ペロブスカイト 太陽電池 セミナー
        
塗工液の調製、安定化とコーティング技術
塗布・乾燥のトラブル対策
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<セミナー No.410402>
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★塗工、乾燥の要点とスケールアップに必要な知識を分かりやすく解説
ペロブスカイト太陽電池
塗工乾燥方法とスケールアップ

■ 講師

AndanTEC 代表 浜本 伸夫 氏

■ 開催要領
日 時 【Live配信】2024年10月9日(水) 10:30〜16:30
【アーカイブ(録画)配信】 2024年10月18日まで受付(視聴期間:10月18日〜10月28日まで)
会 場 ZOOMを利用したLive配信またはアーカイブ配信 ※会場での講義は行いません
セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料 1名につき55,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき49,500円(税込)〕
〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕
■ プログラム

【本セミナーで学べること】
・ペロブスカイト太陽電池の基礎技術
・ペロブスカイト素材をRoll To Roll製造にスケールアップする際に必要な塗工・乾燥の考え方
・薄層塗工の条件確立方法、各種塗工方式の違いと特徴、留意点


【講座概要】
近年、光電変換効率が高くかつ薄膜のペロブスカイト太陽電池が、開発段階から量産へのスケールアップに移行しつつある。安価に大量生産し得るRoll To Roll方式が検討されており、薄膜への貧溶媒滴下による2ステップ法あるいは塗工直後の送風による1ステップ法など、塗工・乾燥をリンクした特殊な工程技術が必要とされている。本セミナーでは、ペロブスカイト太陽電池の最近の研究動向を紹介した上で、必要な塗工・乾燥工程の要点を解説する。素材開発に携わる多くの化学を専門とする研究者にとって、スケールアップに必要な塗工・乾燥の知識を得ようとしても、数式を羅列した化学工学の書物から本質を捉えにくいとの声も多いので、本セミナーは数式を排し、計算ツールや動画を活用した実習で現象をイメージ化できるよう解説する。

1.ペロブスカイト太陽電池の概要
 1.1 エネルギー供給と利用の形態
 1.2 日本の太陽光設備容量
 1.3 太陽光発電の分類
 1.4 各種太陽電池の性能変遷
 1.5 ペロブスカイトの性能変遷
 1.6 光電変換効率について
 1.7 有機薄膜と色素増感による方式
 1.8 ペロブスカイト発見の歴史
 1.9 ペロブスカイトの結晶構造と特徴
 1.10 分光感度の優位性
 1.11 各社の開発状況
 1.12 屋外での搭載状況
 1.13 層構成(メソポーラス型・プラナー型・逆層プラナー型)
 1.14 ラボスケールの作成方法(スピン塗工)
 1.15 結晶膜の構造影響
 1.16 平滑化技術(貧溶媒法)
 1.17 プロセス(塗工〜平滑化〜乾燥)
 1.18 1ステップ法と2ステップ法
 1.19 塗工方式と光電変換効率
 1.20 モジュール化
 1.21 ドット塗工方式
 1.22 Roll To Roll方式
 1.23 1ステップ・メニスカス法
 1.24 Peccell社の製膜実験機
 1.25 実用化の3要素(変換効率・耐久性・単価)
 1.26 封止セルによる耐久化

2.Roll To Rollへのスケールアップ(バー塗工)
 2.1 塗工方式の分類(ダイ方式は3種類だけ)
 2.2 塗工方式と各種フィルム製品
 2.3 ペロブスカイトの開発段例(1ステップ・メニスカス塗布法)
 2.4 薄膜を均一厚みで塗るには(バー塗工)
 2.5 レベリングで消えるワイヤー跡
 2.6 最新のワイヤーレス・バー
 2.7 レベリングの「見える化」
 2.8 レベリングの支配因子(Orchard式と百分の一減期)
 2.9 量産のバー塗工
 2.10 バー回転の有無
 2.11 ワイヤーバー塗工量の見積り
 2.12 段ムラ、ワイヤースジの原因と対策
 2.13 ワイヤーレスバーによる製造安定化
 2.14 バー真直度の適正化
 2.15 バー受け座の適正化
 2.16 駆動部の適正化
 2.17 カップリングの適正化

3.乾燥方法と方式の決め方
 3.1 1ステップ・メニスカス塗布における乾燥
 3.2 量産工程の乾燥(Roll To Roll)
 3.3 Roll To Roll工程の乾燥方式
 3.4 乾燥方式と効率
 3.5 乾燥ムラを抑制する液濃度
 3.6 乾燥風の供給方法 (並列と直列)
 3.7 乾燥風の供給方法 (並行流・向流・側面流)
 3.8 乾燥に関わる物性値
 3.9 水系の乾燥速度
 3.10 塗膜の表面温度は湿球温度 (空気線図)
 3.11 水と他の溶媒との違い (1) 蒸発潜熱
 3.12 他の溶媒との違い (2) 飽和蒸気圧
 3.13 他の溶媒との違い (3) 飽和蒸気圧と温度
 3.14 物質と熱の拡散(ルイス数)
 3.15 定率期間と減率期間
 3.16 限界含水率と固形分濃度
 3.17 乾燥中の膜内の溶媒移動
 3.18 2成分系の乾燥挙動
 3.19 2成分系の乾燥見積もり
 3.20 共沸混合物の乾燥
 3.21 一般的な構成 (予熱・加熱・絶乾・冷却)
 3.22 乾燥効率の支配因子 (噴流)
 3.23 噴流の距離と減衰
 3.24 多孔板と二次元ノズル (軸対象とスリット)
 3.25 多孔板と二次元ノズルの乾燥計算
 3.26 風ムラ対策 (遮風)
 3.27 下向き塗工面による風ムラ対策 (密度流)
 3.28 乾燥起因の面状トラブルと対策
  ・ベナールセル(ゆず肌)
  ・ハジキ (メカニズム)
  ・レベリングの理論(Orchard 式)
  ・風ムラ対策
  ・乾燥中の発泡トラブル対策
  ・白化現象の原因と対策

4.スロット塗工のツボ
 4.1 スロット塗工方式
 4.2 薄塗りと厚塗り
 4.3 薄塗り限界 (スジ)
 4.4 最小膜厚 (Ca数との関係)
 4.5 塗布可能領域 (Coating Window)
 4.6 より薄く(OverBite)より厚く(UnderBite)
 4.7 テンションド・ウェブ方式
 4.8 テンションと流体圧のバランス
 4.9 Coating Window
 4.10 スロットダイの設計方法
 4.11 スロットギャップ偏差の影響
 4.12 バップアップロールたわみ対策
 4.13 シムとマニホールド
 4.14 減圧チャンバー(バッファとオリフィス)

5.グラビア塗工
 5.1 ダイレクト方式の液だまり(ギャップと粘度)
 5.2 リブ発生条件(ダイレクトの場合)
 5.3 リバースの膜転写箇所の流動
 5.4 リバース方式の塗布可能領域
 5.5 セルの過充填と部分充填
 5.6 ドクターブレード当て角
 5.7 ドクターブレード形状
 5.8 端部の厚塗り対策

6.見える化から見せる化へ
 6.1 塗工室の気流問題
 6.2 クリーン化と換気頻度
 6.3 FVM解析による気流の可視化

7.スケールアップ論
 7.1 スケールアップ論
 7.2 チャンピオンと金太郎飴
 7.3 開発と量産のアプローチ
 7.4 Roll To Rollでスケールアップするには


【質疑応答】

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