【講座の趣旨】
HAZOPは1980年代にイギリスから日本に入ってきた、安全性評価手法です。化学プラントなどでは事故が起こるのは、流量や温度などの「ずれ」が引き金になるいわれます。この「ずれ」というキーワードを使って危険なことを見つけ出す安全性評価手法です。HAZOPを理解するには、なぜ事故が起こるのかというメカニズムやHAZOPで失敗した事故事例を知っておく必要があります。今回の講座では、HAZOPを実施する上で是非知っておいて欲しい事故事例やHAZOPで「危険源」を見落としやすい事故事例を数多く取り込んでいるのが特徴です。化学プラントに潜在する危険源を、実際に起こった事故事例をイラストなどでわかり易く説明します。HAZOPはある程度知ってはいるが、化学プラントなどに潜在している「危険源」を効果的に見つけ出す為の実践的な知識をもっと身につけたいという方にも最適な講座です。
【受講対象・レベル】
危険物や高圧ガスなどを主に取り扱う化学工場、石油化学、石油精製企業
(1) 運転部門の管理職または運転支援スタッフ、中核運転員(作業責任者、班長、中堅運転員)
(2) 安全を担当している安全管理者または安全スタッフ
(3) プロセスの設計・技術開発、設備設計、保全部門の管理職または中核人材
【習得できる知識】
(1) 化学工場などに存在する「危険源」を体系的に知る
(2) 工場で発生する「ズレ」について、「プロセスパラメーター」と「装置」の切り口で知る
(3) 事故から得られた貴重な教訓
1.なぜ化学プラントで事故が起こるのか
−危険源(物質危険性、人、設備、外乱)が存在するから事故は起こる
−事故が起こる主原因を12のキーワードで紹介します
2.HAZOPの基礎知識
2-1 HAZOPの歴史
2-2 HAZOPの目的
2-3 HAZOP基本的考え方
2-4 HAZOP基本手順
3.HAZOPの実践知識
3-1 実施体制と事前準備
3-2 メンバーとリーダーの役割
3-3 HAZOPの留意点
4.HAZOPで知っておいて欲しい事故や失敗事例−その1
4-1 事故の現状
4-2 重大事故とHAZOP
4-3 「プロセスパラメーター」の切り口で事故を学んでおく
流量、圧力、液面、温度、組成、その他
5.HAZOPで知っておいて欲しい事故や失敗事例−その2
「装置の種類」という切り口で事故を学んでおく
5-1 反応器
5-2 塔槽類
5-3 ポンプ、圧縮機
5-4 熱交換器
5-5 その他HAZOPでのキーワード
【質疑応答】
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