【講座主旨】
バイオ医薬品(抗体医薬、ワクチン、遺伝子治療薬など)は、従来の低分子医薬品とは異なり、複雑な高分子構造を持つため、品質管理の重要性が一層高まっています。特に、製造プロセスの影響を受けやすく、バッチ間のばらつきや不純物の管理が課題となることから、分析法バリデーションの必要性が増しています。そのため、FDA(米国食品医薬品局)やEMA(欧州医薬品庁)などの規制当局は、ICH
Q2(R1) などのガイドラインに基づき、分析法の適格性評価を求めています。本セミナーでは、バイオ医薬品の分析における特有の課題に加え、特性解析や品質管理で活用される分析手法についてご紹介します。また、それぞれの分析法におけるバリデーションの考え方についても解説します。さらに、近年ICH
Q14で提唱されているAnalytical Quality by Design(AQbD)の概念についても取り上げ、より効果的な品質管理アプローチをご紹介します。
【講座内容】
1.バイオ医薬品における特有の課題
・不均一性
・保管安定性
・その他
2.ICH Q2(R2)で要求される事項
・精度
・特異性
・直線性
・範囲
・真度
・頑健性
3.バイオ医薬品の特性解析や品質管理におけると試験法の選定
4.バリデーションパラメータと試験計画例
5.ICH Q14記載のAQbDの動向と対応
・AQbDとは
・Analytical Target Profile(ATP)の設定
・リスクアセスメントについて
【質疑応答】
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◆◆講師プロフィール◆◆
専門分野:バイオ医薬品の物理化学的分析、質量分析
略歴・活動・著書など:
超遠心分析による蛋白質凝集体の評価 シーエムシー出版書籍『抗体医薬における細胞構築・培養・ダウンストリームのすべて』
技術情報協会 加速試験の実施とモデルを活用した製品寿命予測
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