UV硬化樹脂の材料設計 セミナー
        
リビングラジカル重合の精密制御と応用事例
ポリウレタンの 材料設計、環境負荷低減と応用事例
 

<セミナー No.601224>

【Live配信のみ】 アーカイブ配信はありません

★“環境負荷低減”と“高機能化”を両立するための材料の選び方、使い方とは?

UV硬化樹脂の材料設計と
硬度・柔軟性の両立、低粘度化


■ 講師

1.

阪本薬品工業(株) 研究所 素材開発グループ   グループリーダー 宮路 由紀子 氏
2. 共栄社化学(株) 機能性化学品事業部研究部 上級研究員 三澤 蔵充 氏
3. 日油(株) 機能材料事業部 衣浦研究所 SCグループ 今井 奨 氏

4.

(株)クラレ ケミカル研究開発部 加藤 直也 氏
■ 開催要領
日 時

2026年1月20日(火)  10:00〜17:00

会 場 Zoomを利用したLive配信 ※会場での講義は行いません
Live配信セミナーの接続確認・受講手順は「こちら」をご確認下さい。
聴講料 1名につき 66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

〔大学、公的機関、医療機関の方には割引制度があります。詳しくは上部の「アカデミック価格」をご覧下さい〕
■ プログラム

【10:00-11:30】

1.多官能アクリレートによる UV硬化樹脂の硬度と柔軟性の両立

阪本薬品工業(株) 研究所 素材開発グループ   グループリーダー 宮路 由紀子 氏

 

 

【講座の趣旨】
 弊社が開発したポリグリセリン系アクリレートの開発コンセプトのご紹介を通して、塗膜物性とネットワーク構造の関係をお話しします。また、日々のフォーミュレーションに役立つ材料の情報をご提供いたします。

1.多官能アクリレートとは
 1.1 アクリレートモノマーの種類と特長
 1.2 機能性アクリレートモノマーの種類と特性
 1.3 多官能アクリレートの一般的な製法
 1.4 アクリレートモノマーの市場性
2.ネットワーク構造と塗膜物性の関係
 2.1 アクリレートモノマーのUV硬化機構
 2.2 高硬度化のアプローチ
 2.3 高柔軟化のアプローチ
 2.4 硬さと柔軟性の両立に向けたアプローチ
3.柔軟性を有する多官能アクリレート
〜ポリグリセリン系アクリレートの特性〜
 3.1 速硬化性 3.2 柔軟性
 3.3 耐屈曲性
4.ポリグリセリン系アクリレートの応用
 4.1 フレキシブルコーティング
 4.2 アクリル樹脂の改質効果

【質疑応答】


【12:10-13:40】

2.ウレタンアクリレートを用いたUV硬化塗膜の制御手法  

共栄社化学(株) 機能性化学品事業部研究部 上級研究員 三澤 蔵充 氏

 

【習得できる知識】
 UV硬化樹脂は低温、省エネルギーでの塗膜作製可能な材料である。本講座ではそのUV硬化樹脂の構成成分の一つであるウレタンアクリレートについて、基礎知識から硬度、柔軟性、屈曲性、硬化収縮率抑制といった様々な機能付与のための選定ポイント等を整理し説明する。

【講座の趣旨】 
 UV硬化樹脂の構成成分の一つにウレタンアクリレートがある。もっとも大きな特徴として分子設計の自由度が高い事が挙げられ、塗膜に高硬度や柔軟性などの様々な特性を付与する事が可能である。本講座ではウレタンアクリレートの構造による塗膜特性の付与やUV硬化樹脂組成による塗膜特性の変化などの説明を行う。

1.UV硬化樹脂とは -UV硬化樹脂基本成分-

2.ウレタンアクリレートとは -ウレタンアクリレートの特徴-

3.構造による特性の違い
 3.1 ポリオール変性による特性の違い
 3.2 エーテル系
 3.3 エステル系
 3.4 カーボネート系
 3.5 アクリルポリオール系

4.分子量による塗膜特性の違い
 4.1 組成物による塗膜特性の違い
 4.2 各種モノマーによる特性違い
 4.3 ウレタンアクリレート分子量と混合物の特性違い

5.ウレタンアクリレートの低粘度化 -低粘度化の必要性-

6.具体例

7.まとめ

【質疑応答】


【13:50-15:20】

3.パーオキサイド系光重合開始剤の開発と使い方

日油(株) 機能材料事業部 衣浦研究所 SCグループ 今井 奨 氏

 

1.有機過酸化物の一般的な特性
  1.1 有機過酸化物の特徴と用途
  1.2 有機過酸化物の熱分解特性
  1.3 有機過酸化物から生成するラジカル

2.パーオキサイド系光重合開始剤の特性
  2.1 パーオキサイド系光重合開始剤の光分解
  2.2 トリアジン骨格パーオキサイドの特徴
  2.3 チオキサントン骨格パーオキサイドの特徴

3.安全な取り扱いについて

【質疑応答】


【15:30-17:00 】

4.UV硬化樹脂の溶剤削減/物性両立の設計  

(株)クラレ ケミカル研究開発部 加藤 直也 氏

 

【習得できる知識】
 UV硬化材料の設計においては、粘度・硬化性・物性のバランスを取るための構造設計の知識が不可欠である。本講演では、低粘度モノマーの特性と希釈効果、酸素阻害抑制メカニズム、硬度と柔軟性の両立設計、ポリオールの一次構造設計を用いたウレタンアクリレートの構造特性と物性制御、ならびにUV硬化塗料・インクジェットインクへの応用展開についての知見を得ることができる。


【講座趣旨】
 UV硬化材料は高い生産性、低VOC排出、省エネルギー性などの利点から、塗料、接着剤、電子材料など多岐にわたる分野での応用が急速に拡大している。一方で、硬度・柔軟性・耐擦傷性・寸法安定性など、材料に求められる性能は高度化・多様化しており、設計自由度の高い成分の開発が求められている。本講座では、クラレが開発した低粘度モノマーIPEMA(イソプレニルメタクリレート)およびMPD由来のクラレポリオールを用いたウレタンアクリレートの構造設計について解説する。硬度と柔軟性の両立、低粘度化による無溶剤設計など、UV硬化材料の課題解決に向けた最新技術とその応用展開について紹介する。


1.UV硬化の物性両立
 1.1 ハードコートに求められる性能
 1.2 「カール」の課題と解決手段
 1.3 「耐擦り傷性」の課題と解決手段
 1.4 「柔軟性」の課題と解決手段
 1.5 反応性希釈剤による物性両立

2.UV硬化塗料の溶剤削減・無溶剤化
 2.1 環境対応へ向けた溶剤削減の背景
 2.2 溶剤削減・無溶剤化の技術的課題
 2.3 反応性希釈剤による無溶剤化の実現

3.ウレタンアクリレートの構造設計と物性制御
 3.1 ウレタンアクリレートにおけるポリオールの役割
 3.2 分岐構造と液状性の特徴
 3.3 粘度低減と取り扱い性向上
 3.4 構造別の機械物性(強度・伸度)の特徴

【質疑応答】