【習得できる知識】
有機リチウムイオン二次電池に関する動向、物質探索のためのマテリアルズインフォマティクスの活用
【講座趣旨】
分解性(易解体性)接着剤は材料や素材の再使用を容易にし、資源の有効利用に大いに資する材料となる。しかし、分解性ポリマーは使用中に分解する可能性があり、分解性が高ければ高いほど、使用中の安定性は一般に低下する。使用中の安定性と高い分解性を両立するためには、非天然の刺激によって起こる高速な分解反応を利用する必要がある。そのような分解反応として、ジアシルヒドラジンの酸化分解が利用できる。具体的な材料として、分解性エポキシ樹脂や分解性CFRP、分解性SAPを例示する。いずれも、使用中は熱的にも化学的にも安定で強度は十分に高く、しかし、入手容易な次亜塩素酸ナトリウム水溶液によって速やかに分解する。さらに、乾式での分解、非水素結合性の分解性官能基についても述べる。
1.高い分解性と高い安定性の両立
1.1 非天然刺激による分解
1.2 ジアシルヒドラジンの酸化分解
1.3 ポリジアシルヒドラジンの酸化分解性と熱的・化学的安定性
2.ジアシルヒドラジン構造をもつポリマーの応用
2.1 ジアシルヒドラジン構造をもつエポキシ樹脂硬化剤
2.2 酸化分解性接着剤(エポキシ樹脂)
2.3 酸化的架橋-脱架橋系
2.4 透明板状酸化分解性架橋体
2.5 酸化分解性CFRP
2.6 酸化分解性高吸水性ポリマー(SAP)
3.さらなる分解性を求めて
3.1 2-チオエチルエステルの酸化分解性
3.2 スルフィド構造をもつ酸化分解性ポリエステル・ポリウレタン
3.3 スルフィド構造を持つ酸化分解性エポキシ樹脂
3.4 窒素酸化物によるジアシルヒドラジンの酸化分解
【質疑応答】
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