM2ガングリオシドーシスに対するin vivo遺伝子治療開発
3.改変型HEXBを用いるTSDおよびSDに対するイノベーティブ遺伝子治療法の臨床開発
4.おわりに
6.低ホスファターゼ症〈三宅 弘一,島田 隆〉
1.はじめに
2.低ホスファターゼ症
3.低ホスファターゼ症の遺伝子治療
4.おわりに
第3節 血友病in vivo遺伝子治療〈冨樫 朋貴,柏倉 裕志,大森 司〉
1.はじめに
2.血友病に対する遺伝子治療
3.血友病に対するin vivoゲノム編集治療
4.おわりに
第4節 がんin vivo遺伝子治療
1.がん全体のin vivo遺伝子治療に関する最近の動向について〈那須 保友,渡部 昌実〉
1.はじめに
2.日本におけるがんin vivo遺伝子治療について
3.がんin vivo遺伝子治療における免疫学的課題
4.公的に承認されたがんin vivo遺伝子治療の医薬品
5.がんin vivo遺伝子治療の開発研究における課題
6.がんin vivo遺伝子治療の研究開発における薬剤局所注入法について
7.おわりに
2.がん特異的経路・特性を標的とした遺伝子治療〈渡部 昌実〉
1.がん抑制遺伝子とがん治療遺伝子
3.ウイルス療法
1.HSV-1 G47Δ〈伊藤 博崇,田中 実,藤堂 具紀〉
2.腫瘍溶解性ウイルスの臨床試験の進め方とArmed-C-REV(HF10)の研究開発
〈粕谷 英樹,直江 吉則,松村 繁,Itzel Bustos Villalobos〉
3.HVJ-E(HVJ-Envelope)〈中島 俊洋〉
4.アデノウイルス〈渡邉 真季,西川路 侑耶,牧野 俊一,小戝 健一郎〉
5.ワクシニアウイルス〈中村 貴史〉
6.コクサッキーウイルス〈宮本 将平,谷 憲三朗〉
7.麻疹ウイルス 〈甲斐 知惠子,藤幸 知子,米田 美佐子〉
4.臓器別(固形がん)の研究と全体(国内外)の動向
1.脳腫瘍(Herpes simplex virus)〈伊藤 博崇〉
2.前立腺がん〈福原 浩〉
3.膵がん〈青木 一教〉
4.悪性中皮腫の臨床研究の現状〈田川 雅敏〉
5.メラノーマの遺伝子治療〈金田 安史〉
6.消化器がん〈藤原 俊義〉
7.皮膚がんの新規治療法として実用化の期待が高まるoncolytic virus
therapy〈奥山 隆平,藤堂 具紀〉
8.造血器腫瘍〈門脇 則光〉
第5節 感染症in vivo遺伝子治療
1.結核ワクチン〈岡田 全司,喜多 洋子,露口 一成〉
1.はじめに
2.結核ワクチンの種類
(DNAワクチン,recombinantワクチン,recombinant BCGワクチン,ウイルスベクターワクチン)
3.結核予防ワクチンと結核治療ワクチン
4.第T相医師主導治験
5.結核ワクチンの臨床応用への展望(本ワクチン,fワクチン,H4:IC31ワクチン)
6.おわりに
2.HIV/HTLVワクチン〈俣野 哲朗〉
1.はじめに
2.感染症に対するワクチン
3.遺伝子発現ワクチンデリバリーシステム
4.HIVワクチン開発
5.HTLVワクチン
3.エボラワクチン〈田 礼人〉
1.はじめに
2.フィロウイルスの分類と病原性
3.エボラウイルスの構造とウイルスタンパク質の機能
4.ワクチン開発に向けた基盤研究
5.ワクチンの実用化に向けた研究
6.ワクチン開発における問題点
7.おわりに
第6節 神経疾患in vivo遺伝子治療
1.パーキンソン病〈木村 康義,望月 秀樹〉
1.疾患の概論(症候・病態・既存治療など)
2.病 態
3.治 療
4.おわりに
2.パーキンソン病の遺伝子治療〈村松 慎一〉
1.遺伝子治療の戦略
2.神経栄養因子
3.視床下核の機能調整
4.ドパミン合成の回復
5.課題と展望
3.筋萎縮性側索硬化症〈保坂 孝史,郭 伸〉
1.筋萎縮性側索硬化症の遺伝子治療
2.家族性筋萎縮性側索硬化症
3.孤発性筋萎縮性側索硬化症
4.今後の展望
4.脊髄小脳失調症1型〈藤田 慶大,岡澤 均〉
1.はじめに
2.ポリグルタミン病における核機能異常
3.プロテオーム解析が示すSCA1病態へのHMGB1の関与
4.HMGB1遺伝子治療によるSCA1病態改善
5.RpA1遺伝子治療によるSCA1病態改善
6.おわりに
5.アルツハイマー病遺伝子治療の基盤技術の発展〈八田 大典,城谷 圭朗,岩田 修永〉
1.アルツハイマー病における遺伝子治療の必要性
2.ネプリライシンを治療用遺伝子として用いたAD遺伝子治療
3.治療用遺伝子の脳内デリバリー技術の進化
4.様々なAD治療用遺伝子の登場
第7節 循環器疾患in vivo遺伝子治療
1.コラテジェン〈眞田 文博,森下 竜一〉
1.はじめに
2.下肢閉塞性動脈硬化症への遺伝子治療
3.おわりに
2.センダイウイルス〈米満 吉和〉
1.はじめに
2.SeVの構造と性質
3.SeVのベクター化
4.おわりに
3.リンパ浮腫〈山下 雄太郎,齊藤 幸裕,橋本 一郎〉
1.リンパ浮腫の原因
2.リンパ浮腫の治療
3.原発性リンパ浮腫を対象としたHGF遺伝子治療
4.高血圧DNAワクチン〈中神 啓徳〉
1.はじめに
2.生活習慣病を標的とした能動免疫主導ワクチン
3.高血圧ワクチンの開発の歴史
4.レニン・アンジオテンシン系を標的としたワクチン開発
5.おわりに
第8節 眼科疾患in vivo遺伝子治療
1.遺伝性網膜変性疾患に対するin
vivo遺伝子治療〈村上 祐介〉
1.遺伝性網膜変性疾患〜眼科領域のアンメットニーズ〜
2.遺伝子診断
3.RPE65関連Leber先天盲に対するin vivo遺伝子治療
4.遺伝性網膜変性疾患に対する遺伝子/ゲノム編集治療のパイプライン
5.神経保護因子を用いた遺伝子治療
6.おわりに
2.滲出型加齢黄斑変性に対する遺伝子治療〈池田 康博〉
1.滲出型加齢黄斑変性とその病態
2.滲出型加齢黄斑変性に対する現行の治療法
3.滲出型加齢黄斑変性に対する遺伝子治療
4.臨床試験の結果
5.今後の展望〜加齢黄斑変性を遺伝子治療で治せるか?〜
6.おわりに |