CO2 分離 セミナー
        
CO2の有効利用技術の開発
CO2排出量の算出と削減事例
 

<セミナー No 506423>

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★ ゼオライト、シリカ膜のCO2分離特性と吸着制御、細孔制御技術を徹底解説!

CO2分離膜

開発と分離・回収プロセスの設計


■ 講師

1.

早稲田大学 先進理工学研究科 応用化学専攻 教授 工学博士 松方 正彦 氏

2.

広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授 博士(工学) 金指 正言 氏
3. 関西大学 環境都市工学部 エネルギー・環境工学科 准教授 博士(工学) 荒木 貞夫 氏
■ 開催要領
日 時

2025年6月12日(木) 10:30~16:15

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料

1名につき 60,500円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき
55,000円

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕

■ プログラム

【10:30-12:00】

1.膜分離プロセスの基礎とCO2分離に向けた最新動向・将来展望

早稲田大学 先進理工学研究科 応用化学専攻 教授 工学博士 松方 正彦 氏
 

【講演概要】
2050年カーボンニュートラル達成に向けては、エネルギー・化学産業における二酸化炭素・バイオマスなどへの原料転換に対応する新規プロセス技術開発が必要とされており、なかでもプロセスの省エネルギー化には分離技術の革新は必須です。特に、分離膜はその省エネ性において他の技術とは一線を画した効果があります。ここでは分離膜の基礎からはじめ、分離膜技術開発の必要性、効果について、また無機分離膜を中心に最先端のプロセス開発の提案までを概観します。

【受講後、習得できること】
・膜分離の基礎、特に無機分離膜の種類と構造、分離性能
・膜分離を活用した化学プロセス革新の可能性
・2050年カーボンニュートラル達成に向けての分離膜技術の貢献



1.膜分離技術とは?

2.分離膜の基礎
 2.1 分離膜の概要
 2.2 液相系の膜分離の基礎
 2.3 気相系の膜分離の基礎

3.無機分離膜の種類と基本的な機能

4.ゼオライト分離膜の基礎
 4.1 ゼオライトとは?
 4.2 様々なゼオライトの構造
 4.3 ゼオライトの物理化学的特性
 4.4 ゼオライト分離膜のこれまでの研究の経緯

5.ゼオライト分離膜を利用したCO2分離・回収プロセスの開発状況

6.分離膜を用いたプロセスの構築
 6.1 オレフィン分離精製プロセス
 6.2 膜反応器(メンブレンリアクター)

7.その他の分離膜の最新動向


【質疑応答】


【13:00-14:30】

2.シリカ系材料によるCO2分離膜の設計と透過特性評価

広島大学 大学院先進理工系科学研究科 教授 博士(工学) 金指 正言 氏

 

【講演概要】
地球レベルでの環境負荷が問題となる現在では,持続可能な社会を構築するためにどのような貢献ができるかが重要です。膜分離工学は,化学や医薬などすべての工業プロセスで重要な役割を果たし,水処理や水素・CO2分離のような環境問題の解決においてもキーテクノロジーとなるため,国連が定めた,Sustainable Development Goals(SDGs,持続可能な開発目標)への貢献が大きい技術です。当研究室では,シリカ,チタニアなどの無機材料,および有機・無機ハイブリッド材料に着目し,製膜・評価技術の確立,透過・分離特性の検討を通じてあらゆる膜分離プロセスについて基礎から実用レベルの研究を行っています。本講演では,シリカ系多孔膜の技術背景を踏まえた上で,CO2分離のためにアモルファスシリカの細孔径制御に着目した研究成果を紹介します。また,CO2と膜との親和性(吸着性)を制御するために,ネットワーク構造にアルキルアミノ基を導入したアミノシリカ,有機キレートを炭化した膜のCO2吸着特性などの研究成果についても紹介します。

【受講対象】
膜分離に関心のある方,ガスメーカー,各種の化学プロセス・環境プロセスに従事されている方

【受講後、習得できること】
膜分離に関する基礎知識
シリカ系多孔膜の技術背景・特徴 
ガス透過法によるサブナノ細孔径評価技術
シリカ系多孔膜の細孔径制御技術,CO2分離特性の研究動向


1.はじめに
 1.1 カーボンリサイクルにおけるCO2分離回収技術
 1.2 CO2分離回収技術の概要
 1.3 膜分離工学によるプロセス強化
 1.4 膜分離法の種類と分離対象
 1.5 膜分離によるCO2分離の概要
 1.6 膜分離工学のイノベーション(代表的な膜材料と膜構造)

2.シリカ系材料を用いたガス分離膜の作製・ガス透過性評価手法
 2.1 ゾル-ゲル法によるシリカ多孔膜(ゾル調製,製膜法)
 2.2 サブナノレベルの細孔径評価技術(ガス透過法)
 2.3 ガス性能評価:透過率と透過係数,トレードオフカーブ
 2.4 ガス透過率の測定:装置概要,透過率の算出法(擬定常法,容積法)
 2.5 2成分混合ガスの分離:分離予想線と分離限界線

3.シリカ系多孔膜によるCO2分離
 3.1 シリカ多孔膜の技術背景・特徴
 3.2 シリカ系材料によるCO2分離膜の設計指針
 3.3 分子ふるい制御型  
  3.3.1 オルガノシリカによる細孔径制御:テンプレート法,スペーサー法
 3.4 CO2吸着性制御型
  3.4.1 アミン系シリカによる細孔構造制御,表面改質(グラフト化)
  3.4.2 第1~3級アミンの吸着力がCO2透過性に及ぼす影響
  3.4.3 TFAを用いたアミン形態,多孔性制御
  3.4.4 オルガノシリカ+アルキルアミンによるDual-Network構造

4.Carbon-SiO2-ZrO2複合酸化物によるCO2分離(CO2トラッピング)
 4.1 有機キレートを用いたSiO2-ZrO2マイクロポーラス構造制御
 4.2 C-SiO2-ZrO2におけるCO2の吸着特性

5.総括


【質疑応答】


【14:45-16:15】

3.CHA型ゼオライト膜の合成技術とCO2分離・回収への応用展開

関西大学 環境都市工学部 エネルギー・環境工学科 准教授 博士(工学) 荒木 貞夫 氏

 

【講演概要】
 ゼオライトは結晶性のアルミノ珪酸塩の総称であり、規則的な細孔径と高い細孔容積を持ち、触媒、吸着剤、膜材料などに用いられている。特にCHA型ゼオライトは0.38nmの細孔径と3次元的に連結した細孔構造を持ち、二酸化炭素の高選択性かつ高い透過性を示す膜分離材料として期待されている。本講演では、ゼオライト膜の概説から我々がこれまで開発を行ってきたCHA型ゼオライト膜について最新の研究成果を含めて紹介する。

【受講対象】
ゼオライト膜やCO2などのガス分離膜に興味のある方


1.はじめに
 1.1 ゼオライトについて
 1.2 ゼオライト膜について
 1.3 ゼオライト膜の分離プロセスへの応用

2.ゼオライト膜の製膜
 2.1 ゼオライト膜に用いられる支持体について
 2.2 CHA型ゼオライト膜の製膜方法

3.CHA型ゼオライト膜のガス分離について
 3.1 ゼオライト膜の二酸化炭素分離への展開
 3.2 ゼオライト膜の高耐久化
 3.3 表面修飾による微細細孔制御

4.今後の展望


【質疑応答】

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